スペインを代表するワイン「カヴァ(Cava)」は、フランスのシャンパーニュと同じトラディショナル製法で生み出されるきめ細かな泡と、スペイン固有の品種が持つ味わいが人気の「スパークリングワイン」です。カヴァの品質を保護、保証する原産地呼称統制委員会(D.O.Cava)によると、2022年の国内外のカヴァの総売り上げは過去最高に達したと報告しており、カヴァの人気が現在も高まっていることを表しています。
今回は、高品質なカヴァの産地として知られている、カタルーニャ州・ペネデス(Penedès)から、30ヶ月以上の長い熟成期間を経てリリースされる「カバ カルペ ディエム グラン・レセルバ (Cava Carpe Diem Gran Reserva)」をご紹介します。
熟成期間による香りと泡立ちの変化
カヴァは、ベースとなるワインを醸造した後に瓶詰めし、そこに二次発酵のための酵母と糖を加え瓶内で熟成を進めていきます。瓶の中では、添加した酵母が糖を食べてアルコールと二酸化炭素を排出し、糖が無くなると酵母は活動をやめて澱となり瓶の底に沈んでいきます。タンパク質である澱はアミノ酸に分解されワインの液中に溶け込んでいきます。
この時の「酵母由来の香り」が、「イースト香」や「ブリオッシュ」などと表現される香りで、上質なシャンパーニュなどにも現れることから、長期の熟成に耐えることができた高品質なスパークリングワインであることの一つの証明になっています。
熟成期間によって、香りだけでなく泡立ちにも変化が現れます。瓶内での熟成期間が若いほど泡立ちはフレッシュでパワフルに、熟成期間が長くなると泡はきめ細かく滑らかに変化していきます。
カヴァの製法や熟成期間について詳しく知りたい方はこちらの記事で詳しく解説しています。
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カヴァとは?その特徴とカヴァを醸造するおすすめのボデガをご紹介
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Cavaの熟成期間
分類 |
熟成規定 |
カヴァ・デ・グアルダ |
瓶詰めから澱抜きまで最低9ヶ月以上、瓶内で貯蔵・熟成を行う必要がある |
カヴァ・デ・グアルダ・スペリオール |
レセルバ、グラン・レセルバ、カヴァ・デ・パラへ・カリフィカードの3種が含まれる |
レセルバ |
瓶詰めから澱抜きまで最低18ヶ月以上、瓶内で貯蔵・熟成を行う必要がある |
グラン・レセルバ |
瓶詰めから澱抜きまで最低30ヶ月以上、瓶内で貯蔵・熟成を行う必要がある |
カヴァ・デ・パラへ・カリフィカード |
瓶詰めから澱抜きまで最低36ヶ月以上、瓶内で貯蔵・熟成を行う必要がある |
カヴァは熟成期間によってその味わいや香りが大きく変わります。短期間の熟成で造られるカヴァは、フレッシュで軽やかな飲み口が特徴であり、長期間熟成されるカヴァは、複雑で深みのある風味を楽しむことができます。
Cavaの甘辛度
カヴァの甘辛度は、二次発酵前の瓶詰め時に添加する糖分の量と、澱引き後に添加する糖の量によって甘辛度が決まります。糖が少ないと酵母は糖を食べ尽くしてしまうので仕上がるワインは辛口となり、糖分が多いと分解しきれない糖がワインに残るため、甘さを感じるワインに仕上がります。
分類 |
残糖量 |
味わい |
ブルット・ナトゥーレ |
3g/ℓ未満 |
補糖をしない極辛口のカヴァ |
エクストラ・ブルット |
0〜6g/ℓ |
極辛口 |
ブルット |
12g/ℓ未満 |
辛口 |
エクストラ・セコ |
12〜17g/ℓ |
やや辛口 |
セコ |
17〜32g/ℓ |
やや甘口 |
セミ・セコ |
32〜50g/ℓ |
甘口 |
ドゥルセ |
50g/ℓ超 |
極甘口、デザートワインとしても楽しめる |
スペインでは食事と合わせやすい極辛口〜辛口タイプが人気です。多様な食事やシチュエーションに合わせて楽しむことができ、自分の好みや料理に合った甘辛度を選ぶと、よりカヴァを楽しむことができますね。
カバ カルペ ディエム グラン・レセルバ
【商品情報】
商品名 |
カバ カルペ ディエム グラン・レセルバ (Cava Carpe Diem Gran Reserva) |
生産者 |
カヴァ・マスティネル (Cava Mastinell) |
地域 |
カタルーニャ州(Cataluña) |
ビンテージ |
2016 |
生産国 |
スペイン |
ブドウ品種 |
マカベオ 30%、チャレロ 30%、シャルドネ 20%、パレジャーダ 20% |
認証・規格 |
ユーロリーフ EU有機認証及びヴィーガン認証 |
おすすめ料理 |
キャビア、フレッシュオイスター、旬野菜の天ぷら、伊勢海老のポワレ、 活鮑の鉄板焼きなど |
発酵容器 |
ステンレススティールタンク |
発酵期間 |
15〜20日間 |
発酵温度 |
14〜16℃ |
度数 |
12.5% |
テイスト |
極辛口 ブルット・ナトゥーレ(Brut Nature) |
飲み頃の温度 |
6∼8℃ |
容量 |
750ml |
味わいの特徴
煌びやかで明るいゴールドの色調。グラスの底からは緩やかに立ち昇る泡を楽しむことができます。香りは、シトラスのような爽やかさの中に白い花を思わせるフローラルな香りが広がり、ブリオッシュのようなバター香やナッティーなニュアンスも感じられます。口に含むと爽やかな酸と果実味、複雑な樽のニュアンスとクリーミーな泡が広がるボリューム感のある味わいです。大きめのグラスで飲むと、グランレセルバならではのエレガントな余韻を楽しむことができます。
おすすめのペアリング
カバ カルペ ディエム グラン・レセルバ (Cava Carpe Diem Gran Reserva)は、豊かな香りと複雑な風味、そしてエレガントな余韻が特長のスパークリングワインです。合わせるお料理は、キャビアやフレッシュオイスター、旬野菜の天ぷら、伊勢海老のポワレなど、特別な料理とともに楽しむことで、より一層その魅力を堪能することができます。活鮑の鉄板焼きと合わせると、カヴァが持つバター香とナッティーなニュアンスが鮑の風味を引き立てます。
カヴァ・マスティネル (Cava Mastinell) について
“マスティネルは小さなワイナリーで、地中海のエスプリに溢れたカヴァとワインを生産し、サン・パウの丘は畑を北風から守り、カヴァとワインに最適な気候を作り出しています。
この地域の伝統にふさわしいワインとカヴァを造るためには、革新と創造性に加えて土地の伝統への敬意と調和させる必要があります。 この粘り強さが、ペネデス地区で最も名声のあるカヴァのトップ10に入るという、多くの人が到達できない高みへとワイナリーを押し上げました。
マスティネルはアルト・ペネデスの州都ヴィラフランカ・デル・ペネデスにあり、この地域はフェニキア時代からワイン栽培が盛んで、カタルーニャで初めてワイン醸造が工業化された場所でもあります。
1980年、ペネデス(Penedès)の原産地呼称地域の中心に設立されたマスティネルは、家族経営の小さなワイナリーとして誕生しました。 マスティネルはサン・パウ(Sant Pau)の丘のふもとという恵まれた場所に位置し、そのテロワールのおかげで豊かなブドウを育てることができ、ワインとカヴァの品質を保証するのに役立っています。 サウ・パウに見守られながらカヴァ・マスティネル (Cava Mastinell) は40年以上にわたり国内外で数々の賞を受賞してきました。
特別なカヴァで上質な時間を楽しんで
カバ カルペ ディエム グラン・レセルバ (Cava Carpe Diem Gran Reserva)は、30ヶ月以上の熟成期間によって得られる華やかな香りときめ細かな泡立ちで、上質なスパークリングワインでしか感じることのできない「オートリシス」と呼ばれる酵母由来の香りを楽しむことが出来ます。
ヴィーガン認証とオーガニック認証を取得した食の多様性にも配慮したスパークリングワインで、シーンを選ばずいろいろな人と楽しめるのも魅力。スペシャルなお料理以外にも和食から洋食、中華やエスニックなど、いろいろなお料理に幅広く合わせられるカヴァですので、お好みのお料理と合わせて、あなただけの上質なひとときを楽しんでくださいね。