世界の成人の日について、成人式や年齢の違い、スペインの成人のお祝い、成人の日のお祝いのおすすめのワインなどを解説 世界の成人の日について、成人式や年齢の違い、スペインの成人のお祝い、成人の日のお祝いのおすすめのワインなどを解説

世界の成人の日について、成人式や年齢の違い、スペインの成人のお祝い、成人の日のお祝いのおすすめのワインなどを解説

1月の第2月曜日は成人式。晴れ着を着た新成人の初々しい姿が日本各地で見受けられる日となります。ところで、日本以外にも成人式はあるのでしょうか?そして、世界の成人年齢やお祝いにはどのような違いがあるのでしょうか? 

今回は世界の成人年齢の違いや成人のお祝いや儀式、スペインの成人のお祝い、そして、成人の日のお祝いのおすすめのスペインワインなどについて解説します。

 

世界にも成人式はある?

結論から言うと、日本のように国全体で一斉に成人を祝う日は世界にはありません。しかし、世界には成人に関するお祝いの形やさまざまな儀式が存在しています。

 

成人年齢の違い

成人年齢は国によって異なりますが、多くの国が成人年齢を18歳としています。

成人年齢の例をいくつか紹介していきましょう。

 

14歳:プエルトリコ、ハイチ

 

18歳:アメリカ(州により異なる)、カナダ(州により異なる)、オーストラリア、ドイツ、オランダ、フランス、スイス、ノルウェー、インド、中華人民共和国、他

 

19歳:韓国、アルジェリア

 

20歳:ニュージーランド、タイ、台湾、モロッコ

 

21歳:アラブ首長国連邦、インドネシア、エジプト、シンガポール、南アフリカ

 

世界の成人のお祝い・儀式

メキシコ

メキシコの成人年齢は男女で異なり、男性は18歳、女性は15歳となっています。(ただし飲酒・喫煙・車の運転免許の取得は18歳から。)

成人のお祝いとして、メキシコを含むラテンアメリカの多くの国では女の子の15歳の誕生日に、Quinceañera(キンセアニェーラ)と呼ばれる豪華なパーティーが行われます。キンセアニェーラは自宅だけでなく、ときにはパーティー会場で結婚式並みの規模で行われる場合もあります。

キンセアニェーラでは、女の子はまるでお姫様のようなドレスアップをしてダンスを踊ります。また、主役の女の子はこの日のために同年代の男の子を何人か選び、ダンスパートナーになってもらいます。

そのほか、父親とのダンス、ケーキの入刀やスピーチ、最後のおもちゃのプレゼント授与など、かなり盛大なダンスパーティーになることも。

 

アメリカ・カナダ

アメリカの多くの州が18歳を成人と定めています。また、カナダでは州により18歳または19歳を成人と定めています。ただ、飲酒できる年齢はアメリカでは21歳、カナダでは一部の州を除き19歳です。しかし、18歳の誕生日に飲み明かして祝う若者も少なくありません。また、アメリカやカナダでは16歳になったことをお祝いする習慣、Sweet Sixteen(スウィート・シックスティーン)があり、特に16歳になった女の子をお祝いします。

アメリカやカナダでも昔は若くして結婚することが多く、16歳が女性が大人となる年齢と考えられていました。この伝統の名残として、女の子の16歳の誕生日に大きなパーティーを開き、盛大にお祝いしてもらうのです。

Sweet Sixteen は長年、主に16歳になる女の子だけのお祝いでしたが、近年では男の子の16歳も祝う傾向があります。

 

ペンテコスト島(バヌアツ)

南太平洋にある国、バヌアツ共和国のペンテコスト島に伝わる「ナゴール」と呼ばれる成人の儀式はバンジージャンプのルーツとされています。ナゴールでは高さ約30メートルにもなるやぐらにヤムイモのツタをくくりつけ、それを足首に巻きつけた10歳~30歳前後の男性が飛び降ります。また、ツタ蔓は、跳ぶ人自身で選びます。

ツタが少しでも長ければ地面に激突してしまいます。また、途中でツタが切れれば落下してしまうことになり、まさに決死の儀式なのです。さらに、ツタはバンジージャンプで使うゴムのような伸縮性はなく、飛び降りる際の衝撃はすさまじいものとなります。

ナゴールが成功した男性は大人の仲間入りをしますが、失敗した男性は翌年のもう1年を未成年として過ごさなければなりません。ナゴールの起源は夫の暴力に耐え兼ねた妻がツタを足首に巻きつけて木の上から飛び降り、夫は墜落死、妻は助かったという出来事にあった、とされます。男性の成人の儀式の起源が女性が決死の覚悟でやった行為にある、というのはなんだか興味深いですね。

 

パプアニューギニア

決死の儀式、といえばパプアニューギニアを挙げないわけにいきません。パプアニューギニアのある一族は素手でサメを捕まえられるようになって初めて、一人前と認められるのです。

 

エチオピア

エチオピアのバンナ部族は男性の成人の通過儀礼として「ブルジャンピング」をおこないます。ブルジャンピングでは、1列に並べられた10~30頭の牛の背中の上を落下せずに走り抜けなければなりません。そして、無事牛の上を走り抜けることができた人のみが成人として認められるのです。

いっぽう、女性には鞭打ちの儀式がおこなわれます。女性は男性に背中を鞭で打たれ、傷が多く深いほど、強く愛情深い女性だとされるのです。

 

ユダヤ教

ユダヤ人社会では男の子の成人は13歳で「Bar Mitzvah(バル・ミツバ)」、女の子は12歳で「Bat Mitzvah(バトミツバ)」と呼ばれます。Mitzvah(ミツバ)とはユダヤ教の戒律のことで、このミツバを守ることが出来る年齢が成人ということになります。つまり、結婚できるとか、選挙権があるということではなく、ユダヤ人コミュニティの一員として正式に認められるということなのです。

13歳または12歳の誕生日迎える週の礼拝の中でミツバの儀式がおこなわれます。ミツバを迎える子どもはモーセの律法が記された羊皮紙のテープを額と腕に巻き付け、「タリート」という布をまといます。そして、この日に備えてユダヤ教の教師のもとに通って準備し、聖書の朗読を参列者の前で披露するのです。

儀式が終わると正式に大人として迎えられ、その後は親戚一同や友人に囲まれ、盛大なパーティーをします。

 

スペインの成人のお祝い

スペインの成人年齢は18歳です。スペインにはかつて兵役がありました。その時代には兵役に赴く18才の男子はFiesta de los Quintos (フィエスタ・デ・ロス・キントス)という大騒ぎのお別れパーティをおこないました。また、女の子の場合は18歳でLa puesta de largo(ラ・クエスタ・デ・ラルゴ)というお披露目パーティを親に開いてもらいました。

兵役が無くなった現在ではフィエスタ・デ・ロス・キントスは多くの地域で伝統のお祝いとなっています。地域によっては兵役があった頃の名残で、成人した若者の身長や体重を測定した後、飲み物や食べ物を振舞うこともあります。

また、ラ・クエスタ・デ・ラルゴは現代では一部の特権階級の間だけでおこなわれ、18歳になった女の子はロングドレスを着て、正装した同世代の男の子とダンスを披露するなどのパーティに参加します。

 

成人の日におすすめのスペインワイン

 

Marqués de Vizhoja(マルケス・デ・ビソハ)

 

新成人にぴったりの、F:フレッシュ、F:フルーティー、F:フローラル3つの“F”の最高傑作白ワインです。アルコール度数が低めでワインの入門編としてもおすすめです。色合いは明るいレモンイエロー。柑橘系のアロマが爽やかで青りんごや蜂蜜のニュアンスに、フレッシュな酸と豊かなフルーティさが活き活きとした辛口です。

 

まとめ

今回は世界の成人年齢の違いや成人のお祝いや儀式、スペインの成人のお祝い、そして、成人の日のお祝いのおすすめのスペインワインなどについて解説しました。

成人もところ変わればその年齢は変わりますし、祝い方や儀式もさまざま。きれいな晴れ着を着て祝ってもらえる日本の成人式とバヌアツやパプアニューギニアの例を比べると、日本に生まれてラッキーだったかも、と思えてきますね。成人の日にはぜひ、スペインワインで楽しいお祝いをしていただければと思います。

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