スパークリングワインの残糖量や熟成期間による種類について解説 スパークリングワインの残糖量や熟成期間による種類について解説

スパークリングワインの残糖量や熟成期間による種類について解説

シュワシュワとした泡が楽しめるスパークリングワインは、高級品、というイメージから少しずつ、親しみやすいワインとして幅広い人気を得るようになっています。 

スパークリングワインは世界各地で醸造されていますが、その種類はさまざま。醸造方法や熟成の期間などもいろいろあります。そのため、カヴァで知られるスペインやフランスのシャンパーニュなど、伝統のあるスパークリングワインの産地では、その残糖量や熟成の期間などによりその表記の基準を定め、品質の高さを保っているのです。

この記事ではスパークリングワインの残糖量や熟成期間による種類について解説し、おすすめのカヴァも紹介します。スパークリングワインについて知りたいだけでなく、スペインワインへの理解を深めたい方にとっても、役立つ内容となっておりますので、どうぞ最後までご一読ください。

 

世界のスパークリングワインの残糖量による表記の種類

世界の主なスパークリングワインの産地で、残糖量による表記の種類は以下のようになっています。

 

3g /L未満・・・無糖のスパークリングワイン

スペイン 

ブルット・ナトゥーレ(Brut Nature)

 

フランス

ブリュット・ナチューレ(Brut Nature)/パ・ドゼ(Pa Dosé)/ドサージュ・ゼロ(Dosage Zéro)

 

イタリア

ブルット・ナトゥーレ(Brut Nature)

 

ドイツ

ブリュット・ナトゥア(Brut Nature)/ナトゥアヘルブ(Naturherb)

 

0〜6g /L・・・極辛口のスパークリングワイン

 

スペイン

エクストラ・ブルット(Extra Brut)

 

フランス

エクストラ・ブリュット(Extra Brut)

 

イタリア

エクストラ・ブルット(Extra Brut)

 

ドイツ

エクストラ・ブリュット(Extra Brut)

 

12g/L未満・・・辛口のスパークリングワイン

 

スペイン

ブルット(Brut)

 

フランス

ブリュット(Brut)

 

イタリア

ブルット(Brut)

 

ドイツ

ブリュット(Brut)

 

12〜17g/L・・・中辛口のスパークリングワイン

スペイン

エクストラ・セコ(Extra Seco)

 

フランス

エクストラ・セック(Extra Sec)/エクストラ・ドライ(Extra Dry)

 

イタリア

エクストラ・セッコ(Extra Secco)/エクストラ・ドライ(Extra Dry)

 

ドイツ

エクストラ・トロッケン(Extra Trocken)

 

17〜32g/L・・・やや辛口のスパークリングワイン

 

スペイン

セコ(Seco)

 

フランス

セック(Sec)

 

イタリア

セッコ(Secco)/ドライ(Dry)/アシュット(Asciutto)

 

ドイツ

トロッケン(Trocken)

 

32〜50g/L…やや甘口のスパークリングワイン

 

スペイン

セミ・セコ(Semi Seco)

 

フランス

ドゥミ・セック(Demi -Sec)/エクストラ・ドライ(Extra Dry)

 

イタリア

セミ・セッコ(Demi Secco)/アッボッカート(Abbocatto)

 

ドイツ

ハルブトロッケン(Helbtrocken)

 

50g/L以上・・・甘口のスパークリングワイン

 

スペイン

ドゥルセ(Dulce)

 

フランス

ドゥ-(Doux)

 

イタリア

ドルチェ(Dolce)

 

ドイツ

ミルト(Milt)

 

スペインとフランスとイタリアのスパークリングワインの熟成期間による表記の種類

スペインとフランス、イタリアの熟成期間によるスパークリングワインの分類は以下のようになっています。

 

スペイン

l  ノン・ヴィンテージ(Non Vintage)/カヴァ(Cava)

以下のぶどう品種で造られ、最低9ヶ月の瓶内熟成をしたスパークリングワイン。

 

白ぶどう

  1. チャレッロ(Xallero)
  2. マカベオ(Macabeo)
  3. パレリャーダ(Parellada)
  4. シャルドネ(Chardonnay)
  5. スビラ・パレン(Subirat Parent)

 

黒ぶどう

  1. ガルナッチャ(Garnacha)
  2. モナストレル(Monastrell) 
  3. トレパット(Trepat)
  4. ピノ・ノワール(Pinot Noir)

 

l  ヴィンテージ(Vintage)

最低9ヶ月の瓶内熟成をした、単一年のぶどうで造られたカヴァ。

 

l  レゼルバ (Reserva)

最低15ヶ月の瓶内熟成をしたカヴァ。

 

l  グラン・レゼルバ(Gran Reserva)

最低30ヶ月の瓶内熟成をした、ブルット以下の残糖量のカヴァ。

 

l  カヴァ・デ・パラへ・カリフィカード(Cava de Paraje Calificado)

認定されたわずか12の畑から採れたぶどうを使い、最低36ヶ月の瓶内熟成をしたブルット以下の残糖量のカヴァ。

 

フランス

l  シャンパーニュ(Champagne)

最低15ヶ月瓶内熟成したスパークリングワインで、以下の条件をクリアする必要がある。

 

  1. シャンパーニュ地方のマルヌ(Marne)県、オーブ(Aube)県、オート=マルヌ(Haute-Marne)県、エーヌ(Aisne)県、アルデンヌ(Ardennes)県の5県319の市町村で造られていること。

 

  1. ピノ・ノワール、ムニエ(Meunier)、シャルドネの3種類、もしくはいずれかを使っていること。

 

  1. 瓶内二次発酵で造られていること。

 

l  ミレジメ(Millésimé)/ヴィンテージ・シャンパーニュ

最低3年熟成したシャンパーニュで、作柄の良い年に単一年のぶどうで造られる。

 

イタリア

l  フランチャコルタ(Fraciacorta)

以下のぶどう品種を原料とし、北イタリアのロンバルディア(Lombardia)州東部のフランチャコルタ地域内で造られる、最低18ヶ月瓶内熟成したスパークリングワイン。

 

  1. シャルドネ
  2. ピノ・ネーロ(Pinot Nero)、
  3. ピノ・ビアンコ(Pinot Bianco)、
  4. エルバマット(Erbamat)

 

l  サテン(Saten)

最低24ヶ月瓶内熟成したブルット以下の残糖量のフランチャコルタ。

 

l  ミレジマート(Millesimato)

単一年のぶどうで造られた最低30ヶ月瓶内熟成したフランチャコルタ。

 

l  リゼルヴァ(Reserva)

最低60ヶ月瓶内熟成したフランチャコルタ。

 

熟成期間とスパークリングワインの味の関係

スパークリングワインで発酵が終了すると、酵母の自己消化によって生まれる滓(オリ)と長期間接触することになります。酵母は自己消化するとタンパク質、マンノプロテイン、ペプチド、アミノ酸、多糖類、脂質などを放出しスパークリングワインの味や香りに影響を与えると考えられています。また、泡立ちの質や安定性、口当たりの良さを高める働きもあり、アミノ酸などは旨味成分であることは広く知られています。

酵母の自己消化は数年単位の熟成が必要です。数年単位の熟成を経たものほど、より泡立ちの口当たりや安定性が良く、旨味のあるスパークリングワインになる、と言えるでしょう。

 

カヴァはなぜ優れたスパークリングワインなのか

カヴァはシャンパーニュと同様、伝統的な製法である瓶内二次発酵で造られる、泡立ちの良い本格スパークリングワインです。それにも関わらず、シャンパーニュに比べるとリーズナブルな価格で購入することができます。

また、スペインはフランスのシャンパーニュ地方に比べると日照量が多く温暖なため、栽培されるぶどうの糖度が上がりやすく、風味も豊かになりやすい傾向があります。そのため、カヴァはすっきりとした味わいでありながら果実味もあわせ持つ、バランスの良さが魅力であり、世界的な人気を誇っているのです。

 

おすすめのカヴァ

アグスティ・トレジョ・マタ ブルット・ナトゥレ グラン・レセルバ(Agustí Torelló Mata Brut Nature Gran Reserva)

 

1950年に創立された伝統あるワイナリー、アグスティ・トレジョ・マタ社によるヴィーガン(Vigan)のグラン ・レセルバです。アグスティ・トレジョ・マタ社ではドサージュ(Dosage)しないブルット・ナトゥレとブルットのみの生産にこだわっています。また、原材料にはペネデス(Penedès)の土着品種の、しかも高齢樹のぶどうのみを使用しています。

きらめく黄金の色合いで熟した甘いフルーツやハチミツの香りがある無糖の辛口カヴァで、味わうごとに菓子パンのような甘いイースト香も楽しめます。泡は滑らかで口の中に優しく広がります。使用しているぶどう品種はマカベオ、パレジャーダ、チャレロです。

ペアリングにおすすめの料理はトマトとモッツァレラのカプレーゼ、鶏肉の煮込み、イワシの南蛮漬け、白身魚のフライなどです。

 

まとめ

スパークリングワインの熟成期間や残糖量と種類について解説し、おすすめのカヴァも紹介しました。

スパークリングワインの世界は非常に奥が深く、知れば知るほどその魅力に惹きつけられます。また、合わせられる料理の幅も広いため、スペインワインのなかでもデイリーなものとして活躍してくれるはずです。本格派スパークリングでありながらお手頃価格のカヴァを日頃から用意しておくと、きっとさまざまなシーンで楽しんでいただけることでしょう。ぜひ、この記事も参考に、お気に入りの1本を見つけていただければと思います。

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