スペインバレンシア最大のワイン生産地域D.O.ウティエルレケーナとは スペインバレンシア最大のワイン生産地域D.O.ウティエルレケーナとは

スペインバレンシア最大のワイン生産地域D.O.ウティエルレケーナとは

スペインの上質なワイン産地「D.O.Utiel Requena(D.O.ウティエル・レケーナ)」をご存知ですか?

ワイン生産に関しては、数千年の歴史を持つD.O.ウティエル・レケーナですが、これまであまり注目されることがありませんでした。ところが、近年スペイン在来品種である「ボバル」の高いポテンシャルが認められ、良質なワインを造るワイナリーが増えています。

今回は、D.O.ウティエル・レケーナとそのスター品種であるボバルを使ったおすすめロゼワインをご紹介します。

D.O.ウティエル・レケーナについて

D.O.ウティエル・レケーナは、スペインバレンシア地方西部にあり、バレンシア地方最大のワイン産地。約40,000ヘクタールのぶどう園、おおよそ100のワイナリーと6,000の生産者があり、主に赤ワインとロゼワインを専門としています。

地中海性気候ですが、標高平均700mの高い場所にぶどう畑があるため、昼と夜の寒暖差が激しく、大陸性気候の影響も受けています。これはぶどう栽培にとって理想的な環境であり、上質なぶどうを栽培することができます。

長い歴史を持つぶどう栽培

D.O.ウティエル・レケーナのぶどう栽培起源は、少なくとも紀元前7世紀以前の古代ローマにまで遡り、何千年もの長い歴史があります。

1957年に初めてDO(原産地呼称)に認定されて以来、ぶどう栽培やワイン製造の技術は大きく進歩し、近年では質の高いワインが次々に登場しています。

D.O.ウティエル・レケーナの代表ぶどう品種ボバル

ボバルとは、中世時代からあるこの地域のスペイン古代の土着品種と言われています。

ボバルは悪天候や病気に大変強いぶどう品種で、18世紀のフィロキセラによる大きな被害も受けませんでした。そのため、D.O.ウティエル・レケーナ全体総面積の94%は黒ぶどう品種が占めていますが、そのうちの75%は、在来品種である「ボバル」が栽培されており、栽培されているボバル品種の3分の1は、1900年〜1975年と100年近く経つ古樹です。

スペインワイン土着品種「ボバル」の特徴

ボバルを使用したワインには、赤とロゼの2種類があります。

ボバル赤ワインは、色が濃く、ドライフルーツなどの熟した果実味、個性的なアロマ、ほのかにスパイシーさにしっかりとしたボリュームのある骨格。豊かな果実味で長期熟成に適したコクのある味わいが特徴です。

一方でボバルからできるロゼワインは、綺麗なピンク色で、フレッシュでフルーティーなアロマとフレッシュな酸がバランスの取れた味わいに仕上がります。多くのワイナリーでは、ボバルの個性を最大限に活かすため、単一品種でワインを生産しています。

D.O.ウティエル・レケーナのボバルロゼワイン「Pasión de Bobal rosado(パシオン・デ・ボバル ロサード)」

スコルニワイン ロゼワイン

【商品情報】 

商品名

パシオン・デ・ボバル ロサード(Pasión de Bobal rosado)

生産者

ボデガ・シエラ・ノルテ (Bodega Sierra Norte)

ビンテージ

2020年

設立

1995年

おすすめ料理

エスカベッシュ、フルーツトマトのピクルスポークリエット、ちらし寿司など

生産国

スペイン 

地域

D.O.ウティエル・レケーナ(D.O.Utiel Requena)

ぶどう品種

ボバル 100 %(樹齢 約40年)

発酵容器

ステンレス・スティールタンク

製法

低温でセニエ製法

発酵期間

15日間

度数

12.5%

テイスト

中辛口

飲み頃の温度

8~10

容量

750ml


ここからは、D.O.ウティエル・レケーナのボバル100%で造られたロゼワイン「Pasión de Bobal rosado(パシオン・デ・ボバル ロサード)」についてご紹介します。

Pasión de Bobal rosado(パシオン・デ・ボバル ロサード)

パシオン・デ・ボバル ロサードは、スペインワインの固有品種ボバルの素晴らしさを知ってもらうことをテーマに、5年間の試行錯誤を重ねて生まれたロゼワインです。

ボバル特有の優れた香りや心地よい酸味を表現するため、樹齢40年以上の厳選されたボバルのみを100%使用。低温でのセニエ製法を採用することで、ボバルの持つ可能性を最大限に表現します。

ワイン名である「パシオン」とは、スペイン語で”情熱”を意味しており、ボデガ・シエラ・ノルテが「ボバル」に対する「パソオン(情熱)」を込めたロゼワインという意味でパシオン・デ・ボバル ロサードと名付けられました。

味わいの特徴

スコルニワイン ロゼワイン 

パシオン・デ・ボバル ロサードの色は、キラキラと輝く淡いローズピンク。

チェーリー、カシス、ラズベリー、ストロベリーといった赤系ベリーの豊かな香りに、バラの花びらのような華やかなアロマ。ほんのりとジャムやコンポートのような甘いノートに加え、ピンクグレープフルーツなどの爽快で軽やか、新鮮な生き生きとした酸を特徴としています。

フルーティでアロマティックな一面、ぶどう本来のしっかりとしたテクスチャーを感じられます。後味には、ボバルの本来の香りが際立ち、長い余韻をお楽しみいただけます。

エスカベッシュ、フルーツトマトのピクルスポークリエット、パスタ、パエリアといった魚介類から中華、ちらし寿司といったご飯料理まで幅広いお料理に合わせることができる非常にバランスの取れたワインに仕上がっています。

受賞歴

パシオン・デ・ボバル ロサードは、発売以来、多くの賞を受賞してきました。世界的に有名なワイン雑誌である「デキャンター誌」主催のWorld Wine Award2019にて銅賞を受賞しています。

それぞれのヴィンテージによる受賞歴はこちら。

ヴィンテージ2019

・金メダル–バレンシアコミュニティ2020の有機ワインのコンテスト

・金メダル– Sommellier Wine Awards2020

ヴィンテージ2018

・金メダル– Gilbert Gaillard International Challenge2019

・PDO Utiel-Requenaの最高のワインに対するASVASU賞(バレンシアソムリエ協会)

・ブロンズメダル–デカンターアジアワインアワード2019

・ブロンズメダル–デカンターワールドワインアワード2019

・ブロンズメダル。インターナショナルワイン&スピリットコンペティション2019

・著名なワイン– PROAVA2019コンペティション

ヴィンテージ2017

・ゴールドメダル–チャレンジインターナショナルデュヴァン2018

・シルバーメダル–トップワイン2018

・89ポイント–ペニンガイド2019

・シルバーメダル–インターナショナルワイン&スピリットコンペティション2018

・シルバーメダル–デカンターワールドワインアワード2018

ヴィンテージ2016

・銅メダル–デカンタワールドワインアワード2017

ヴィンテージ2015

・ゴールドメダル– FEREVINアワード2016

・ブロンズメダル–デカンターワールドワインアワード2016

・ブロンズメダル–国際ワイン&スピリットコンペティション2016

ヴィンテージ2014

・銅メダル–デカンタワールドワインアワード2015

・銅メダル–国際ワイン&スピリットコンペティション2015

ヴィンテージ2013

・銅メダル–インターナショナルワインチャレンジ2015

まとめ

D.O.ウティエル・レケーナは、ボバルを生産する世界で唯一のワイン産地です。この地域で栽培される高品質なボバルから造るワインは大変素晴らしく、近年大きな評価を得ています。

今回ご紹介した「Pasión de Bobal rosado(パシオン・デ・ボバル ロサード)」は、ボデガ・シエラ・ノルテが5年という月日をかけて、ようやく完成させた「ワイナリーの情熱」つまった美しいロゼワインです。

パシオン・デ・ボバル ロサードは、淡いピンクの見た目も可愛らしく、フルーティさとフレッシュさのバランスが取れた味わいの、ヴィーガン認定オーガニックロゼです。ボバルの香りが際立ち、一口ごとに、飲む人を魅了します。

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