スペイン6種類の土着品種をブランドしたアロマティック白ワイン スペイン6種類の土着品種をブランドしたアロマティック白ワイン

スペイン6種類の土着品種をブランドしたアロマティック白ワイン

スペインワインの魅力はなんといっても他とは一味違うスペイン独自のワインを楽しむことができることです。その理由として、スペインには約150種類もの独自の土着品種があり、他の国ではなかなか栽培できないことが挙げられます。

今回は、スペイン土着品種のパイオニアとして知られているエミリオ・ロホ氏が6種類のスペイン土着品種から織りなす見事なアッサンブラージュにより造られた白ワイン「Viña Mein Blanco(ビニャ・メイン ブランコ)」についてご紹介します。

 

6種類のスペイン土着品種の特徴

Viña Mein Blanco(ビニャ・メイン ブランコ)は、トレイシャドーラ(Treixadura)を筆頭に6種類のスペイン土着品種がブレンドされています。ここでは、それぞれの土着品種が持つ特徴についてまとめました。

  • トレイシャドーラ(Treixadura) 

リベイロの主要ぶどうでもあるトレイシャドーラ( Treixadura)は、とても力強いぶどう品種です。レモン、りんご、梨やアプリコットなどといったフレッシュなアロマを特徴とします。

 

  • ゴデージョ (Godello)

イベリア半島を原産とするゴデージョ(Godello)は、大きな可能性を秘めた希少なぶどう品種として知られています。主にグレープフルーツのような柑橘系の果実にハーブのようなさっぱりとした食欲をそそるアロマを特徴とし、その土地の名産である魚介類と合わせやすいワインとなっています。

 

  • アルバリーニョ(Albariño)

アルバリーニョ(Albariño)は、主にスペインとポルトガルで栽培されている固有ぶどう品種です。グレープフルーツ、レモンの皮、アプリコットといった柑橘類やネクタリンのようなほのかな甘みがあります。一般的に酸味が強く、軽やかで爽やかな辛口白ワインとなります。

 

  • ロウレイラ(Loureira)

月桂樹の意味を持つロウレイラ(Loureira)は、スペインのイベリア半島で栽培されています。フレッシュで香りが高く、酸味の高いワインとなります。ライムやオレンジ、アカシアやりんごといったフルーティな香りに、名前の通り月桂樹の葉を連想させるアロマを持つ珍しいワインです。

 

  • トロンテス(Torrontés)

トロンテス(Torrontés)は、バラの花びらやジャスミンのようなフローラルで華やかな香りを特徴とする白ワインです。アルゼンチンで多く栽培されていることで知られていますが、スペインには、リオハを原産とする独自のトロンテスぶどう品種があります。トロンテス(Torrontés)をブレンドすることで、アロマティックなワインに仕上がります。

 

  • ラド(Lado )

ラド(Lado )は、スペイン北西部ガリシア地方を原産とする白ワイン用ぶどう品種です。D.O.リベイロ(D.O. Ribeiro)において、6番目に多く栽培されていますが、主にトロンテスやアルバニーリョ、ゴデーリョのブレンドとして使用されることの多い自生ぶどうです。非常に爽やかな柑橘系の芳香性を持ち、樽で熟成させるとワインにスモーキーなニュアンスやスパイシーなニュアンスをもたらします。

 

 Viña Mein Blanco ― ビニャ・メイン ブランコ ―

 

【商品情報】 

商品名

Viña Mein Blanco(ビニャ・メイン ブランコ)

生産者

ビニャ・メイン エミリオ・ロホ 【アルマ・カラオベハス】( Viña Meín-Emilio Rojo 【Alma Carraovejas 】)

地域

ガリシア州 D.O.リベイロ(D.O. Ribeiro)

ビンテージ

2018

生産国

スペイン 

ぶどう品種

トレイシャドーラ(Treixadura) 60%

ゴデージョ (Godello)、アルバリーニョ(Albariño)、 ロウレイ( Loureira)、トロンテス(Torrontés)、ラド(Lado)の5種で40%

おすすめ料理

バーニャカウダ/帆立貝のレアフリット/ホワイトアスパラガスのグリルな

製法

88%はステンレスタンク、10%は600Lと1,200L のオーク樽、 2%はコンクリートタンク/ シュールリーしつつ10ヶ月間

発酵容器

ステンレス・スティールタンク  5,000L

発酵期間

約10日間

発酵温度

24°C

熟成容器/期間

フレンチオーク【アリエール/ヌヴェール産 225L: 新樽33%、1年使用33%、2年使用33%】/12ヶ月 その後7ヶ月瓶熟成

度数

13.0%

テイスト

ドライ

飲み頃の温度

9~12°C

容量

750ml

 

Viña Mein Blanco(ビニャ・メイン ブランコ)について

Viña Mein Blanco(ビニャ・メイン ブランコ)は、1988年に誕生したスペインガリシア州 、D.O.リベイロの白ワインです。メインぶどうの品種にトレイシャドーラ(treixadura) を60%使用し、残りの40%にゴデージョ (Godello)、アルバリーニョ(Albariño)、 ロウレイ(Loureira)ラ、トロンテス(Torrontés)、ラド(Lado)の5種類をブレンドしています。スペインの土着品種6種類の特徴を活かしたワインになっています。

ガリシア州リベイロは、湿度が高く、平均気温が14という大変穏やかな海洋性の地中海性気候です。このようなテロワールでは、ぶどうがよく熟し、穏やかな酸味を持つ上質なワインを造ることができます。

天候状況によってぶどうの出来に大きな影響を与えますが、2018年ビンテージは、非常に複雑な天候でしが成功を収めた年でした。生育期は例年より涼しく、多くの雨が降りました。高い湿度環境を続いたため、腐敗やカビなどの問題も起こりましたが、選りすぐりのぶどうのみを厳選し、造られたワインは、大変バランスの取れた素晴らしい出来となりました。

 

味わいの特徴

輝きのあるレモンイエローのカラーを持つViña Mein Blanco(ビニャ・メイン ブランコ)は、さまざまなぶどう品種を使用し、柔らかな印象を感じる辛口の白ワインです。

口に含むと、りんごや白桃などの豊かな果実味に、柑橘系やハーブ、白い花のようなフローラルですっきりとしたアロマ、さらにほんのりとパイナップルを思わせる甘い香りもします。口当たりはフレッシュでドライですが、フローラルな香りが華やかに広がります。

熟した酸味があり、フルーティーでジューシー、ミネラル感もあり爽やかでありながらアロマティックさも感じられます。それぞれの個性を活かした調和の取れたワインに仕上がっています。

 

おすすめのペアリング

Viña Mein Blanco(ビニャ・メイン ブランコ)のおすすめの温度は9~12°Cですが、温度変化によって表情を変える飽きのこないワインです。少し温度を上げるとよりフルーティーな味わいが際立ちます。一方でワインをよく冷やして温度を下げると、ミネラル感が増し、さっぱりと爽やかな印象になります。ペアリングでは、こうした温度によるテイストの変化を上手に利用することをおすすめします。

Viña Mein Blanco(ビニャ・メイン ブランコ)を高い温度(12前後)で合わせる場合、ジューシーな果実味やフローラルな香り、酸味などといったワインの骨格がはっきりとしますので、帆立貝のレアフリットなど味付けされた魚介類との料理とよく合います。

一方で、低い温度の場合は、ドライな印象となります。フレッシュな果実味にハーブのような爽やかな香りが目立つため、野菜の美味しさを引き立たせます。野菜をディップして食べるバーニャカウダーやホワイトアスパラガスのグリルといったお料理と合わせるのがお勧めです。

 

ビニャ・メイン エミリオ・ロホ 【アルマ・カラオベハス】( Viña Meín-Emilio Rojo 【Alma Carraovejas 】)について

ビニャ・メイン エミリオ・ロホ 【アルマ・カラオベハス】( Viña Meín-Emilio Rojo 【Alma Carraovejas 】)の前オーナーであるエミリオ・ロホ氏は、エンジニアとして一度は故郷を離れましたが、1987年に父が持っていた小さなぶどう畑を継ぐためにガリシアの街に戻ります。現在エミリオ・ロホ氏は、ガリシア州の D.O.リベイロ(D.O. Ribeiro)地域で高品質なワインを造る白ワインのパイオニアとして知られるまでとなりました。

ビニャ・メイン エミリオ・ロホ( Viña Meín-Emilio Rojo )は、家族経営のワイナリーとして丁寧で素晴らしい醸造を続けてきましたが、エミリオ・ロホ氏が高齢になったということもあり、アルマ・カラオベハス(Alma Carraovejas)の傘下になりましたが、今でもエミリオ・ロホ氏は、アルマ・カラオベハス(Alma Carraovejas)の醸造アドバイザーとしてワイン造りに関わっています。

長年、良質な土着品種のぶどう栽培とワイン醸造をしてきたエミリオ・ロホ氏は、セゴビアでパゴ・デ・カラオベハスのプロジェクトを立ち上げたホセ・マリア・ルイス氏が手を組み、機械や設備になるべく頼らず、環境に配慮したこだわりの農法を行っています。実際に畑に出て、手作業で良質なぶどうを育てており、18,3ヘクタールほどの畑は14の区分に分けられており、高度や畑の向きといった緻密な計算がされています。それぞれの土地と品種の特徴を活かし、ワイン造りのパイオニアだからできるそれぞれ土着品種の魅力を最大限に表現した高品質なワインが生産されています。

 

まとめ

Viña Mein Blanco(ビニャ・メイン ブランコ)は、それぞれの土着品種の特徴を非常にバランス良くアッサンブラージュされて造られた華やかでフローラルな白ワインに仕上がっています。

冒頭でもご紹介したように、スペインに自生するぶどう品種を使用することでここでしか味わえない特別なワインとなっています。いつもは、シャルドネやソーヴィニヨンブランなどの王道品種を選んでいる方も、ぜひスペイン土着品種からできたスペシャルなワインを手に取ってみませんか?

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