実はたくさんある!ワインの味わいと香りと見た目のさまざまな表現方法 実はたくさんある!ワインの味わいと香りと見た目のさまざまな表現方法

実はたくさんある!ワインの味わいと香りと見た目のさまざまな表現方法

 ワインは味わいと香り、そして、見た目に対してさまざまな表現でその特徴が表されます。そのような表現方法を知ることで好みのワインを選びやすくなりますし、ソムリエに自分がどんなワインを飲みたいのか、説明するときなどに非常に役立つのです。

今回はワインの味わいと香り、見た目の表現方法について解説します。お好みのスペインワインを選ぶ際にも非常に役立つ内容となっていますので、どうぞ最後まで読んでいただけたらと思います。


ワインを表現する言葉が発展した背景

ワインを味わい、その味わいなどを評論するワインテイスティングは古代ギリシャの哲学者、アリストテレスやプラトンなどもおこなっていました。その表現方法は「甘口」「辛口」「酸味」など、現在にまで通じるものです。

その後、ワインテイスティングが進化し続けるにつれ、ワインメーカーや取り扱い業者が、ワインの味や香りを表現するために、より幅広い言葉を使うようになりました。

1960年代にはワインのテイスティングや分類について書かれた本が出版され、この頃からワインテイスティングの人気が本格的に高まります。その後、UCデイビス(UC Davis/カリフォルニア大学デイビス校)が作成したアロマ・ホイールのようなワインを分類するシステムが増え、1970年代にはロバート・パーカーJr(Robert Parker Jr)によるポイント制度が有名になりました。そして、プラトンの時代の単純な甘口、辛口、酸味などの表現から、飲み手の興味を誘うため、ワインの味わいや香りなどを表現する言葉は大きく進歩していったのです


味わいの表現方法

ワインの味わいは基本的に以下の要素で表現されます。


アタック

甘味

渋み、苦み

酸味

フレーバー

ボディ

余韻


それぞれの要素について少し詳しく説明します。


アタック

アタックはワインを口に含んだときの第一印象のことです。「強い」「弱い」「心地良い」「爽やかな」「豊かな」などと表現されます。


甘味

甘味はワインの甘味と果実味の強弱やアルコールのボリューム感を表します。「極甘口」「甘口」「中甘口」「中辛口」「辛口」「極辛口」に分類されます。また、甘味を表現する言葉として「ソフトな」「ねっとりした」などの言葉も使われます。


渋み、苦み

ワインの渋みや苦みの強弱と質を表します。渋みに対しては「穏やかなタンニン」「なめらかなタンニン」「シルクのような」「ビロードのような」などと表現されます。苦みはミネラルの有無などで表されます。


酸味

ワインの酸味の強弱や質を表します。「酸が高い」「フレッシュな酸」「穏やかな酸」などと表現されます。


フレーバー

フレーバーとは口に広がるワインの香味と風味のことです。フレーバーの代表的なものとして「果実味」が挙げられ、「チャーミングな」「フレッシュな」などと表現されます。フレーバーは他にも、スパイシー、フローラル、などもあり、その場合は強弱で表現されます。


ボディ

ボディはワインの重みとコクを表す言葉です。なぜ、ボディなのかというと、ワインを女性的、男性的と表現する習慣があったため、体という意味の単語を使うようになったのです。

ボディは以下の3つに分類されます。


フルボディ

口にしたときにたっぷりとしたボリュームがあってしっかりとしたコクと濃厚な味があるワインに対して使われます。


ミディアムボディ

フルボディとライトボディの間のワインに対して使われます。


ライトボディ

フルボディとは真逆のワインに対して使われます。ライトボディのワインの多くは口当たりが軽やかで果実味のあるものになります。


余韻

ワインの味や香りが口や鼻の中にとどまる時間を表す言葉です。余韻が長いワインほど評価が高い傾向があります。

 

 

香りの表現方法

ワインの繊細で複雑な香りをできるだけ詳しく伝えるためには私たちが普段香りを表現するときに使う形容詞だけでは足りません。そのため、果物や花、樹木、ハーブやスパイス、動物やお菓子など、さまざまな物を比喩に使って表現することになり、100以上の香りを表現する言葉が存在します。

香りは「第1アロマ」「第2アロマ」「第3アロマ」の3種類で表現されます。

第1アロマはぶどうがもともと持っている香りです。

第2アロマは熟成や発酵で生まれる香りで、樽発酵やマロラクティック発酵などによって生まれる香りがこれにあたります。

そして、第3アロマはワインが熟成されるときに生まれる香りで、ブーケとも呼ばれます。


多彩な香りの表現例をいくつか上げてみましょう。


果物

レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ベルガモット、チェリー、ラズベリー、カシス、ダークチェリー、ブルーベリー、マンゴー、パイナップル、ざくろ、桃、洋梨、りんご、アプリコットなど。


干した果物、砂糖漬けの果物

ドライイチジク、レーズン、オレンジピール、コンポートなど。


ナッツ

ローストアーモンド、ヘーゼルナッツ、クルミなど。


バラ、すみれ、アカシア、カモミールなど。


お菓子

ビスケット、ブリオッシュ、カスタードクリームなど。


植物

レモングラス、ユーカリ、タバコの葉、シダ、ミント、ピーマン、枯れ葉、苔、トリュフなど。


スパイス、ハーブ

シナモン、コリアンダー、白こしょう、黒こしょう、バニラ、ローズマリーなど。


ロースト香

コーヒー豆、キャラメル、チョコレート、タール、トーストなど。


動物

龍涎香(りゅうぜんこう。マッコウクジラの腸内にできる結石)、蜜蝋、ジャコウネコ、なめし革など。


ミネラル

チョーク、ヨード、火打ち石など。


不快な香りに対しての表現方法

ワインの香りとして不快なものに対して使われる言葉もあり、こちらもバラエティに富んでいます。そして、以下のような不快臭に対して使われる言葉でそのワインのコンディションも判断することができます。

猫のおしっこ、青いピーマン→未熟なぶどうが使われている

腐ったりんご、くるみ→酸化している

汗、雑巾→ブレタノマイセスに汚染されている

濡れた段ボール、カビ→コルクがバクテリアに汚染されている

硫黄、腐ったタマネギ→ワインが酸素不足になっている


見た目の表現方法

ワインの見た目は外観と呼ばれ、「色調」と「輝き」、そして「濃淡」の3つのポイントで表現されます。


色調

色調はワインの熟成度の判断材料となり、赤ワインの場合、熟成するにつれ色が紫から淡いレンガ色に変化します。赤ワインの色調を表す言葉として以下のようなものがあります。


ペールルビー

ボジョレーヌーボー(Beaujolais nouveau )など、ガメイ(Gamay)が使われたワインに対して使われる表現


ディープルビー

温暖な地域で造られた果実味のあるワインに対して使われる表現


ミディアムパープル

ヴィンテージの若い赤ワイン、シラー(Syrah)やカベルネフラン(Cabernet Franc)が使われたワインに対して使われる表現


ディープガーネット

熟成された赤ワインに対して使われる表現


いっぽう、白ワインの色調を表す言葉として、ライムイエローやレモンイエロー、ゴールドイエローなどがあります。


輝き

輝きはワインの清澄度合いを表し、ワインが清澄や濾過などの工程を経ているかどうかや劣化しているかどうかなど、コンディションの判断材料になります。


濃淡

濃淡はぶどうの状態や産地、醸造方法の判断材料になります。


まとめ

ワインの味わいと香り、見た目の表現方法について解説しました。ワインの表現の世界は実に深く、多彩で面白いですね。長いワイン文化を現代にまで引き継いできた先人たちの表現力や感性には目を見張るものがあります。表現に使われる言葉はたくさんありますが、いくつか覚えておくとそのワインの持つバックグラウンドやコンディションを知ることができます。お好みのスペインワインを選ぶ際にも便利ですので、ぜひ参考にしていただければと思います。

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