食前酒を楽しむアペリティフとは?解説します 食前酒を楽しむアペリティフとは?解説します

食前酒を楽しむアペリティフとは?解説します

ワインを食事と一緒に楽しむひとときは日本に住む私たちにも浸透しつつある習慣です。しかし、アペリティフ、と言うとまだいまいちピンとこない、という方も多いのではないでしょうか?

アペリティフは私たちの暮らしにゆったりとした時間をもたらす、とても素敵な習慣です。今回はアペリティフが何か?ということについてと、アペリティフにおすすめのおつまみやワイン、ワインカクテルのレシピなどを紹介します。


アペリティフとは?

「アペリティフ(apéritif)」とはフランス語で食事前に食欲を増進させる「食前酒」という意味です。アペリティフは略して、「アペロ(l'Apéro)」とも呼ばれます。

また、アペリティフは食前酒そのものだけではなく、おしゃべりをしながら乾杯し、軽いおつまみなども一緒に楽しんでリラックスする時間に対しても使われる言葉です。アペリティフ発祥の地、フランスでは夕食の時間が21時頃と遅い傾向にあります。多くのフランス人が仕事帰りにバーなどでアペリティフを楽しみ、そのあとでレストランや自宅で夕食を取ります。アペリティフはフランス人にとって、夕食の前に仕事モードからプライベートへの切り替えをする大切な時間なのです。

また、アペリティフはフランス人だけでなく、スペイン人にとってもなじみ深い習慣です。多くのスペイン人は朝起きた後の軽い朝食の後にバルで2回目の朝食をとります。そして、バルでは11時以降からはアペリティフが提供され始めるのです。そして、19時前に再びアペリティフの時間がやってきて、仕事帰りの人たちがタパスをつまみながら夕食前のひと時をアペリティフとともに楽しみます。

アペリティフは時間をゆったりと感じさせ、暮らしを豊かにする知恵のひとつだと言えるでしょう。時間に追われやすい日本に暮らす私たちこそ、取り入れるべき習慣なのかもしれません。


アペリティフにおすすめのおつまみ

アペリティフの本場、フランスではお手軽にポテトチップスなどのスナック菓子が食前酒とともに楽しまれることが多いようです。その他の定番はサラミやナッツ、生ハムやオリーブなどで、簡単に片手でつまめるおつまみが好まれます。アペリティフのおともにぴったりの、片手でつまめるおつまみレシピを紹介します。


生ハムのバター巻き

材料(2人分)

生ハム・・・4枚

バター・・・適量

ピクルス・・・お好みで


作り方

  1. 冷やしたバターを7mm程度の厚さで4切れ切ります。
  1. 1のバターと、お好みでピクルスも一緒に生ハムで巻いたら完成。

 

スペインバル定番のタパス(Tapas)も片手でつまめ、アペリティフにぴったり。アペリティフにおすすめの、簡単なタパスのレシピを紹介します。


パン・コン・トマテ(Pan con tomate)

材料(1皿分)

フランスパンなどのハード系のパン・・・1切れ

ハム・・・1/2枚

にんにく・・・1/2片

トマト・・・1/2個

オリーブオイル・・・適量

塩・・・適量


作り方

  1. パンをトーストします。
  2. トマトをチーズおろしですりおろすかミキサーにかけます。
  3. トーストににんにくをすり込んだ後、トマトもすり込みます。
  4. お好みの量のオリーブオイルと塩を加え、仕上げにハムを乗せて完成。

アペリティフにおすすめのワインとは?

食事の前に軽く飲むアペリティフは一般的にアルコール度数が低めのカクテルなどが好まれます。アペリティフのためにワインを選ぶのであれば以下のようなものがおすすめです。


スパークリングワイン

スペインワインのカヴァ(Cava)など、スパークリングワインは乾杯にぴったりでアペリティフには定番のお酒です。また、スパークリングワインのシュワシュワとした泡は胃を刺激し、食欲を増進する効果もあります。


辛口の白ワイン

辛口の白ワインもアペリティフとして好まれます。柑橘やハーブのような香りの白ワインはさっぱりとした味わいで食欲を刺激してくれます。


ロゼワイン

ロゼワインもアペリティフにおすすめです。ロゼワインのピンクの華やかな色合いが場を明るくし、雰囲気を盛り上げてくれます。


シェリー(Sherry)

甘口から辛口まで幅広い種類があるシェリーはアペリティフとしても人気があります。アルコールが高めのアペリティフが飲みたい場合、シェリーを選ぶと良いでしょう。


ワインカクテル

ワインよりもさらにアルコール度数が低いものを楽しみたい時はワインカクテルがおすすめです。アペリティフの定番として人気があるワインカクテルをいくつか紹介します。作り方も非常に簡単ですので、ぜひ挑戦してみてください。


キール(Kir)

材料(グラス1杯分)

カシスリキュール・・・35ml

白ワイン・・・145ml


作り方

カシスリキュール、白ワインの順にグラスに注ぎ、マドラーで軽く混ぜ合わせたら完成。


キール・ロワイヤル(Kir Royal)

材料(シャンパングラス1杯分)

カシスリキュール・・・15ml

スパークリングワイン・・・適量


作り方

グラスにカシスリキュールを注ぎ、その後スパークリングワインをグラスの8部目あたりまで注いだら完成。


ミモザ(Mimosa)

材料(シャンパングラス1杯分)

スパークリングワイン・・・適量

オレンジジュース・・・適量


作り方

オレンジジュース、スパークリングワインの順でグラスに1:1の割合で注いだら完成。


レブヒート(Rebjito)

材料(グラス1杯分)

フィノ(Fino)もしくはマンサニージャ(Manzanilla)・・・適量

炭酸水・・・適量

氷・・・適量


作り方

グラスに氷を入れ、シェリーと炭酸水を1:2の割合で注いだら完成。


アペリティフにおすすめのスペインワイン

アペリティフにおすすめのスペインワインを紹介します。


ウィワイン スパークリング ホワイト/ロゼ ワイン(OUI WINE SPARKLING WHITE /ROSE WINE)

カスティーリャ・ラ・マンチャ(Castilla-La Mancha)のボデガス・エル・プログレソ(Bodegas El Progreso)が贈る、缶入りで手軽に飲みやすいスパークリングワインです。マカベオ(Macabeo)種100%による白は柑橘のフレッシュな酸味がしっかりと味わえる辛口。テンプラニージョ(Tempranillo)種100%によるロゼは赤系ベリーのフルーティな甘味と香りが楽しめる、すっきりとした辛口。どちらもアペリティフにはぴったりのスパークリングワインです。揚げ物との相性も良いので、ポテトチップスやフライドチキンなどのおつまみと一緒にアペリティフを楽しんでみてはいかがでしょうか?


マルケス・デ・ビソハ(Marqués de Vizhoja)

柑橘系のはつらつとした、爽やかなアロマが特徴の辛口白ワイン。果実味もたっぷりで食事前の胃を気持ちよく刺激してくれます。おつまみにはタコや白身魚のフライなどをトッピングしたカナッペなどがおすすめです。


アラグ・ロゼ フォルカリャ(Alagú Rosé Forcallat)

淡いサーモンピンクが楽しいアペリティフを演出してくれるロゼワインです。絶滅の危機に瀕していた幻の品種、フォルカリャ種を100%使用。赤系ベリーのアロマとほんのり苦味も味わえる柑橘系のアクセント、そして、ほのかな甘いニュアンスも兼ね備えています。生ハムやフルーツトマト、そしてチーズなどのおつまみとぜひ一緒に楽しんでみてください。


ラス・メダージャス マンサニージャ(Las medallas Manzanilla)

すっきりとした清涼感があり、繊細なアロマと花のような香りが楽しめるドライシェリーです。ほのかなミネラル感もあり、冷やしたり炭酸水で割るレブヒートにしたりして楽しむのがおすすめです。おつまみには野菜チップスや魚のフライなどが良く合います。


まとめ

アペリティフが何か?ということについてと、アペリティフにおすすめのおつまみやワイン、ワインカクテルのレシピなどを紹介しました。ぜひ、お気に入りのスペインワインと一緒に、アペリティフのひと時を楽しんでいただければと思います。

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