古くから日本で大切にされてきた「旬(しゅん)」。旬は食材がほかの時期よりも新鮮でおいしく、食べられる時期です。また、旬のものは手ごろな値段になりやすく、しかも栄養価も高いため、積極的に使うべき食材なのです。
今回は夏の旬の食材や栄養についてと夏におすすめのワインの味わいについて解説し、おすすめのレシピとスペインワインも紹介します。
夏の旬の食材や栄養の紹介
まず、夏が旬の食材をいくつか紹介していきましょう。
枝豆
夏といえば「ビールと枝豆」ですが、大豆をさやごと茹でて食べる枝豆は7月から8月に春を迎えます。筋肉や骨を作るのに欠かせないタンパク質や、糖質を分解してエネルギーを作り出すビタミンB1やB2、免疫力アップに欠かせないビタミンC1、また、女性に嬉しいイソフラボンなどが豊富です。また、赤血球の形成を助け、胎児の正常な発育を支える葉酸や肝臓の機能を司るメチオニンなども含まれています。
かぼちゃ
かぼちゃは真夏から初秋に収穫時期を迎えます。抗酸化作用のあるβ-カロテンを豊富に含んでいます。また、美容に欠かせないビタミンCとビタミンEに加え、食物繊維も豊富です。
きゅうり
夏に旬を迎えるきゅうりはカロリーが低く水分が多いため栄養がないと思われがちですが、むくみや高血圧の予防に効果的なカリウムが豊富。また、骨を丈夫にするビタミンKやビタミンC、食物繊維も含まれています。
トマト
トマトは5月から9月に旬を迎えます。ビタミンCやA、カリウムが豊富で、トマトの赤色は体内で抗酸化作用の強いリコピンによるもので、食物繊維のペクチンも豊富です。
ナス
夏から秋にかけて旬を迎えるナスも栄養がないと思われがち。しかし、カリウムや抗酸化作用をもつことから注目されているナスニンと呼ばれるポリフェノール、食物繊維が豊富です。
タコ
魚介類で夏が旬のものを挙げるとすると、タコでしょう。タコの中でもマダコやミズダコは初夏から夏が旬です。動脈硬化予防や疲労回復などが期待できるタウリンやタンパク質を豊富に含み、亜鉛やビタミンB12、ビタミンEも含みます。
夏におすすめのワインの味わいやスペインワインの紹介
暑く湿度の高い日本の夏におすすめのワインの特徴はしっかりとした酸があること。また、しっかり冷やしたスパークリングワインも暑い夏にぴったりですね。また、軽めの赤ワインもおすすめです。
それでは、夏におすすめのスペインワインを厳選して3種紹介します。
マルケス・デ・ビソハ(Marqués de Vizhoja)
色合いは明るいレモンイエロー。アロマは爽やかな柑橘系で、りんごや蜂蜜のニュアンスもありしっかりとした酸と果実味が豊かな辛口白ワインで夏におすすめです。
エウダルド ブルット・ナトゥレ(Eudald Brut Nature)
色合いは輝きのあるイエローゴールド。シトラス系のアロマにハーブのフレッシュなニュアンスがあります。泡立ちは軽やかで、酸は心地よく爽快なミネラル感が楽しめます。豊かなフルーティさを持つぶどうの持つ甘みだけで発酵した補糖は一切されていないブルット・ナトゥレ仕上げのカヴァ(Cava)です。 ビオディナミ農法で育てられた自社畑のぶどうのみが使われています。
ガト・ポエタ(Gato Poeta)
色合いは明るいルビーレッド。フレッシュな赤系ベリーのアロマからほのかに樽のニュアンスもかいま見えます。口当たりは軽やかで果実味たっぷりの、フレッシュな味わいが魅力的なガリシア産のカジュアルな赤ワインです。
おすすめの旬の食材を使用したレシピとスペインワインのペアリングの紹介
おすすめの旬の食材を使用したレシピ①カプレーゼ
材料
- トマト・・・1個
- モッツァレラチーズ・・・1個
- エクストラバージンオリーブオイル・・・大さじ2
- レモン汁・・・小さじ1
- 塩・・・適量
- 粗挽き黒胡椒・・・適量
- バジル・・・3枚
作り方
- トマトを半分に切り、太めのうす切りにします。
- モッツァレラチーズを袋から出し、水を切り、
- モッツァレラチーズを半分に切り、トマトの枚数に合わせてうす切りにします。
- トマトとモッツァレラチーズを交互に並べて盛り付けます。
- オリーブオイルに塩、粗挽き黒胡椒、レモン汁、バジル1枚を細かくちぎったものを入れてよく混ぜます。
- トマトとモッツァレラチーズの上に5をまんべんなくかけます。
- バジルを飾って完成。
カプレーゼとのペアリングにおすすめのワイン「ムリージョ・ビテリ ホーベン(Murillo Viteri Joven)」
色合いは鮮やかなチェリーレッド。ベリー系のフレッシュなアロマにキャンディーのニュアンスが楽しめるキュートな赤ワイン。 軽やかな口当たりでフルーティ。夏には冷やして飲むのもおすすめです。
おすすめの旬の食材を使用したレシピ②ラタトゥイユ
材料
- トマト・・・2個
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- ズッキーニ・・・1本(約150g)
- パプリカ・・・ 1個(約150g)
- たまねぎ・・・1個(約100g)
- ナス・・・2個
- にんにく・・・1片
- ローリエ・・・1枚
- オリーブ油・塩・・・適量
作り方
- トマトを湯むきし、ザク切りにします。
- の野菜はそれぞれヘタを取り、パプリカは種も取ります。大きめの一口大に切って、にんにくは縦半分に切って芯を取り除きます。
- フライパンにオリーブ油大さじ2とローリエを入れて弱めの中火にかけ、ズッキーニを加えたらしんなりして焼き色がつくまで炒め、ローリエと一緒に別の鍋に移します。
- 2のフライパンに油が足りなければ少し加え、パプリカ、たまねぎもそれぞれ炒めて鍋に移します。最後になすを炒めて油を吸わせてから鍋に移します。
- 3の鍋にトマトを汁ごと加え、にんにく、塩小さじ2/3を加えて弱めの中火にし、ふたをして蒸し煮にします。
- 水分が出て煮立ってきたら中火にして、混ぜながらふたをして15分間ほど煮ます。途中、にんにくが柔らかくなったら、へらでつぶします。煮汁が多ければふたを取ってさらに5~10分間、水分が少なくなるまで煮たら完成。
ラタトゥイユとのペアリングにおすすめのワイン「パシオン・クヴェ ロゼ(Pasión Cuvee Rose)」
色合いは淡いローズピンク。赤系ベリーのアロマにフレッシュなフルーツのような甘酸っぱいニュアンスが第一印象で、キャンディーのような可愛らしい甘やかさも感じられます。オーガニック認証を受けたピノ・ノワールを主な材料とした、夏におすすめの辛口カヴァです。泡立ちは優しく、前菜からデザートまで寄り添ってくれる逸品。
おすすめの旬の食材を使用したレシピ③タコのカルパッチョ
材料
- エキストラバージンオリーブオイル・・・大さじ3
- バルサミコ・・・大さじ1
- 茹で、または蒸しタコ・・・100g
- レモン汁・・・小さじ2
- 塩・・・適量
- イタリアンパセリ・・・3枝
- 玉ねぎ・・・1/2個
- 粗挽き黒胡椒・・・少々
作り方
- タコは薄めのそぎ切りにして塩とレモン汁、刻んだイタリアンパセリ少量、エキストラバージンオリーブオイル大さじ2を振りかけ、10分ほど冷蔵庫に入れておきます
- 玉ねぎは薄くスライスし、水にさらしてから水気を切ります。
- 1のタコを皿に盛り付け、残りのイタリアンパセリを散らして粗挽き黒胡椒を振り、バルサミコ、残りのエキストラバージンオリーブオイルを回しかけたら完成。
タコのカルパッチョとのペアリングにおすすめのワイン「チャコリ カチニャ(Txakoli Katxiña)」
微発泡でフレッシュな柑橘系のアロマのチャコリをぜひ夏に楽しんでみてください。フルーティさと酸のバランスがよく、味わいはすっきりしています。約20㎝程度高い位置からグラスに注ぐことをおすすめします。
まとめ
夏の旬の食材や栄養についてと夏におすすめのワインの味わいについて解説し、おすすめのレシピとスペインワインも紹介しました。
旬の食材とスペインワインで暑い夏を乗り切りましょう!