魂と名付けられた、ワイナリー渾身の赤ワイン 魂と名付けられた、ワイナリー渾身の赤ワイン

魂と名付けられた、ワイナリー渾身の赤ワイン

ムルシア州(Murcia)は、スペイン南東部に位置する地中海に面した小さな州で、美しい風景や文化的な魅力から観光客に人気のある州です。

ムルシア州北部にはワインの産地として有名なフミージャ(Jumilla)があります。

フミージャ(Jumilla)は長い歴史を持つワイン産地であり、特にモナストレル(Monastrell)と呼ばれるブドウ品種を使ったワイン造りが盛んで、力強く飲み応えのあるものから、エレガントなタイプまで色々なタイプのワインが造られています。

フミージャ(Jumilla)を代表する黒ブドウ品種であるモナストレル(Monastrell)は、強い日差しを受けることで、色が濃く香りの強い実を付けると言われており、

年間日照時間が長く、石灰質が豊富でブドウに適した土壌に恵まれているフミージャ(Jumilla)は、良質なモナストレル(Monastrell)のワインが造られていることで評価の高い産地です。

今回は、ムルシア州フミージャ(Jumilla)にあるワイナリー、ボデガス・ルソン (Bodegas Luzón)が、「ルソンの魂」と名付けた赤ワイン、アルマ・デ・ルソン (Alma de Luzón)をご紹介します。

 

フミージャ(Jumilla)ワイン発展の歴史

フミージャ(Jumilla)は、スペインの中でも特に降水量が少なく乾燥した地域で、植物の栽培には厳しい過酷な環境と言えます。

従来のフミージャ(Jumilla)ワインは現在のように洗練されておらず、その過酷な環境で実ったブドウは非常に糖度が高く、シェリーのようにアルコール度数の高い野性味ある赤ワインが造られていました。

1980年代の終わり頃、フランスで猛威を振るったフィロキセラの被害がスペインでも発生し(※フィロキセラ とはアブラムシの一種で、ブドウの樹の根に寄生すると樹全体を腐らせてしまう恐ろしい害虫です。)フミージャ(Jumilla)にも甚大な被害を及ぼしました。

この事態によって改植を余儀なくされたフミージャ(Jumilla)のブドウ畑ですが、これをきっかけにワインの品質向上の取り組みが行われるようになり、フルーティーなワインの需要が増えた事も後押しし、現在のように洗練され、世界的にも評価の高いワインを生み出す産地となったのです。

 

モナストレル(Monastrell)について

モナストレル(Monastrell)はスペインが原産の黒ブドウ品種で、フランスではムールヴェードル(Mourvèdre)、オーストラリアではマタロ(Mataro)と呼ばれ、世界中で栽培されています。

実は小粒で果皮が厚いので、モナストレル(Monastrell)の果汁は色合いが濃く、仕上がるワインはしっかりとしたタンニンが特徴ですが、現在では軽やかなタイプのものからしっかりとした長期熟成タイプまで幅広く造られています。

土壌の適応力が高い品種ですが、日照量が十分に無いと育てることが難しい品種と言われており、完熟すると糖度が非常に高くなることから、アルコール度数の高いワインに仕上がる傾向にあります。

 

 

アルマ・デ・ルソン 

 

 

【商品情報】 

商品名

アルマ・デ・ルソン (Alma de Luzón)

生産者

ボデガス・ルソン (Bodegas Luzón)

地域

ブドウ生産地:ムルシア州

D.O. Jumilla(D.O.フミージャ)

ビンテージ

2019

生産国

スペイン 

ブドウ品種

モナストレル 80%【樹齢約40年】、シラー 20%【樹齢約25年】  

認証・規格

 

おすすめ料理

シャルキュトリー、フォアグラのポワレ、鹿肉のロースト、牛頬肉の赤ワイン煮、テリーヌショコラ など

発酵容器

ステンレス・スティールタンク

発酵期間

10〜20日間

発酵温度

14°〜26°C

度数

15%

テイスト

フルボディ

飲み頃の温度

14~16°C

容量

750ml

 

アルマ・デ・ルソン (Alma de Luzón)について

“遠い昔から、思想家、歴史家、哲学者、科学者たちは、「魂」がどこに存在するのかを説明し、見つけ出すために議論してきました。

重要な瞬間を記憶し、生きた経験から学び、そして何よりもさまざまな状況で感情的になる能力として理解される魂は、神経接続を通じて脳に存在し、それがこのワインのラベルに表現されています。

ワイナリーの魂は、チーム全員の夢と情熱とともに、ボトルのそれぞれに込められています。

このワインは私たちが再び興奮することを教えてくれた特別なことを達成するために、私たちが学んだすべてを込めて造ったものです。

樹齢40年モナストレル(Monastrell)と、樹齢25年のシラー(Syrah)の収穫は全て手作業で行い、果実を低温室で24時間ゆっくりと浸軟させます。
10日〜20日間の発酵の後、フレンチオークとアメリカンオークの新樽に移し、マロラクティック発酵を経て22ヶ月の熟成をさせます。

品質を大切にするため収量と人の介入を最小限に抑え、市場に出るまで16ヶ月の間、瓶の中で熟成させこのワインは造られます。

年間生産本数は4,000本と非常に希少なこのワインには、「ルソンの魂」が込められています。

 

味わいの特徴

グラスに注ぐと、中心は濃いルビーレッドで、グラスの中心からふちにかけて明るい色調に変化していき、熟成を感じさせるグラデーションを見ることができます。
香りはとてもフレッシュで、赤や黒の果実、ダークチェリーやプルーンのような凝縮感にスパイスを思わせる香りが広がります。

口に含むと、バランスのとれた果実味とコク、穏やかな酸と後からやってくる心地良いタンニン。2019年とは思えない若々しさとわずかに熟成を思わせる樽やカカオの余韻を感じられます。
鼻に抜ける余韻も非常に長く、このワインの上質さを物語っています。

この上質なワインは、すぐに飲むこともおすすめですが、手元で少し寝かせて特別な日に開けるという楽しみ方もおすすめできる赤ワインです。


おすすめのペアリング

柔らかな飲み口で、穏やかな酸味と優しいタンニンを楽しめるアルマ・デ・ルソン (Alma de Luzón)は、鹿肉のローストや、牛頬の肉の赤ワイン煮込みなどのお肉料理がおすすめです。

煮込みやローストの他、コショウを聞かせたシャルキュトリーや生ハムもおすすめですし、酸味の穏やかなワインなので、少し酸味の強いトマトソースを使ったお料理もマッチするでしょう。

ムルシアの郷土料理であるお米を使った「カルデロ」やバレンシアの「パエリア」、チーズ全般はどれもおすすめですが、ムルシア州の羊乳ハードチーズ「ケソ・デ・ムルシア・アル・ビノ」は特に相性が良いので、ぜひ一緒に召し上がってみてください。

 

ボデガス・ルソン (Bodegas Luzón)について

ボデガス・ルソンは伝統的な家族経営のワイナリーで、1916年に創立されました。

1990年代後半に新しいボデガを建設し、これまで積み上げてきた知識、経験に、若いスタッフが加わり、伝統的でモダンなワイナリーへと進化。

このワイナリーの目的は高品質、複雑な味わい、素晴らしい構造そして明確な表現です。
品質のためにブドウの栽培量を抑え、果実を摘む最適の時期やその後のワイン造りのプロセスもきめ細かくコントロールしています。

長い工程を経て静かに熟成させ、ボデガス・ルソンは上質なワインを造り続けています。

 

まとめ

今回は、ムルシア州フミージャ(Jumilla)にあるワイナリー、ボデガス・ルソン (Bodegas Luzón)の手がける赤ワイン、アルマ・デ・ルソン (Alma de Luzón)をご紹介しました。

ムルシア州は、イスラムが支配していた時代に灌漑(かんがい)という技術が導入された経緯から、野菜や果物の農作物が豊富で、非常に豊かな食文化を持つ土地としても知られています。お米を食べる文化があるのも身近に感じられますよね。

ムルシアで伝統的に造られてきたモナストレル(Monastrell)は、その品質の高さから、近年では有名ワイン評価雑誌からも高い評価を受けている品種です。

ムルシアを代表する品種 モナストレル(Monastrell)のポテンシャルを最大限に引き出した「ルソンの魂」アルマ・デ・ルソン (Alma de Luzón)をぜひ一度味わってみてください。

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