ワイン初心者でも飲める赤ワインを探している方や、フルーティーで飲みやすい赤ワインを探している方、ワインに馴染みのない女性にぜひおすすめしたいぶどう品種が「グルナッシュ(ガルナッチャ)」です。
スペイン原産のグルナッシュですが、現在は世界中で幅広く栽培されており、ワインの本場フランスやニューワールドとして有名なオーストラリアでもそれぞれ栽培面積第二位となる国際ぶどう品種となっています。
今回は、そんなスペイン産グルナッシュ(ガルナチャ)の魅力と本場スペインの中でも、ワインの名産地カタルーニャ地方で最も古い伝統のワイナリーが造る新シリーズ!ガルナチャ100%のポップな赤ワインをご紹介します。
グルナッシュ(ガルナッチャ)とは?
グルナッシュは、スペイン北東部にあるアルゴン地域原産の黒ぶどう品種です。スペインでは、アラゴン州に加え、ピレネー山脈を超えたナパーラ州やカタルーニャ州で主に栽培されています。
グルナッシュ(Grenache)とは、フランス名のシノニム(別名)であり、スペイン国内では、ルビーのような美しい色調のワインであることからガーネットの意味を持つ「Garnacha(Tinto)」ガルナッチャ、ガルナチャ、ガルナッチャ・ティンタとして知られています。スペインのアラゴン州から始まったガルナチャは、フランスのラングドックへと広まり、世界中へと広まったとされています。
地中海性気候であるアラゴン州原産のガルナチャは、降水量が少なく、日照時間が長い乾燥した気候を好みます。また、干ばつや強い日差しに強く、土壌を選ばない上に病害が発生しにくい、発芽が早いなど、大変栽培しやすいぶどう品種であることから、今では、黒ぶどう栽培面積で世界第七位を誇る国際的品種へと成長しました。
グルナッシュ(ガルナッチャ)ワインの特徴
グルナッシュ(ガルナッチャ)からできるワインは、生産地や生産方法によって味わいやその特徴が異なります。
長期熟成では、ドライフルーツのような芳醇なアロマに、カカオやシナモン、モカ、タバコなどの複雑味のある深い味わいとなります。若飲みで楽しめるのもグルナッシュ(ガルナッチャ)の魅力で、フルーティーでジューシー、ついついすすんでしまう軽やかな赤ワインとなります。
グルナッシュ(ガルナッチャ)の原産地アラゴン州では、単一品種として使用されることが多く、リオハ州では固有品種テンプラニーリョとブランドしたワインが造られています。一方、フランスのラングドック=ルーション地方では、相性の良いシラーとブランドされることが多く、スパイシーでボディのしっかりとした長期熟成方のワインが生産されます。
若飲みグルナッシュ(ガルナッチャ)がワイン初心者におすすめ
一口にグルナッシュ(ガルナッチャ)といっても、その味わいはフルボディでアルコール度数の高いワインからライトな赤ワインまでさまざま。タンニンの強いしっかりとした濃い赤ワインが苦手な方やワイン初心者にも飲みやすいのは、若飲みのグルナッシュ(ガルナッチャ)です。
特に、グルナッシュ(ガルナッチャ)単一でできた赤ワインは一般的に、いちご、いちじく、ベリーなどといったジューシーな果実味に、適度な酸味、まろやかな甘み、口当たりが柔らかく、穏やかなタンニンを特徴としており、大変飲みやすいライトなワインになります。
さらに、フランス南部ルーション地方で造られるグルナッシュ(ガルナッチャ)は、長い熟成期間を経て、大変糖度の高いぶどうを栽培しており、天然の甘口赤ワインが有名です。ぶどうジュースのような甘いお酒が好きな方におすすめです。
ガルナチャ100%の飲みやすくポップな赤ワインSicoris Garnatxa(シコリス ガルナチャ)
【商品情報】
商品名 |
シコリス ガルナチャ (Sicoris Garnatxa) |
生産者 |
カステル・デル・レメイ (Castell del Reme) |
ビンテージ |
2020年 |
設立 |
1780年 |
おすすめ料理 |
ペッパーステーキ、仔羊のグリル、ラザニアミートパイなど |
生産国 |
スペイン |
地域 |
カタルーニャ州ビノ・デ・アウトール (Vino de Autor) |
ぶどう品種 |
ガルナチャ 100%【樹齢15年】 100% Garnacha |
発酵容器 |
ステンレスタンク |
熟成方法 |
ステンレスタンクにて最低10ヶ月 |
発酵期間 |
約10 ~15 日間 |
度数 |
13.0% |
テイスト |
ミディアムボディ |
飲み頃の温度 |
12~16℃ |
容量 |
750ml |
Sicoris Garnatxa(シコリス ガルナチャ)について
ワイン名であるSicoris Garnatxa(シリコス ガルナチャ)のSicoris(シリコス)は、ワイナリーの近くを流れるSicoris river【ラテン語でサクレ川の名称】から付けられました。
Sicoris river(サクレ川)は、エブロ川の支流にあり、現在はカタルーニャ語でSegre(セグラ川)と呼ばれていますが、古代ローマ人やギリシャ人には、Sicoris rive(サクレ川)として知られています。歴史を大切にするワイナリーCastell del Remei(カステル・デル・レメイ )は、あえて古代の呼び名である「Sicoris(シリコス)」をワイン名としました。
Sicoris Garnatxa(シリコス ガルナチャ)のぶどうは代々受け継がれている古樹を使用しており、海抜500〜600mの少し涼しい気候にあるため、ワインはアルコール度数が高くなりすぎず13度に保つことができています。土壌は、石灰質の粘土を多く含む、石灰質土壌であり、比較的栄養素が少ないため、ぶどうの果実濃度が高く、ジューシーなワインが仕上がります。
Sicoris Garnatxa(シコリス ガルナチャ)の味わい
明るいルビーレッドの色調のシリコス ガルナチャは、ラズベリー、いちごのような赤い果実味とブラックベリーの黒系果実のアロマなど、チャーミングなアロマが魅力のポップな赤ワインです。
リッチなフルーティーさの中にほのかに感じる白胡椒のスパイシーなニュアンスがバランス良く、軽やかな飲み口のシリコス ガルナチャは、飲む人を選ばない赤ワイン初心者の方にもおすすめのスペイン産ガルナチャ100%のワインに仕上がっています。
シリコス ガルナチャの飲み頃の温度は12~16℃です。室温から少し冷やしたところから徐々に温度を上げて、温度変化とともに見せるさまざまな表情をお楽しみください。
Sicoris Garnatxa(シコリス ガルナチャ)とのペアリング
果実味が豊かで、柔らかな酸味に軽やかな飲み口が特徴のシリコスガルナチャは、ラザニアやミートパイ、子羊のグリルなどといったお肉料理とのペアリングが良く合います。
また、ペッパーのニュアンスがあるため、胡椒をきかせたお肉料理ペッパーステーキやチーズやハム、オリーブといった軽いおつまみとも合わせるのもおすすめ。
とはいえ、ガルナチャ100%を使用したシリコス ガルナチャは、そのままでも大変飲みやすいため、ペアリングを気にせず、そのままグイグイと飲めてしまうのも魅力の一つです。
ビノ・デ・アウトール(Vino de Autor)とは?
Sicoris Garnatxa(シコリス ガルナチャ)の産地は、カタルーニャ州のビノ・デ・アウトール (Vino de Autor)となっています。ビノ・デ・アウトール (Vino de Autor)とは、同じ土地のぶどう品種を一人または、数人のワイン醸造学者によって造られたワインのことであり、その土地独自の特徴や長所を活かしたワイン造りを基本としています。
さらに、ワインの発酵時には、培養酵母ではなくぶどう自体の天然酵母で発酵することや、古来のワイン製法を取り入れていることを特徴とし、ぶどう本来が持つ本質を見極めることで他とは異なるワインを作り出す試みです。
自由な創造性や想像力、革新性を大切にしたぶどう栽培では、最大限に良質なぶどうを造ることにフォーカスをし、ルールや規則を設けておらず、他にはない個性のある独自のアイデンティティを持ったワインとなります。
Castell del Remei(カステル・デル・レメイ)について
カステル・デル・レメイ(Castell del Remei)は、1780年に設立されたとても長い歴史あるワイナリーです。ワインの名産地であるカタルーニャ地方において、国際品種を最初に栽培するなど、スペインワイン界のパイオニアとして広く知られています。
敷地内のぶどう栽培はローマ時代にさかのぼるほど、古くからのぶどう栽培とワイン造りの伝統を守るクラシックスタイルを牽引しつつも、最新技術を取り入れるなど、常に革新的なワイン造りを続けてきたカステル・デル・レメイは、世界的な評価が高いワイナリーです。さらに、バイオダイナミック農法にもこだわり、オーガニック認定を受けています。国際的なワイン大会やワイン雑誌にて数々の権威ある賞を受賞しており、大変高品質なワインを造っています。
まとめ
スペイン原産のぶどう品種グルナッシュ(ガルナッチャ)の若飲みワインは、ワイン初心者でも飲みやすいジューシーな果実味を特徴とします。
今回ご紹介した伝統のボデガが造る新シリーズ「Sicoris Garnatxa(シリコス ガルナチャ)」は、そんなガルナチャの魅力を活かしたチャーミングでいきいきとしたクセのない赤ワイン。若々しく柔らかで繊細な飲み口に仕上がっています。
これから赤ワインを挑戦してみたい人やフルボディワインが苦手な方にもおすすめできるワインです。ライトな飲みやすいワインをお探しの方はぜひ、一度お試しください。