美しい景観と豊かな文化で知られているスペイン・カタルーニャ州、この地方の一角にあるペネデス(Penedès)は高品質なカヴァ(Cava)の生産地として知られています。スペイン固有の品種が持つ味わいとトラディショナル製法で生み出されるきめ細かな泡で世界的に人気のあるカヴァですが、近年では淡いピンク色が美しい「ロゼ」の生産が増えています。今回はその中でも、なめらかな口当たりと豊かなアロマで多くのワイン愛好家を魅了しているカヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)をご紹介します。
ペネデス(Penedès)の気候とカヴァの条件
D.O.カヴァ(D.O.Cava)は、シャンパーニュと同じ伝統的な製法である「トラディショナル方式(Méthode Traditionnelle)」によって造られます。
ほとんどの原産地呼称(D.O.)は、地域ごとに使用可能な品種や製法が定められていますが、D.O.カヴァはスペイン国内の7つの州で生産が認められており、中でもスペイン国内で生産されているカヴァの約90%を生産しているというカタルーニャ州(Cataluña)のペネデス(Penedès)は、量、質ともに高品質なカヴァを生産しいていることから「カヴァの中心地」と呼ばれています。
ペネデス(Penedès)の気候は温暖な地中海性気候で、夏暑く冬暖かい穏やかな気候です。カヴァ・マスティネル (Cava Mastinell)のブドウ畑があるサン・パウ(Sant Pau)の丘は、ペネデスの中でも高地の日照に恵まれた場所にあり、土壌は保水力のある粘性質のローム土壌と、その下に水捌けの良い石灰質土壌が広がった、ペネデスの気候に合った最適な土壌となっています。
トレパット(Trepat)の特徴
カヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)は、ロゼを造るときにのみ使用が許されている、平均樹齢20年のトレパット(Trepat) というスペイン固有の黒ブドウから造られています。
トレパット(Trepat)は、ベリーを思わせるチャーミングな香りの中に、オレンジピールのような苦味やスパイシーさがありミネラルも感じられる複雑な品種です。穏やかな酸味と渋みがあり、造り手によって表情を変える面白さがあります。
カヴァの種類と熟成
D.O.カヴァは熟成期間による分類があります。スタンダードなカヴァは、最低9ヶ月の熟成が義務付けられており、さらに熟成された「レゼルバ(Reserva)」は15ヶ月以上、「グラン・レゼルバ(Gran Reserva)」は30ヶ月以上の熟成が必要です。
カヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)は定められた9ヶ月という熟成期間を大きく超えた24ヶ月という熟成期間を経てリリースされます。
カヴァの製法や熟成期間について詳しく知りたい方はこちらの記事で詳しく解説しています。
◆合わせて読みたい記事
カヴァとは?その特徴とカヴァを醸造するおすすめのボデガをご紹介
カバ ブルット ロゼ レセルバ
【商品情報】
商品名 |
カヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva) |
生産者 |
カヴァ・マスティネル (Cava Mastinell) |
地域 |
カタルーニャ州(Cataluña) |
ビンテージ |
2019 |
生産国 |
スペイン |
ブドウ品種 |
トレパット(Trepat) 100% |
おすすめ料理 |
生ハム、フルーツトマト、サーモンのポワレ、ラタトィユ、ピーチタルト、フルーツポンチなど |
発酵容器 |
ステンレススティールタンク |
発酵期間 |
15〜20日間 |
発酵温度 |
14〜16℃ |
度数 |
11.5% |
テイスト |
辛口 |
飲み頃の温度 |
6∼8℃ |
容量 |
750ml |
味わいの特徴
輝きのあるローズピンク、グラスの底からキメの細かい豊かな泡が立ち昇ります。フレッシュなラズベリーやブラックベリー、りんごや桃を思わせるチャーミングなアロマ。口に含むとほのかな甘みと果実味、バランスの良い酸味を味わえます。口当たりはドライでありながら、ロゼが持つ渋みと果実味が見事に調和した「カヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)」は、食前から食後まで色々なシーンで楽しめる爽やかなロゼ・スパークリングワインです。
おすすめのペアリング
トレパット(Trepat)が持つ程よい渋みとフルーティーな酸味のバランスが良い「カヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)」は、魚介をはじめ、お肉や野菜にフルーツなど、いろいろな食材と合わせて楽しめるワインです。
生ハムにフルーツトマトなどの夏野菜を使った前菜や、野菜をトマトで煮込んだラタトィユ、パイ生地を使った前菜ともよく合います。白身魚のポワレや貝料理などの魚介との相性は抜群ですし、ローストした豚肉や鶏肉などのお肉料理ともよく合います。りんごや桃との相性も良いので料理にフルーツソースを合わせたり、サラダにトッピングするのもおすすめです。
カヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)について
マスティネルのカヴァは、ワイン法で定められた期間よりも長い熟成期間を経てリリースされます。
カヴァでは、レゼルバ(Reserva)と名付けるには最低15か月の熟成期間が必要となりますが、カヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)は、24か月の熟成期間を設けています。これによって長期間の瓶内熟成を経たカヴァはきめ細かく繊細な泡立ちとなり、風味、香りもより複雑になります。
カタルーニャ地方の土着品種であるトレパット(Trepat)の個性を最大限に生かすため、手作業で収穫したブドウを6~8時間かけて丁寧に浸漬します。これによって24ヶ月の熟成を経たロゼ レセルバにエレガントで繊細な色を表現することができます。カヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)は、美しい色と繊細な味わいという魅力だけでなく、ヴィーガン認証も取得した食の多様性にも配慮したロゼスパークリングワインです。
カヴァ・マスティネル (Cava Mastinell) について
“マスティネルは小さなワイナリーで、地中海のエスプリに溢れたカヴァとワインを生産し、サン・パウの丘は畑を北風から守り、カヴァとワインに最適な気候を作り出しています。
この地域の伝統にふさわしいワインとカヴァを造るためには、革新と創造性に加えて土地の伝統への敬意と調和させる必要があります。 この粘り強さが、ペネデス地区で最も名声のあるカヴァのトップ10に入るという、多くの人が到達できない高みへとワイナリーを押し上げました。“
マスティネルはアルト・ペネデスの州都ヴィラフランカ・デル・ペネデスにあり、この地域はフェニキア時代からワイン栽培が盛んで、カタルーニャで初めてワイン醸造が工業化された場所でもあります。
1980年、ペネデス(Penedès)の原産地呼称地域の中心に設立されたマスティネルは、家族経営の小さなワイナリーとして誕生しました。 マスティネルはサン・パウ(Sant Pau)の丘のふもとという恵まれた場所に位置し、そのテロワールのおかげで豊かなブドウを育てることができ、ワインとカヴァの品質を保証するのに役立っています。 サウ・パウに見守られながらカヴァ・マスティネル (Cava Mastinell) は40年以上にわたり国内外で数々の賞を受賞してきました。
カヴァ アンド ホテル マスティネルで体験できるワインツーリズム
カヴァ・マスティネル (Cava Mastinell)は単なるワイナリーではありません。バルセロナ近郊のサン・パウ(Sant Pau)の丘にあるワイナリーにホテルを併設させ、ワインを通じた特別な体験をゲストに提供しています。カーヴ(蔵)とその中で静かに熟成の時を刻むカヴァのボトルをイメージした建造物の独特な外観も注目されおり、外壁や屋根には建築家ガウディの、曲面を覆う破砕タイル仕上げによる建築技術「トレンカディス技術」が使われています。
カヴァ・マスティネル (Cava Mastinell)のワイナリーでは、ワインツアーやブドウ畑の見学を通じて、訪れる人々に忘れられない経験を提供しています。ツアーでは、ブドウの収穫からワインの醸造、そして瓶詰めに至るまでの全工程を学ぶことができ、実際にワインを試飲することもできます。ブドウ畑の中を散策しながら、美しい自然とともにワインの香りと味わいを楽しむことができるのは、カヴァ・マスティネル (Cava Mastinell)ならではの特別な体験です。
年間生産本数わずか3000本、希少なロゼ・カヴァ
カヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)は、美しい色調と繊細な泡立ち、長期間の熟成によって得られる豊かな風味が特徴のロゼスパークリングワインです。食前酒としてはもちろん、魚介料理や軽めのデザートとの相性も抜群です。特別なひとときを華やかに彩る一杯として、多くの人々に愛されているカヴァ ブルット ロゼ レセルバ (Cava Brut Rosé Reserva)の奥行きのある味わいをぜひ体験してみてください。