8月17日はピノ・ノワールの日!世界で愛され続けているピノ・ノワールについて徹底解説します! 8月17日はピノ・ノワールの日!世界で愛され続けているピノ・ノワールについて徹底解説します!

8月17日はピノ・ノワールの日!世界で愛され続けているピノ・ノワールについて徹底解説します!

 

フランス、ブルゴーニュ(Bourgogne)地方の主要な赤ワイン用ぶどう、ピノ・ノワール(Pinot Noir)は、世界中のワイン産地で栽培され、愛されています。そして、夏真っ盛りの817日はピノ・ノワールの日で、各地で関連イベントが開催されます。

 今回はピノ・ノワールについてその歴史や特徴、スペインでのピノ・ノワールの位置とメンシアについてなどを解説するとともに、おすすめのピノ・ノワールとメンシアを使用したスペインワインを紹介します!


ピノ・ノワールとは?ピノ・ノワールの歴史と特徴や味わい

ピノ・ノワールは、最も古いヨーロッパ系ワイン用ぶどう品種、ヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)のひとつです。ピノ・ノワールが初めて文献に登場したのは、1375年のブルゴーニュの文献です。歴史が非常に古く、ソーヴィニヨン・ブランの祖父母であり、カベルネ・ソーヴィニヨンの曾祖父母でもあります。ただ、親にあたる品種については、今のところまったくわかっていないそうです。

ピノ・ノワールの名前の由来には2つの説があります。ひとつは、房の形が松ぼっくり(フランス語でpomme de pin)に似ているから、という説です。またもうひとつの説は、ピノ・ノワールが栽培されていたピノス(Pinos)やピニョル(Pignols)といったフランスの地名に由来するというものです。実際、フランスの中南部のオーヴェルニュ地方(Auvergne)のピニョルでは、中世からピノ・ノワールが栽培されていました。

原産地はフランス北東部かドイツ南西部にあると考えられているピノ・ノワールですが、現在ではヨーロッパだけでなく、アメリカや南アフリカ、オーストラリアやニュージーランドなど、世界中で栽培されています。

ピノ・ノワールは、栽培と醸造ともに難しい品種だと言われています。果皮が薄く、房が密に詰まりやすいため、デリケートで病気にかかりやすいのです。

ワインにすると色合いは淡く、ミディアムボディのタンニンは少なめになります。ピノ・ノワールは栽培地の気候や土壌、生産者のスタイルでさまざまな味わいに仕上がります。一般的にはチェリーやラズベリーといった赤系果実のフルーティさや、繊細でエレガントな印象が特徴です。

 

スペインでのピノ・ノワールの位置とメンシアについて

冷涼な土地での栽培が適しているとされるピノ・ノワールにとって、一部の高地や海岸沿いの中間気候の土地以外ではスペインは気温が高すぎであり、日当たりが良すぎると言われます。ピノ・ノワールは皮が薄くてデリケートでしかも早熟なため、果実が縮みやすく、アルコール度数が高くなりやすいのです。

ただ、スペインの赤ワインの何種類かは、ピノ・ノワール愛好家を満足させるような、ピノ・ノワールに近い特徴を持っています。そのひとつに、メンシア(Mencía)が挙げられます。

メンシアはおもに、スペイン北西部カスティーリャ・レオン州(Castilla y León)のワイン生産地ビエルソ(Bierzo)で栽培されている黒ぶどう品種です。D.O.ビエルソではぶどうの栽培面積の75%をメンシアが占めています。

すみれの香りや赤系果実やコショウ、ハーブ香などが特徴で、樽熟成するとバニラや森の下草などの香りも加わります。

ボディはミディアムで、はつらつとした酸味があります。いっぽう、樽熟成するとフルボディーになって滑らかなタンニンをもつことも。

 

おすすめのピノ・ノワールとメンシアを使用したスペインワインの紹介


パシオン・クヴェ ロゼ(Pasión Cuvee Rose

ピノ・ノワール85%、ガルナチャ(Garncha15%を使用の瓶内二次発酵、瓶内熟成9ヶ月による辛口カヴァ(Cava)です。色合いは淡いローズピンクで、ラズベリーやクランベリーのような赤系果実のアロマが楽しめます。フレッシュなピンクグレープフルーツのような甘酸っぱいニュアンスから始まり、フルーツキャンディーのようなキュートな甘い表情も顔を出します。オーガニック認証を受けていて、泡立ちは優しく、前菜からスウィーツまで寄り添ってくれる逸品です。ペアリングにおすすめなのは生ハム、ラタトゥイユ、小海老のフリット、サーモンのポワレなどです。

造り手のボデガ・シエラ・ノルテ(Bobal Bodega Sierra Norte)はバレンシ地方(Valencia)内陸にある家族経営のワイナリー。化学肥料や農薬は一切使わず、標高の高い畑でオーガニック栽培でぶどうを育てる、SDGsに配慮した生産者として注目されています。

 

ア・ポルテラ(A Portela

メンシア100%使用の口当たりの優しい、柔らかな余韻が楽しめるワイン。「A PORTELA」とは"天国の扉"を意味します。

色合いは輝きのあるルビーレッド。チェリーやラズベリーのようなアロマに、スミレの花のようなニュアンスが楽しめます。また、そのほかにはオレンジピールやブラックペッパーのようなスパイシーなアロマも感じられます。タンニンは優しく、心地よくほど良い酸、上品で奥行きのある仕上がりです。ペアリングにおすすめなのは生ハムといちじく、鴨のロティ、牛肉の赤ワイン煮込みやうなぎの蒲焼きなどです。

造り手のアルベルト・オルテが追求しているのは、自然を尊重し、地域に伝わる伝統的手法に忠実にワインを造ること。また、すべてのワインでテロワールを表現することに注力していて、飲んだらすぐにそのワインがどこで造られたのかがわかるようなワインを目指しています。畑は標高 5600mのところにあり、土壌は水はけが良く、石灰質でミネラルが豊富です。

 

まとめ

今回はピノ・ノワールについてその歴史や特徴、スペインでのピノ・ノワールの位置とメンシアについてなどを解説するとともに、おすすめのピノ・ノワールとメンシアを使用したスペインワインを紹介しました。この記事がみなさんがもっとピノ・ノワールやメンシアに親しむきっかけになれば幸いです。

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