夏に飲みたくなるアルバリーニョとは?徹底解説します 夏に飲みたくなるアルバリーニョとは?徹底解説します

夏に飲みたくなるアルバリーニョとは?徹底解説します

年々暑くなっていく日本の夏。夏バテが酷くて食欲も無くなり、いつも飲んでいたワインが進まない、という方も少なくないかもしれません。しかし、さっぱりとしてフルーティな白ワインを冷やして飲むのは夏の醍醐味。そこでおすすめなのがアルバリーニョのワインです。

今回はアルバリーニョについて、起源や味わいの特徴、おすすめのペアリングやレシピについて解説するとともに、スペインワインのアルバリーニョのおすすめも紹介します。

 

アルバリーニョとは?発祥の地は?

アルバリーニョ(Albariño)はスペインのガリシア(Galicia)地方とポルトガルのミーニョ(Miño)地方を中心に栽培されている白ぶどうです。

もっとも有名な産地はガリシア地方のリアス・バイシャス(Rías Baixas)です。リアス・バイシャスは日本の三陸などで知られるリアス式海岸の名称のもとになった地名で、複雑な海岸線を持っています。ミーニョ地方もポルトガル北西部の大西洋にほど近い地域で、アルバリーニョが海の近くの気候や土壌から育まれる品種であることがわかります。また、魚介類との相性も良いことから、アルバリーニョは海のワイン、とも呼ばれるのです。

アルバリーニョの起源はイベリア半島北西部といわれていて、一説にはリアス・バイシャスのバル・ド・サルネスが発祥だといわれています。

アルバリーニョの房は小ぶりで、粒は小さく、果皮は比較的厚め。雨が多い地域でもうどん粉病などの病気に強い品種として知られています。

 

アルバリーニョの味わい

アルバリーニョは熟した桃や青りんごのような豊かな果実味に、白い花を思わせる華やかな香りが特徴です。酸味は鋭くしっかりとしていて、ミネラル感があります。

アルバリーニョは近年、酸味と果実味を楽しむ爽やかなフレッシュタイプのほか、樽を活かして複雑でコクのある芳醇なワインなど、さまざまなスタイルのものが造られています。

 

アルバリーニョのペアリング

「海のワイン」と呼ばれるアルバリーニョは魚介類とのペアリングが最適だといわれています。アルバリーニョとのペアリングにぴったりな料理をいくつか紹介していきましょう。

 

タコのガリシア風

ガリシア地方の特産物でもあるタコはアルバリーニョとのペアリングにとくにおすすめの食材です。

アルバリーニョとのペアリングにおすすめのタコ料理に「タコのガリシア風(Pulpo de gallega)」があります。タコのガリシア風はガリシア語ではポルボ・ア・フェイラ(Polbo á feira)とも呼ばれ、ガリシア地方では伝統的に食べられてきました。近年ではバル(Bar)の定番料理としてスペイン全土に広まっていますが、ガリシア地方ではかつて、守護聖人のサン・フローリアン(Froilán de León)のお祭りに欠かせない料理でした。ガリシアにはタコのガリシア風専門の料理人「ポルペイラス(Polbeiras)」がいて、その多くは女性です。

 

タコのガリシア風のレシピを紹介します。

 

材料

 冷凍ダコ・・・200g

じゃがいも・・・1

エクストラバージンオリーブオイル・・・大さじ3

塩・・・適量

カイエンペッパー・・・適量

 

作り方

  1. 冷凍ダコを解凍します。一度冷凍したタコを使うと柔らかに仕上がります。
  1. じゃがいも1個がゆでられる量のお湯を鍋に沸かします。お湯が沸いたら塩少々(分量外)を入れ、じゃがいもに串が刺さる柔らかさになるまでゆでます。じゃがいもがゆで上がる10分ほど前にタコを入れ一緒にゆでます。
  1. じゃがいもの皮をむき、食べやすい大きさに切ります。
  1. タコをぶつ切りにし、じゃがいもと盛り付けてカイエンペッパーと塩、エクストラバージンオリーブオイルを振りかけ、できあがり。

 

アジフライ

海の香りと塩味、サクッとした食感とふっくらとした肉の美味しさが魅力のアジフライもアルバリーニョとのペアリングにおすすめです。タルタルソースで酸味を足すことでアルバリーニョのフレッシュさとの相乗効果が楽しめます。

 

アジフライのレシピを紹介します。

 

材料

アジ・・・2

薄力粉・・・大さじ2

溶き卵・・・1個分

パン粉・・・適量

揚げ油・・・適量

塩・胡椒・・・少々

 

〈タルタルソース〉

ゆで卵・・・1

玉ねぎ・・・12

きゅうりのピクルス・・・1

マヨネーズ・・・大さじ5

塩・・・ひとつまみ

砂糖・・・小さじ1

酢・・・小さじ12

レモン汁・・・少々

パセリ・・・適量

 

作り方

  1. アジはぜいごとウロコを取り、三枚におろします。腹骨は削ぎ取り、小骨は骨抜きで抜き、塩胡椒しておきます。
  1. 卵はゆでておきます。玉ねぎとピクルスはみじん切りにしてボウルに入れ、塩をひとつまみふります。
  1. 油を180度まで熱します。アジに小麦粉をまぶし、溶き卵につけてパン粉をつけます。
  1. ゆで卵をみじん切りにしたものと2の水気を軽く絞ったものを調味料とともに混ぜ、パセリをみじん切りにしてまぶします。
  1. アジを180度の油で揚げて油を切り、タルタルソースとともにお皿に盛り付けてできあがり。

 

白身魚の南蛮漬け

白身魚を揚げ焼きにして南蛮漬けにするとアルバリーニョのミネラル感とフレッシュな酸味にぴったりです。野菜の彩りが食欲を増進してくれ、暑い季節にもさっぱりと美味しくいただけますよ。

 

白身魚の南蛮漬けのマリネのレシピを紹介します。

 

材料

白身魚(タラなど)の切り身・・・200gほど

玉ねぎ・・・14

にんじん・・・50g

ピーマン・・・1

黄ピーマン・・・1

小麦粉・・・適量

油・・・適量

 

〈漬けだれ〉

酢・・・大さじ6

砂糖・・・大さじ3

しょうゆ・・・大さじ2

水・・・大さじ2

だし(顆粒)・・・大さじ1

 

作り方

  1. 漬けだれの材料を合わせておきます。
  1. 玉ねぎは薄くくし切り、にんじんは千切り、ピーマンは細切りにします。
  1. 魚の下処理をします。中骨はとり、一口サイズに切り、塩(分量外)を少々ふっておきます。
  1. ボウルに入れた小麦粉を魚にまぶし、フライパンに多めの油を入れ中火で熱し、魚の全面に焼き色がつくまで焼きます。
  1. 別のフライパンに油を入れ、野菜を炒めます。そのフライパンに1を入れ酸味を飛ばします。
  1. 保存容器に54を入れ、冷蔵庫で一晩寝かせたらできあがり。

 

アルバリーニョのおすすめスペインワインを紹介

アルバリーニョのおすすめスペインワインを紹介しましょう。

 

トーレ・ラ・モレーラ(Tore la Moreira

アルバリーニョ100%のボリューム感とほど良い酸が魅力の辛口白ワインです。りんごや洋梨のようなフルーティなアロマ、ハーブの鮮烈なニュアンスも楽しめます。ガリシア地方では希少な、自社で瓶詰めまで完結する白ワインです。ペアリングにはセビーチェや甘海老の刺身、ホタテのソテーやイカのフライなどがおすすめです。

造り手のマルケス・デ・ビソハ(Marques de Vizhoja)は1966年創立の家族経営のワイナリー です。アルバリーニョをガリシアのワインとして広めたワイナリー で、現在でも創業当時の素朴な、ぶどうの味がそのまま楽しめるワイン造りをモットーとしています。

 

セニョール・ダ・フォジャ・ベルデ(Señor da Folla Verde

アルバリーニョ75%使用の辛口白ワインです。花や完熟フルーツを思わせる魅力的なアロマに引き付けられます。フレッシュでありながら肉感的な味わいで、ペアリングする料理にも幅があります。

 

まとめ

アルバリーニョについて、起源や味わいの特徴、おすすめのペアリングやレシピについて解説するとともに、スペインワインのアルバリーニョのおすすめも紹介しました。

果実味と華やかな香り、フレッシュな酸味とミネラル感で夏にぴったりなアルバリーニョで、暑い季節を乗り切っていきましょう。

 

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