スペイン原産のアルバリーニョ種をご存知ですか?
近年では、アルバリーニョの品質が向上したことからスペイン国内外問わず人気を集めている注目の白ぶどう品種で、「海のワイン」と呼ばれることでも有名です。
日本では特に和食と合わせやすいワインであることが注目されており、新潟県越前浜の海岸沿いワイナリーや大分県のワイナリーなど、日本でもアルバリーニョの栽培に力を注ぐワイナリーが増えています。
本記事では、アルバリーニョの特徴やその魅力についてお伝えします。さらに、アルバリーニョを広めたスペイン老舗のワイナリーが造るおすすめの白ワインもご紹介しますのでぜひ、最後までご覧くださいね。
アルバリーニョの特徴
アルバリーニョは、ポルトガルのイベリア半島で多く栽培されている白ぶどう品種で、スペインのガリシア地方が原産地です。
アルバリーニョは、桃や青リンゴ、さらにはフルーティーな柑橘類と白い花のアロマを持ち、果実味豊かな辛口ワインに仕上がります。
一般的には酸味が高く、ほのかな塩味が感じられるフレッシュで爽やかな味わいが特徴の白ワインです。
「海のワイン」アルバリーニョ
アルバリーニョできたワインは「海のワイン」と呼ばれています。
海のワインと呼ばれる主な理由は3つあります。
-
海の近くで栽培されるぶどう品種
-
ほのかな塩味とミネラル感やヨード感が海を感じさせる
-
魚介類との相性が抜群
これらの理由について詳しくお話します。
海の近くで栽培されるぶどう品種
アルバリーニョは高温多湿にも強いぶどう品種です。ぶどう特有の病気にもかかりにくいため、安定した収穫をすることができます。
雨量の少ない海岸沿岸部でも栽培しやすいぶどう品種であることから、主にリアス式海岸沿岸部など海の近くで栽培されており、このことが「海のワイン」と呼ばれる理由の一つでもあります。
ほのかな塩味とミネラル感やヨード感が海を感じさせる
海の近くで栽培されるアルバリーニョは、海風の影響が味わいに影響します。
塩分をよく含んだ土壌と海風を受けて育つぶどうは、磯や海藻を思わせるヨード感にミネラル感、さらにほのかな塩味が感じられます。
アルバリーニョを飲むと感じる味わいの特徴もまた「海のワイン」と呼ばれる理由となっています。
魚介類との相性が抜群
海のワインと呼ばれる3つの理由は、アルバリーニョが魚介類との相性が非常に良いことです。
タコや帆立、白身魚のカルパッチョなどの冷たい料理から、穴子のフリット、魚介類のパスタなどの温かい料理まで、とにかく魚介との相性が抜群です。
新鮮な魚介の味わいをシンプルに活かした味付けの料理では特にアルバリーニョの良さが際立ちます。
和食とも好相性!
近年日本でも人気を集めているワイン
アルバリーニョの特徴であるほのかな塩味や心地よい酸味とミネラル感、磯の香りを思わせるヨード感が、和食との相性が良いことでも注目を集めています。
和食では、お刺身や焼き魚、魚介類の天ぷらなどの魚料理はもちろんのこと、だしの効いたお吸い物や煮物など、シンプルで上品な味付けの日本料理とも好相性です。
新鮮な魚を生で食べたり、出汁など魚介の旨味を大切にしている日本の食文化は、海の幸豊かで新鮮な魚介料理の多いスペインガリシア地方との食文化とよく似ています。
こういった理由からも、スペイン原産のぶどう品種アルバリーニョが日本人の味覚に合うのも納得ですね。
おすすめのアルバリーニョワイン
【商品情報】
商品名 |
マルケス・デ・ビソハ |
生産者 |
ボデガス・マルケス・デ・ビソハ |
おすすめ料理 |
タコのガリシア風、白身魚のカルパッチョ、穴子のフリット、ボンゴレビアンコ、甲殻類やアサリのパスタなど魚介類全般 |
生産国 |
スペイン |
地域 |
ガリシア州 リアス・バイシャス |
ぶどう品種 |
アルバリーニョ:60%、トレイシャドゥーラとロウレイラ合算で40% |
樹齢 |
アルバリーニョ:樹齢30年以上 |
度数 |
11.5% |
ボディ |
ミディアム |
味わい |
辛口 |
飲み頃の温度 |
8〜10℃ |
容量 |
750ml |
今回、ご紹介するのは当時少なかったアルバリーニョ種を、ガリシアの代表的なワインとして世界に広めたことでも有名なワイナリー「ボデガス・マルケス・デ・ビソハ」を代表する白ワインです。
造り手の想いを込めたお洒落なラベルデザイン
「マルケス・デ・ビソハ」というワインの商品名にもなっている「Vizhoja(ビソハ)」は、スペイン語の「Vid(ぶどうの木)」と「Hoja(葉)」を合わせたワイナリーオリジナルの造語です。
ワイナリー「ボデガス・マルケス・デ・ビソハ」の名前から取った名前で、ワイナリーで作られるワインの中でも特に、創始者である先代の思い入れが特に強いワインです。
そのワイン名「Vizhoja(ビソハ)」の通り、ぶどうの葉の形をしたお洒落なラベルが特徴的で、ワインのボトルネック部分には魚のカレイがまるでペンダントのようにエッチングされています。
これには「ガリシア地方の名物でもある、新鮮な魚介類を楽しんでもらいたい」という造り手の想いが込められています。
マルケス・デ・ビソハの味わい
マルケス・デ・ビソハの色は明るいレモンイエロー。
甘くないはちみつのニュアンスに、洋梨、青リンゴなどフレッシュで豊かな果実味とはじけるようないきいきとした酸が特徴でアフターには、柑橘系の爽やかな香りが感じられます。
フレッシュで柔らかな口当たりに、アルバリーニョ特有のミネラル感とほのかな塩味が心地良いワインです。
搾りたてぶどうのような、ぶどうそのものの味わいを活かしたフレッシュでフルーティーな味わいがバランス良く表現されています。
生産者「ボデガス・マルケス・デ・ビソハ」について
「ボデガス・マルケス・デ・ビソハ」は、1966年にマリアーノ・ペラエス氏によって創設した家族経営の伝統的なワイナリーです。
昔ながらの素朴でぶどうそのものを味わうことのできるフレッシュなワイン造りに努めています。
アルバリーニョを世界に広めた老舗ワイナリー
ワイン生産をはじめた1966年当時のスペインでは「アルバリーニョ」で造られるワインは、ほとんど存在しませんでした。
ボデガス・マルケス・デ・ビソハでは、ワイナリー創立当初からそんなアルバリーニョ種を中心としたワイン造りに注力。
それまで無名だったアルバリーニョワインをガリシアを象徴するワインとして、広めることに成功した老舗ワイナリーとして知られています。
あえて格付けを名乗らないワイナリーのこだわり
マルケス・デ・ビソハの格付けは「V.d.M(ビノ・デ・メサ/ Vino de Mesa)」ですが、これはスペインにおいてテーブルワインとして格付けになるため、上位格付けに比べて値段が安くなってしまいます。
スペインの格付け「D.O.」になるためには、アルバリーニョ100%であることが条件です。
しかし、ボデガス・マルケス・デ・ビソハのワイナリーでは、できるだけ多くの人にガリシア産のアルバリーニョを味わってもらいたい、手軽にガルシアワインを楽しんでもらいたい、という思いからあえてアルバーニョ100%で造らず、格付けを落として昔から続く伝統のアルバリーニョワインを造っているというから驚きです。
ガルシアのアルバリーニョを有名にし、世界にその素晴らしさを広げてきたワイナリーだからこそのこだわりと、今後もワイン普及に尽力していきたいというワイナリーのポリシーが感じられます!
まとめ
今回は、スペインガリシア地方で有名な海のワイン「アルバリーニョ」の魅力をご紹介しました。
魚介類との相性が抜群のワインとして有名なぶどう品種ですが、なかなか合わせることが難しい日本料理との相性が良いワインでもあることから、日本のレストランでも取り入れやすく、今後ますます人気が出ると注目されています。
そんな日本でも人気のアルバリーニョを世界に広めた影の立役者であるワイナリー「ボデガス・マルケス・デ・ビソハ」。
伝統を守る老舗ワイナリーが造り出しているこだわりのアルバリーニョは、みなさんにも一度味わっていただきたい白ワインです。
葉っぱの形をしたラベルとカレイのネックレスで見た目もお洒落なワインなので、プレゼントや大切な日のワインとしても喜ばれること間違いなし。
ぜひ、ガリシアの海が感じられるアルバリーニョワインと魚介とのマリアージュで特別な時間をお楽しみください。