スパークリングワインは、ホームパーティや普段のお食事など、色々なシーンに合わせられる万能ワインですよね。
お料理もジャンルを選ばず、前菜からデザートまで幅広く合わせられるので、迷ったときにはスパークリングワインを選ぶ方も多いのではないでしょうか。
フランスのシャンパーニュと同じ伝統的な製法で造られるカヴァ(Cava)は、きめ細やかな泡立ちとスペイン独自の品種がもたらす多彩な味わいが魅力です。
今回は、バレンシア州にあるワイナリー、ボデガ・シエラ・ノルテ (Bodega Sierra Norte)のカヴァ(Cava)、パシオン・クヴェ レセルバ (Pasión Cuvee Reserva)をご紹介します。
スペインワイン発展の立役者「CAVA」
カヴァ(Cava)は主にスペインのカタルーニャ地方で造られるスパークリングワインで、ワインの熟成を行っていた「洞窟」という意味のカタルーニャ語が語源となっています。
原産地呼称ではありますが、カタルーニャ州の他、アラゴン州、リオハ州、バレンシア州でも生産されています。
カヴァ(Cava)の始まりは、スペイン・カタルーニャ州のワイン生産者がフランスへ旅行に行った際にシャンパンを飲み、同じようなものがスペインでもできないかと考え、その技術と醸造機器をスペインへ持ち帰ったことがきっかけです。
帰国後にスペインの土着品種を使ったスパークリングワインの試作を行い、1872年に瓶内二次発酵による商業規模につながる生産を成功させます。
当初の本数は極少量であったものの、次々と他の生産者がスパークリングワイン造りに参加し、徐々に生産技術が発展していき、現在のようなカヴァ(Cava)が誕生しました。
今でこそ一般的な「カヴァ(Cava)」という呼び名ですが、正式にカヴァ(Cava)という呼称になったのは1972年で、それまでは「スペイン産のシャンパン」として販売をされていました。
シャンパーニュに習った伝統的な製法から得られる豊かな泡立ちと、スペインの固有品種がもたらす個性的な味わいで、「スペイン産のシャンパン」はたちまち人気となりました。
しかし、その人気に危機感を抱いたシャンパーニュの生産者からの訴えによって「スペイン産のシャンパーニュ」ではなく、現在のカヴァ(Cava)という呼称になったのです。
瓶内二次発酵(Méthode traditionnelle)について
カヴァ(Cava)が世界的に支持される理由はその品質の高さです。
きめ細やかで豊かな泡を生み出す、瓶内二次発酵(Méthode traditionnelle)という製法は、フランス・シャンパーニュで伝統的に行われている製法で、
全てが職人による手作業で行われるため、スパークリングワインを造る方法の中で最も手間のかかる製法です。
他にもスパークリングワインを造る方法はあり、代表的な製法をご紹介します。
スパークリングワインの製法
トラディショナル方式 |
シャンパーニュ方式とも呼ばれ、フランスのシャンパンはこの製法によって造られる。 ※スペインのカヴァ(Cava)は、生産者の多くが「ジャイロパレット」と呼ばれる動瓶・滓抜きを機械で行うシステムを導入し、コストを抑えた高品質なスパークリングワインを生み出している。 |
シャルマ方式 |
ワインを大きなタンクに入れ、糖と酵母を加えて密閉し、タンク内で二次発酵を行う方式。 一度に多くの量を生産できるため、コストを抑えることができる。 |
トランスファー方式 |
瓶内二次発酵(Méthode traditionnelle)で造った炭酸ガスを含んだワインを、加圧化したタンクに移し、 冷却、ろ過した後、新たに瓶詰めする方法。 |
パシオン・クヴェ レセルバ
【商品情報】
商品名 |
パシオン・クヴェ レセルバ (Pasión Cuvee Reserva) |
生産者 |
ボデガ・シエラ・ノルテ (Bodega Sierra Norte) |
地域 |
ブドウ生産地:バレンシア州 D.O.カヴァ(D.O.Cava) |
ビンテージ |
ノンヴィンテージ(NV) |
生産国 |
スペイン |
ブドウ品種 |
シャルドネ(Chardonnay)90% チャレロ(Xarel-lo)10% |
認証・規格 |
ユーロリーフ、EU有機認証及びヴィーガン認証有 |
おすすめ料理 |
白身魚のカルパッチョ、エスカベッシュ、クリスピーチキン、天ぷら、からすみなど |
発酵容器 |
スティールタンク |
発酵期間 |
10〜20日間 |
発酵温度 |
14°〜16°C |
度数 |
12% |
テイスト |
極辛口 |
飲み頃の温度 |
6~8°C |
容量 |
750ml |
パシオン・クヴェ・レセルバ (Pasión Cuvee Reserva)について
バレンシア州の内陸、ウティエル・レケナ(Utiel-Requena)は大陸の影響を受けた地中海性気候で、夏は暑くて冬は寒い、昼夜の温度差も大きいという厳しい気候の土地です。
有機農業の基準に従い、持続可能な方法で栽培されているブドウからパシオン・クヴェ・レセルバ(Pasión Cuvee Reserva)は造られます。
最も良い区画のブドウを厳選、夜間に収穫し、軽く圧搾した後、15℃を超えないよう低温で管理しながら発酵させ、ブドウの持つ最大限のポテンシャルを引き出します。
このカヴァ(Cava)は国際品種であるシャルドネ(Chardonnay)に加え、スペイン固有品種であるチャレッロ(Xarel-lo)が加えられ、両方の品種は瓶詰めまでの間、別々に醸造されます。それぞれのワインは瓶詰め時に合わせられ、瓶内で15ヶ月以上かけて二次発酵と熟成を行った後に滓抜きが行われ打栓されます。
心地よい酸味とクリーミーな口当たり、きめ細かく豊富な泡により、前菜からデザートまで食事のお供に最適なスパークリングワインです。
味わいの特徴
弾ける泡に輝きのあるゴールデンイエローの色調、グラスに鼻を近づけるとシトラス系の爽やかなアロマから、フレッシュなリンゴ、白桃のようなジューシーさと、ほのかにはちみつやパイナップルのような香りを感じ取ることができます。
ノンドサージュ(甘味調整のための加糖をしていない)ならではのキレのある味わいに、シャルドネ由来のしっかりとしたワインの骨格を感じられ、チャレッロが加わることで複雑さとコクが調和しています。
滑らかな泡立ちは口当たりも良く、様々なマリアージュが期待できるスパークリングワインです。
おすすめのペアリング
フレッシュな泡と、キリッとした飲み口のパシオン・クヴェ・レセルバ (Pasión Cuvee Reserva)は、バレンシアの郷土料理であるパエリヤ(Paella)や、お魚、貝類や甲殻類との相性が抜群です。
白身魚のカルパッチョ、エスカベッシュなどの、お魚に酸味のある味付けのお料理は、キリッとした飲み口にマッチしますし、お肉料理であればクリスピーチキンなどの白身のお肉とも好相性。
この他にビネガーソースの効いた野菜サラダやニンニクの効いた野菜パスタ、天ぷらやお寿司など、合わないお料理を探す方が難しい1本です。
ボデガ・シエラ・ノルテ (Bodega Sierra Norte)について
ボデガ・シエラ・ノルテ (Bodega Sierra Norte)はバレンシアの西側、内陸にあるウティエル・レケナ(Utiel-Requena)に1995年に設立された家族経営のワイナリー。
バレンシア州の内陸、ウティエル・レケナ(Utiel-Requena)は大陸の影響を受けた地中海性気候で、夏は暑くて冬は寒い、昼夜の温度差も大きいという厳しい気候の土地です。
過酷な環境の中、全ての畑で化学肥料や農薬は一切使わず、オーガニック栽培にこだわり、持続可能な農業とワイン造り、SDGsや食の多様性に配慮したワイン造りを行う生産者です。
まとめ
今回は、バレンシア州にあるワイナリー、ボデガ・シエラ・ノルテ (Bodega Sierra Norte)のカヴァ(Cava)、パシオン・クヴェ レセルバ (Pasión Cuvee Reserva)をご紹介しました。
フレッシュな泡とキリッとした飲み口のパシオン・クヴェ・レセルバ (Pasión Cuvee Reserva)は、飲むシーンと合わせるお料理を選びません。
EUオーガニック認証とEVU(ヨーロッパベジタリアン連合)のヴィーガン認証を取得しており、食の多様性に配慮されたこのワインは、たくさんの人が集まるパーティーや、贈り物にピッタリの1本です。