スペイン屈指の美食の街バスク地方で生まれたワインに「チャコリ」あります。
チャコリは高い酸味に微発泡のスッキリとした味わいが特徴です。
古くからバスク地方の特産ワインとして地元客や観光客に親しまれてきたチャコリですが、そのデリケートさゆえになかなか日本で見かけることができませんでした。
しかし、最近では日本にも輸入されるようになり注目を集めているワインです。
今回は、そんなチャコリの魅力とスコルニワインがおすすめするこだわりのチャコリワインをご紹介します!
チャコリとは?
チャコリは、スペインとフランスの国境に位置するバスク地方の地酒として有名で、バスク地方唯一のD.O.認定を受けています。
しかし、バスク地方は降水量が多く土壌は粘土質であり、ぶどうを完熟させることは難しく、ぶどう栽培に適している土地とはいえません。
そのため、チャコリは酸味が高く硬い印象のワインとして知られており、少し前までは決して品質の高いワインというイメージはありませんでしたが、技術の進歩により近年では非常に高品質のチャコリを造り出すことが可能になりました。
基本的には若飲み用のワインとして生産されており、収穫1年以内のものが多いのもチャコリの特徴です。
微発泡でフレッシュさが売りのチャコリを国外輸送することは難しく、これまでチャコリはスペイン国内で99%消化されており、スペイン国外で見かけることは大変希少なものでした。
輸送環境が整ったため、いまでは日本でもフレッシュで繊細なチャコリを楽しめるようになりましたが、それでもまだまだ日本で飲むには希少なワインといえるでしょう。
チャコリの味わい・飲み方
主にぶどう品種は地ぶどうである「オンダラビ・スリ」が使用されており、ロゼや赤もありますが白ワインが主体です。
微発泡の白ワインは、酸味が高くスッキリと爽やかな味わいです。
チャコリは、アルコール度数が低いものが多くミネラル感のあるフレッシュなワインで、魚介との相性が抜群です。
暑い日によく冷えたチャコリとシーフード料理やピンチョス、タパスなどのおつまみと合わせることが地元のバスク地方で人気の飲み方です。
高さ20センチから底の平たいグラスに注がれる珍しいワイン
本場スペインでチャコリをオーダーすると、ワイングラスではなく通常の底の平たいグラスに20センチほどの高さからワインが注がれるので、初めて見る人はびっくりするかもしれません。
この注ぎ方はスペイン語で「エスカンシア」と呼ばれる手法で、グラスの大きさは口径9cm、底の径7cm、高さ12cmと決まっています。
チャコリがこの高さから注がれるのには、2つの意味があるといわれています。
1つ目は、昔のチャコリはワインとしての品質が低くかったため、高くから注ぐことで強すぎる酸味を和らげ、閉じた香りを開かせるためです。
2つ目は、フレッシュで繊細なチャコリは日が経ってしまうと、微発泡がなくなり鮮度が落ちているのが分かりやすいワインです。そのため、高くからグラスに泡立てることで鮮度をごまかしていたのだとか。
現在は、高品質なチャコリも多くなったため、上記のように高くから注ぐ必要はないものも増えて来ていますが、お店のパフォーマンスとして一躍人気が出たため、エスカンシアを今でも行っているお店が多いのです。
チャコリのそのままの味わいを楽しみたい方はワイングラスにゆっくりと注ぐのもおすすめですが、本場バスクにあるバルの雰囲気を味わいたい人はぜひ高くから底の平たいグラスにエスカンシアで注いでみてくださいね。
おすすめのチャコリ商品のご紹介
【商品情報】
商品名 |
チャコリ カチニャ |
生産者 |
ボデガ・カチニャ |
おすすめ料理 |
オイルサーディン、タコ、オリーブなどのピンチョス、青唐辛子や甲殻類、白身魚などのプランチャなど |
生産国 |
スペイン |
産地 |
バスク州 D.O.ゲタリアコ チャコリーナ |
ぶどう品種 |
オンダラビ・スリ 100% |
樹齢 |
オンダラビ・スリ :15年 |
度数 |
11.5% |
ボディ |
ライト |
飲み頃の温度 |
7〜9℃ |
容量 |
750ml |
今回ご紹介するおすすめのチャコリは、ボデガ・カチニャが生産するワイン「チャコリ カチニャ」です。
カチニャは、スペインの中でも特にバスク地方で「幼い子・若い子」という意味で、愛着を持って使われている言葉です。
「チャコリ カチニャ」の味わい
チャコリの特徴である微発泡のスッキリとした白ワインです。
フレッシュな柑橘系アロマかつライム、洋梨、りんごなど豊かな果実味が感じられます。
ジャスミン、ハーブなどの爽やかさと透明感がありながらもエレガントなまとまり。
果実味と酸のバランスが心地よく、口の中を弾ける微発泡の細かな泡としぼりたて果汁のようなフルーティさが爽快。暑い日にはしっかり冷やしてさっぱりと飲むのがおすすめです。
シーフードとの相性はもちろんのこと、サラダ、カルパッチョ、辛めの料理や米料理、屋外のバーベキューでも楽しめる万能ワインです。
チャコリ1種類のみを造る
こだわりの家族経営ワイナリー
ワイナリー「ボデガ・カチニャ」は、美食の街「バスク地方」にほど近い山岳地帯にあります。
ボデガ・カチニャは家族で経営するワイナリーです。ワインを我が子のように慈しみ愛情を注いて造るワインは、土着品種のオンダラビ・スリを100%使用したチャコリ1種類のみ。
チャコリ本来が持つフレッシュでフルーティ、豊かな香りを引きだし、バランスの取れた完璧なワインを製造するため、8ヘクタールのぶどう畑での農作業から醸造作業まですべての製造過程において、高い品質とこだわりを持っているワイナリーです。
2017年には世界有数のワインコンクールである「ニューヨーク国際ワインコンクール」にて銀メダルを受賞。
先祖代々続く家族経営「ボデガ カチニャ」のこだわりが詰まったチャコリワインは、スペイン国内はもちろんのこと、世界的にも大変高く評価されている注目のワインです。
世界最高峰「ワールドラグジュアリーアワード」
最優秀賞のレストランを併設
漁港街オリオの浜辺近くにあるワイナリーには、炭火焼きレストランが併設されています。
地元の魚介料理やバスク特有の炭火焼き料理と主役のワイン「チャコリ カチニャ」を最大限に堪能できる空間を提供しています。
トリップアドバイザーでの評価は4.5/5.0点と、オリオ地域のレストラン部門で第二位の高評価。ワイナリー「ボデガ カチニャ」が経営するレストランは、ワイン・景色・料理のどれもが素晴らしいと一般の方からも大変高い評価を受けています。(2021年6月時点)
さらに、2018年には旅行業界のアカデミー賞ともいわれる「WORLD LUXURY HOTEL AWARDS(ワールド・ラグジュアリー・ホテル・アワード)」で最優秀賞を受賞しており、その美味しさはハリウッド俳優クリス・ヘムズワースとスペイン女優である妻のエルサ・パタキもお忍びで訪れるほど。
素晴らしい受賞歴と数々の著名人が絶賛していることからも、ワインからレストランまで全てにおいてこだわりを持つ生産者ボデガ・カチニャの品質の高さが伺えます。
まとめ
今回は、スペインバスク地方の特産「チャコリ」ワインに注目してみました。チャコリには、いつも飲んでいる白ワインとはまた違った魅力があります。
そんな中でも特に、本記事でご紹介した白ワイン「チャコリ カチニャ」 は、本来持つチャコリの魅力を最大限に活かした自然由来の素晴らしいワインに仕上がっています。
このワインを飲む際には、バスク地方独自の入れ方である「エスカンシア」で飲むことが推奨されています。
高さ20センチのところからグラスへ注ぐことで酸を和らげて芳醇さを与える効果があります。またひと味違った味わいになり、通常の入れ方と飲み比べてみるのも楽しいですよ。
チャコリの持つ清涼感は、これからの暑い季節にもぴったり!ぜひ、この機会に日本ではまだまだ入荷の珍しいバスク地酒ワイン「チャコリ」を味わってみてくださいね!