ワインは食事に合わせてこそその魅力を存分に発揮する飲み物です。ワインそれぞれによって合う食材や調理法なども変わり、ワインと食事の組み合わせを考えるのもワインを飲むときの楽しみ方のひとつでもあります。
今回はワインと食べ物の組み合わせを気軽に楽しむことができる、簡単なおつまみのレシピを、ワインの種類ごとに紹介します。
赤ワインに合う簡単おつまみ
簡単ローストポーク
赤ワインと一緒にローストポークはいかがでしょうか?豚のかたまり肉に調味料を擦り込んで炊飯器などに入れておくだけで、柔らかくてジューシーなローストポークの仕込みが完了です。合わせる赤ワインは果実味が適度に残り、タンニンや酸が強すぎないものを選ぶと良いでしょう。
材料
- 豚肩ロースかたまり肉・・・500g
- 塩・・・小さじ1
- 砂糖またはハチミツ・・・小さじ1
- ニンニク・生姜・・・1片
- オリーブオイル・・・40cc
ソース
- しょうゆ・・・小さじ1
- みりん・・・小さじ1
- 酢・・・小さじ1/2
- 肉の煮汁・・・すべて
作り方
①豚肩ロースかたまり肉に塩、砂糖とすりおろしたニンニクと生姜をすり込みます。オリーブオイルの入った保存用ビニール袋に入れ、よく揉み、3時間ほど室温で置くか、冷蔵庫で1晩置きます。冷蔵庫に肉を入れた場合は2に進む前に室温に戻します。
②炊飯器で作る場合は炊飯器に沸騰させたお湯を入れ、1を袋ごと入れて蓋をし、保温に設定します。温度計でお湯の温度を計り、65〜70℃にキープできるよう差し湯などで調節しながら1時間ほど置きます。
③鍋で作る場合は厚みのある鍋でお湯を沸騰させ、火を止めて1を袋ごと入れて蓋をして1時間ほど置きます。
④肉の真ん中に竹串を刺し10秒そのままにし、取り出して唇に当て、なまぬるければ十分に熱が通っています。食べる直前に袋から取り出した豚肉をフライパン、もしくは鍋で焼き、表面に焼き色をつけます。
⑤肉を取り出したフライパンや鍋にソースの材料を入れ、少し煮詰めればソースの出来上がり。
簡単ローストポークにおすすめのスペインワイン
ドン・ラモン(Don Ramon)
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サラゴサ(Zaragoza)県の中西部に位置するぶどう園を持つ、D.O.カンポ・デ・ボルハ(Campo de Borja )最大のボデガ、アラゴネサス社(Bodegas Aragonesas)によるガルナチャ(Garnacha)75%、テンプラニージョ(Tempranillo)25%の赤ワインです。スチールタンクで1年、瓶で9ヶ月以上の熟成を経ていて、まろやかで柔らかな口当たりです。赤系果実のアロマと、柑橘系の爽やかさやスパイシーさともに、甘いニュアンスも感じられます。程よいタンニンと控えめな酸のバランスが特徴的。
白ワインに合う簡単おつまみ
冷凍シーフードミックスのアヒージョ
スペインバルの定番タパス(Tapas)、アヒージョ(Ajillo)も冷凍のシーフードミックスを使えば手早く作れます。シーフードミックスの解凍にお湯を使うとさらに時短が可能です。合わせる白ワインは辛口がおすすめ。
材料
- 冷凍シーフードミックス・・・200g
- ブラックペッパー・・・適量
- 塩・・・小さじ1/2
- オリーブオイル・・・適量
- ニンニク・・・1片
- 鷹の爪・・・2本
作り方
①耐熱容器にざるを重ね、シーフードミックスを入れます。お湯(分量外)をシーフードミックスに回しかけ、氷を溶かします。シーフードミックスの水気はキッチンペーパーでしっかりと拭き取りましょう。
②1と刻んだニンニク、鷹の爪を小さめの鍋に入れ、オリーブオイルをひたひたに入れます。中火にかけ、8〜10分ほど煮ます。
③オイルがグツグツしてきたら塩とブラックペッパーで味を整え、出来上がり。
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D.O.カリニェナ(Cariñena )のエブロ(Ebro)川流域にある標高400〜800mの場所に畑のあるボデガス・エステバン・マルティン(Bodegas Esteban Martin )による辛口白ワインです。ボデガス・エステバン・マルティンは昼夜の寒暖差の非常に大きな大陸性気候のもと、凝縮感のあるぶどうを全て自社で栽培。高品質のワインを求めやすい価格でリリースしています。
エステバン・マルティン・ブランコは、シャルドネ(Chardonnay)70%、マカベオ(Macabeo)30%使用のフレッシュでフルーティな白ワインで、柑橘の香りに加え、リンゴやパイナップルのアロマもほのかに楽しめます。軽やかな辛口がシーフードによく合います。
シェリーに合う簡単おつまみ
甘口から辛口までさまざまな種類のあるシェリーですが、ここでは辛口で軽い口当たりのマンサニージャ(Manzanilla)に合う簡単なおつまみを紹介します。マンサニージャはエビやカニ、白身魚などの料理によく合います。こちらのフリッター は卵白の泡だての必要もなく、サッと簡単にできるレシピです。天ぷら粉のベーキングパウダーのおかげで、サクッとした食感に仕上がります。
簡単!エビのフリッター
材料
- むきエビ・・・10尾ほど
- 塩・胡椒・・・少々
衣
- 天ぷら粉・・・1/2カップ
- 水・・・50ml
- 水・・・大さじ2
- マヨネーズ・・・大さじ1
作り方
①エビの背ワタを竹串などで取ります。塩、胡椒を振り、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。
②衣の材料をボウルに全て入れてよく混ぜます。
③衣にエビをくぐらせ、170℃くらいの油であげたら完成。マンサニージャと合わせるなら塩味で頂くのがおすすめです。
簡単!エビのフリッターにおすすめのシェリー
カディス県、サンルーカル・デ・バラメーダ(Sanlúcar de Barrameda)に1822年に設立されたエレデーロス・デ・アルグエソ(Herederos de Argüeso)社のマンサニージャです。エレデーロス・デ・アルグエソ社は250年以上のソーラーシステムを持ち、フロール(Flor /産膜酵母)の下で熟成を行う伝統的な手法を長年守り続けています。
サン・レオン マンサニージャは淡い黄色の色合いで繊細なアロマと清涼感が特徴。わずかに苦味を感じる口当たりで、キレが良く余韻を長く楽しめる味わいです。
スパークリングワインに合う簡単おつまみ
タコとパセリのマリネ
パセリとニンニクの風味がシュワシュワと爽やかなスパークリングワインによく合います。パセリは茎のついた生のものを刻んで使うとよりフレッシュな香りが楽しめるのでおすすめです。ミネラル感のあるスパークリングワインを合わせればさらに良いマリアージュになるでしょう。
材料
- ゆでダコ・・・足2,3本
- 玉ネギ・・・1/2個
- ニンニク・・・1片
- パセリ・・・大さじ5
- エクストラバージンオリーブオイル・・・大さじ2
- ワインビネガー・・・大さじ1/2
- 塩・ブラックペッパー・・・少々
作り方
①ゆでダコをスライスします。玉ネギ、パセリ、ニンニクをみじん切りにします。
②1をボウルに入れ、エクストラバージンオリーブオイル、ワインビネガーを加えます。よく混ぜて、塩とブラックペッパーで味を調節したら出来上がり。
タコとパセリのマリネにおすすめのスペインワイン
エウダルド ブルット・ナトゥレ(Eudald Brut Nature)
1777年に創業したアルト・ペネデス(Alt Penedès)地方のボデガ(Bodega)『エウダルド・マッサナ・ノヤ(Eudald Massana Noya)』によるカヴァ(Cava)です。エウダルド・マッサナ・ノヤの初代当主は17世紀から近隣の修道院にワインを献上していました。1917年からは新しい品種のぶどう栽培とカヴァ造りに着手。現在の当主であるエウダルド氏は9代目にあたります。
エウダルド・ブルット・ナトゥレはビオディナミ農法で育った自社畑のぶどうのみを使ったカヴァです。青リンゴや柑橘系のアロマにハーブのニュアンスがあり、酸とミネラルが魚介類のマリネにぴったり。軽やかな泡立ちと爽やかな果実味が食欲をそそります。
まとめ
ワインの種類ごとにおすすめの簡単なおつまみのレシピを紹介しました。簡単に作れるものばかりですので、ぜひお試しください。この記事を参考に、みなさんのオリジナルおつまみを作ってみるのもいいですね。