スペインワイン界の先駆者が造るリッチ&ビターな魅惑の赤ワイン スペインワイン界の先駆者が造るリッチ&ビターな魅惑の赤ワイン

スペインワイン界の先駆者が造るリッチ&ビターな魅惑の赤ワイン

スペインワインの歴史は大変古く、スペインにて最初にワイン造りがはじまったのは、今から約3000年前の紀元前1100年ごろだと言われています。

そんな長い歴史を持つスペインワイン業界に、数々の革命を起こした有名なワイン栽培家に「カルロス・ファルコ」という人物がいます。

彼は、初の国際ぶどう品種をスペインへ持ち込んだり、新しい栽培方法を導入したりと、スペインワイン界を大きく飛躍させた功績を持つ一人です。

今回は、先駆者であるカルロス・ファルコ氏が手掛けた魅惑の赤ワイン「Marqués de Griñón Svmma Varietalis(マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリス)」をご紹介します。

スペインワインの革命家カルロス・ファルコ氏ついて

カルロス・ファルコ氏は、1937年にセビリアに生まれます。のちに、ワイナリー「マルケス・デ・グリニョン」の4代目のオーナーとなるカルロス・ファルコ氏は、カスティーリャ・ラ・マンチャ州マルピカ・デ・タホ近くに家族経営のドミニオ・デ・バルデプーサを設立します。

子供の頃からぶどう栽培に興味を持っていたカルロスは、ルーベン大学で農業工学を学んだ後、1964年に近代的な醸造技術を教えていることで有名なカリフォルニア大学のデイヴィス校にて最新のぶどうの栽培技術について学び、スペインワイン界にさまざまな革新的な栽培技術をもたらしたことで知られています。

1.国際ぶどう品種の先駆者

カルロス・ファルコ氏は、カリフォルニア大学デービス校で醸造について学んだ後、1974年にカリフォルニアでのカベルネ・ソーヴィニヨンの成功を目の当たりにします。自社畑のあるスペイン中部のドミニオ:デ・ヴァルデプサは、温暖な気候であるカルフォルニアと似ており、カルフォルニアと同様の高品質なカベルネ・ソーヴィニヨンを育てられると考えたカルロスは、スペインに種を持ち帰り、自社の畑にカベルネ・ソーヴィニヨン植える決意をしました。

ところが、当時スペインはフランコ時代にあり、スペイン国内でのフランス種の栽培は禁止されていました。そこでカルロスは、リンゴの苗木の下に忍ばせ、フランスから極秘でカベルネ・ソーヴィニヨン種を取寄せ、フランスとスペインの国境を超えることに成功します。スペインへ帰国後は、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培を開始。ボルドー大学の醸造学の第一人者エミール・ペイノーの協力のもと、1982年に商品化。国際的な成功を納めています。

2.スペイン初の革新的なワイン造り

乾燥した地域であるカルロスの畑で国際品種を育てるためには、カリフォルニアで行われていた水分不足の解消や温度を調整する最新のぶどう栽培技術を取り入れる必要がありました。そこで、彼が世界に先駆けて行ったのが「ドリップ・イリーゲーションシステム(灌漑技術)」や温度調整の可能なステンレスタンクの導入です。その他にも、地中点滴灌漑(SDI)や部分灌漑(PRD)など、 画期的な栽培技術をいち早く取り入れていきました。

天候や気候に左右されることなく、水分不足を解消できる灌漑システムは、今では当然のように多くのワイナリーが導入している栽培技術ですが、スペインのワイン法で合法化されたのは1995年と最近のこと。

カルロスは、スペインのワイン法で認められる前から最先端技術となる灌漑システムを取り入れ、ワイン造りを見事に成功させています。灌漑の普及したことで、植樹の高密化が進展し、ワイン収穫量が大きく向上しました。そんな彼の功績が認められたことから1995年にはスペインワイン法においても「灌漑システム」は合法化され、ワイン業界へ大きく貢献しています。

3.スペインに新たな称号「ピノ・デ・パゴ」を造った男

カルロス・ファルコ氏がトレドのマルピカ・デ・タホに所有する栽培面積40haのワイン畑「ドミニオ・デ・バルデブーサ」は、1292年にスペイン王家から与えられた土地です。ドミニオ・デ・バルデブーサは、2002年に新たな称号となる「Vino de Pago(ピノ・デ・パゴ)」にスペインで初めて認定されました。

ピノ・デ・パゴとは、単一畑で造られる限定高級ワインに与えられる格付けのことですが、2002年以前までドミニオ・デ・バルデブーサのぶどう畑のエリアでは、かつてD.O.認定されておらず、高品質なワインを造っても該当する呼称名称がありませんでした。

ヨーロッパワイン協会の会長であったカルロス・ファルコ氏の働きかけもあり、カスティーリャラマンチャ州政府は、新たな称号であるピノ・デ・パゴを作りました。これによって一つの畑“Pago(パゴ)”ごとのD.O.認定を認められ、彼はスペイン初となるピノ・デ・パゴ「D.O.ドミニオ・デ・バルデプーサ」の称号を獲得します。

スペインに新たな称号を造り出してしまうとは、驚きですね。この出来事からもカルロスがワイン界において、いかに大きな影響力を持っている人物であったかが伺えます。

Marqués de Griñón Svmma Varietalis(マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリス)

【商品情報】 

商品名

マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリス

(Marqués de Griñón Svmma Varietalis)

生産者

パゴス・デ・ファミリア・マルケス・デ・グリニョン

 (Pagos de Familia Marqués de Griñón,)

ビンテージ

2015年

設立

1989年

おすすめ料理

牛頬肉の赤ワイン煮、鹿肉のロースト、北京ダック、すき焼きなど

生産国

スペイン 

地域

D.O.ドミニオ・デ・バルデプーサ

(VINO DE LA TIERRA DE CASTILLA)

ぶどう品種

シラー 69 %、カベルネ・ソーヴィニヨン 17%、 プティ・ヴェルド 14%

発酵容器

ステンレス・スティールタンク

熟成方法

フレンチオーク(225ℓ アリエール産:新樽及び使用済み樽)/12ヶ月、 その後6ヶ月~1年間瓶熟成

ボトリング時、清澄・フィルタリングは行いません。

発酵期間

2~3週間

度数

15.0%

テイスト

フルボディ

飲み頃の温度

15~17

容量

750ml


Marqués de Griñón Svmma Varietalis(マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリス)について

ワイン名のMarqués de Griñón Svmma Varietalis(マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリス)とは、ぶどう品種という意味を持つ「Varietalis」に、足すという意味を持つ「 Summa」を合わせた名前で、シラー+カベルネ+プティ・ベルド=「Svmma Varietalis」で、『品種の総和』を意味しており、さらに父親のファルコ氏氏+娘のサンドラ=『2世代の融合』という意味も含まれています。

その名の通りマルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリスは、シラーをメインとし、カベルネソーヴィニヨン、プチ・ヴェルドの3種類のぶどう品種からできています。それぞれ、手作業にて丁寧に収穫を行われます。ぶどうの収穫後は、発酵タンクで重力による除梗を行い、ステンレスタンクで26~28度にコントロールしながら10~18日間の熟成。さらに、新しいおよび半新しいアリエール産のフレンチオーク樽での12か月間の温度管理された熟成セ​​ラーでの熟成を経てできたワインは、清澄化やろ過をせず、ぶどう本来の味わいを活かした特徴あるモダンなワインとなります。

マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリスの味わい

マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリスは、紫味を帯びた深みのあるルビーレッドが美しく、滑らかな口当たりです。

口に含むとブラックチェリー、ダークチェリーなどといった華やかな森の黒系果実のアロマに、シナモン、ペッパー、グローブといったスパイスのニュアンスが加わります。柔らかなタンニンが心地よく、たっぷりとした果実の味わいがパワフルさを演出します。

飲んだ後の余韻も長く、複雑みのある味わいが持続。エレガントさとパワフルさを兼ね備えた非常にバランスの取れたポテンシャルの高いワインです。

マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリスとのペアリング

マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリスは、3種類のぶどう品種からくる凝縮した豊かな果実味やスパイシーで複雑味のある味わいが特徴です。多様性に優れたマルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリスの味わいは、相性の良い組み合わせが多く、ペアリングに優れたワインです。

牛頬肉の赤ワイン煮、鹿肉のロースト、北京ダック、すき焼きなどのしっかりとした味わいの肉料理から、パスタやお寿司までさまざまなお料理とのマリアージュがお楽しみいただけます。

マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリスの受賞歴

  • 「ペニンガイド2015」で91点
  • 「ワインスペクテーター web-only2014」で84点。

Pagos de Familia Marqués de Griñón(パゴス・デ・ファミリア・マルケス・デ・グリニョン)について

Pagos de Familia Marqués de Griñón(パゴス・デ・ファミリア・マルケス・デ・グリニョン)のワイナリーは、1989年に設立されて以降、世界でも有名なワイン醸造学の顧問から、絶えず多くのアドバイスを受けてきました。そんな努力の甲斐があり、多くのワイン雑誌や専門家から高い評価を受けています。

アメリカの雑誌WineSpectator(ワインスペクター)は、2014年に世界で最も優れたワインの1つとしてマルケス・デ・グリニョンのワインを高く評価しています。中でも、同社最高峰の作品として知られているのはシラーです。1995年には、ワイン専門誌「ワインスペクテーター年間TOP100」において、マルケスグリニョンのシラー2001年は12500本中、年間36位(94点/100点)と最高に近い得点を獲得。一躍マルケス・デ・グリニョンの名は、世界に知られることとなりました。

まとめ

カルロス・ファルコ氏の華やかな経歴をご紹介してきましたが、彼の人生は全て順調だったのではありません。当時違法となる国際品種を入れたこと、灌漑システムを取り入れたことにより、罰金を課せられたという経験もあります。

しかし、厳しく管理されたスペインのワイン法に屈することなく、常に新しく、常に一流のワインを求めました。2020年にコロナウイルスにより83歳で人生の幕を閉じたカルロス・ファルコ氏でしたが、人生をかけて探求を続けた彼の功績は、今もスペインワイン界に残り、今後も語り継がれていくことでしょう。

そんなスペインワインの革命家カルロス・ファルコ氏が、生前に残したリッチ&ビターな赤ワイン「マルケス・デ・グリニョン スンマ・バリエタリス」は、エレガントさとパワフルさを併せ持つ素晴らしいワインをぜひご賞味ください。

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