スペインを代表する品種「テンプラニーリョ」の特徴とおすすめ赤ワイン スペインを代表する品種「テンプラニーリョ」の特徴とおすすめ赤ワイン

スペインを代表する品種「テンプラニーリョ」の特徴とおすすめ赤ワイン

世界のぶどう栽培面積第4位を誇るのが、テンプラニーリョ(Tempranillo)というぶどう品種です。しかし驚くことに、そのうちの9割は原産地であるスペインで栽培されています。

エレガントで上品な味わいのテンプラニーリョは、スペイン国内での需要が大変高く、スペインを代表する黒ぶどう品種です。

今回は、テンプラニーリョの特徴と魅力をまとめています。さらに、テンプラニーリョの長所を活かしたワイン「Sicoris Tempranillo(シコリス テンプラニージョ)」をご紹介します。

テンプラニーリョ(テンプラニージョ)について

スペイン原産の黒ぶどう品種Tempranilloは、テンプラニーリョもしくはテンプラニージョと呼ばれています。

テンプラニーリョ(テンプラニージョ)は、大変早熟なぶどう品種として有名で、スペイン語で“早熟な、早生の”という意味を持つ“Temprano(テンプラーノ)”から「Tempranillo(テンプラニーリョ)」という名前を付けられました。

一般的なぶどうよりも早く熟すため、他の黒ぶどう品種よりも1ヶ月早い9月中旬ごろに収穫されます。

テンプラニーリョ(テンプラニージョ)の産地

テンプラニーリョ(テンプラニージョ)の歴史は大変古く、フィニキア人のいた時代からイベリア半島で栽培されていたことが記録として残っています。17世紀には、スペインの植民地であったアメリカ大陸にテンプラニーリョ(テンプラニージョ)を持ち込んだことで、スペインのリオハを原産地とするテンプラニーリョ(テンプラニージョ)は、現在もリオハ、リベラ・デル・ドゥエロ、ナバーラを中心に伝統のワイン造りがされており、高品質なテンプラニーリョワインが造られています。

テンプラニーリョ(テンプラニージョ)のシノニム

「Tempranilloテンプラニーリョ(テンプラニージョ)」は、さまざまなテロワールに適し、ぶどうの栽培面積が大変広いため、国や地域によって多くの異なるシノニム(別名)を持っていることでも有名です。

スペイン国内だけでも、ティンタ・デ・トロ(トロ地区)ティント・フィノ、ティント・デル・パイス、センシベル、ウル・デ・リェブレ(カタルーニャ地方)、センシベル(ラ・マンチャ地方)など、さまざまな名前で呼ばれています。

テンプラニーリョ(テンプラニージョ)ワインの特徴

ぶどうの粒が小さく、果皮の薄いテンプラニーリョ(テンプラニージョ)からできるワインは、紫色が美しいガーネット色となります。

豊富なタンニンと酸、繊細なアロマに上品な味わいを特徴とするテンプラニーリョ(テンプラニージョ)は、長期熟成にも適したワインとして有名です。ブレンドから単一品種でのワインまで、バライティ豊かなテンプラニーリョ(テンプラニージョ)は、生産豊富や熟成方法によっても、その味わいは異なります。

伝統的なスペインのワイン製法で造られる長期熟成型のテンプラニーリョ(テンプラニージョ)は、ドライイチジクやプルーンのような果実味。さらに、フレンチオークがワインに溶け込み、滑らかなタンニンと、シルキーな口当たり、樽由来のバニラ香やタバコ、なめし皮といった複雑味のある味わいに、スパイシーさも持ち合わせたエレガントで重厚感のあるワインとなることから、「貴族のワイン」「高貴なワイン」と呼ばれています。

一方、熟成期間の短いテンプラニーリョ(テンプラニージョ)は、いちごやプラムといったチャーミングなベリーのアロマに、程よい酸味のある軽やかな飲みやすいワインとなりますい。

テンプラニーリョ(テンプラニージョ)ワインに合う料理

ワインと合う料理を考える際の基本は、ワイン生産地の食べ物や料理を合わせることです。

テンプラニーリョ(テンプラニージョ)は、スペインのリオハを原産地とするため、スペインの生ハムとの相性が抜群です。特にスペインで有名なイベリコ豚の生ハムは、テンプラニーリョ(テンプラニージョ)との相性が良く、生ハムの甘みや旨味を引き立たせます。さらに、生ハムの持つ塩気や脂身は、とろけるようなシルキーな味わいを持つテンプラニーリョと良くマッチした素晴らしい組み合わせとなります。

また、程よい酸味とベリーのアロマを良く感じられる熟成期間の短いテンプラニーリョ(テンプラニージョ)は、トマト料理との組み合わせがおすすめです。スペイン料理にあるガスパチョやラタトゥイウ、トマトを使ったパスタなど酸味やスパイスが聞いたお料理は、テンプラニーリョ(テンプラニージョ)の個性を引き出すことができます。

Sicoris Tempranillo(シコリス テンプラニージョ)

【商品情報】 

商品名

シコリス テンプラニージョ (Sicoris Tempranillo)

生産者

カステル・デル・レメイ (Castell del Remei)

ビンテージ

2020年

設立

1780年

おすすめ料理

ラタトゥイユ、チキンのグリル、ローストポークナスと挽肉のグラタンなど

生産国

スペイン 

地域

カタルーニャ州 ビノ・デ・アウトール (Vino de Autor)

ぶどう品種

テンプラニージョ 100%【樹齢15年】 100% Tempranillo

発酵容器

ステンレスタンク

熟成方法

ステンレスタンクにて最低10ヶ月

発酵期間

約10 ~15 日間

度数

14.0%

テイスト

ミディアムボディ

飲み頃の温度

12~16

容量

750ml


Sicoris Tempranillo(シコリス テンプラニージョ)について

ワイン名であるSicoris Tempranillo(シリコス テンプラニージョ)のSicoris(シリコス)とは、ワイナリーの近くを流れるSicoris river【ラテン語でサクレ川の名称】から付けられました。

Sicoris river(サクレ川)は、エブロ川の支流にあり、現在はカタルーニャ語でSegre(セグラ川)と呼ばれていますが、古代ローマ人やギリシャ人には、Sicoris rive(サクレ川)として知られています。歴史を大切にするワイナリーCastell del Reme(カステル・デル・レメイ )は、あえて古代の呼び名である「Sicoris(シリコス)」をワイン名としました。

Sicoris Tempranillo(シリコス テンプラニージョ)は、スペインのカタルーニャ地方において由緒ある伝統のワイナリーのカステル・デル・レメイ(Castell del Remei)が造る新シリーズのキュートでチャーミングな若さが魅力のテンプラニージョ100%のスペイン赤ワインです。

Sicoris Tempranillo(シコリス テンプラニージョ)の味わい

Sicoris Tempranillo(シリコス テンプラニージョ)は、紫がかったルビーレッドの色調。

若々しいベリーやチェリーのアロマ、ストロベリージャムやキャンディーのようなほのかな甘酸っぱいニュアンスがあります。

程よい酸とタンニンがバランス良く、長い余韻を感じられます。飲み頃の推奨温度は12~16となっており、低めの温度でもすっきりした味わいを楽しむことができるワインに仕上がっています。

Sicoris Tempranillo(シコリス テンプラニージョ)とのペアリング

キュートな印象と軽やかな仕上がりが特徴のSicoris Tempranillo(シリコス テンプラニージョ)は、程よい酸味のあるラタトゥイユなどのトマト料理とよく合います。

さらに、Sicoris Tempranillo(シリコス テンプラニージョ)の持つ柔らかなタンニンは、チキンのグリル、ローストポークナスと挽肉のグラタンなどといったお肉料理との相性も良く、テンプラニーリョの良さが際立つ組み合わせです。

ビノ・デ・アウトール(Vino de Autor)とは?

Sicoris  Tempranillo(シコリス テンプラニージョ)の産地は、カタルーニャ州のビノ・デ・アウトール (Vino de Autor)となっています。

ビノ・デ・アウトール (Vino de Autor)とは、同じ土地のぶどう品種を一人または、数人のワイン醸造学者によって造られたワインのことであり、その土地独自の特徴や長所を活かしています。

さらに、ワインの発酵時には、培養酵母ではなくぶどう自体の天然酵母で発酵することを特徴とし、古来のワイン製法を取り入れていることも特徴とし、ぶどう本来が持つ本質を見極めることで他とは異なるワインを作り出す試みです。

自由な創造性や想像力、革新性を大切にしたぶどう栽培では、最大限に良質なぶどうを造ることにフォーカスをし、ルールや規則を設けておらず、他にはない個性のある独自のアイデンティティを持ったワインとなります。

Castell del Remei(カステル・デル・レメイ)について

カステル・デル・レメイ(Castell del Remei)は、1780年からのとても長い歴史あるワイナリーです。バルセロナの北西120km、電車で約2時間のところにあるD.O.コステル・デル・セグレ(D.O.Costers del Segre)でワイン造りを行っています。

高級ワイン地域カタルーニャにおいて最も古いワイナリー

パリ大学で農業工学を学んだビジネスマンが情熱をもって、既存のぶどう品種のほか、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、セミヨンなどの外来品種の栽培も始めました。まだスペイン国内ではカベルネ・ソーヴィニヨンやセミヨンの栽培がされていなかったため、スペイン国内へ取り入れ最初の企業、先駆者となりました。

さらに、カタルーニャ地方で熟成タイプのワインを初めて造ったのもこのカステル・デル・レメイです。外来品種のパイオニアであると同時に熟成ワインのパイオニアでもあるため、他のワイナリーからも一目置かれる存在です。

カステル・デル・レメイでは、海抜600メートルの場所に345エーカーのブドウ園を持ち、テンプラニーリョ、ガルナチャ、シラー、メルロー、カベルネソーヴィニヨンを栽培しています。土壌は主に石灰質(チャルキー)で石灰岩が含む多様さがあり、カステル・デル・レメイのワインに典型的な非常に豊富なニュアンスに貢献しています。

そして現在では最新技術、 設備を積極的に取り入れつつ、カタルーニャの伝統を守るクラシック・スタイルを牽引し、何よりも高品質なワインを生み出しています。近年世界的に評価の高いワイナリーです。

まとめ

ワイン造りの歴史の中でも大変長い歴史をもつテンプラニーリョ(テンプラニージョ)は、数千年の間多くの人々を魅了している黒ぶどう品種です。

今回ご紹介したSicoris Tempranillo(シリコス テンプラニージョ)は、カステル・デル・レメイ(Castell del Remei)伝統のワイン製法で、テンプラニーリョ(テンプラニージョ)の良さを活かした素晴らしいワインに仕上がっています。

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