名釀地リオハの歴史を味わう、愛され続けるスペイン最古のワイナリー。 名釀地リオハの歴史を味わう、愛され続けるスペイン最古のワイナリー。

名釀地リオハの歴史を味わう、愛され続けるスペイン最古のワイナリー。

スペインを代表するワイン生産地リオハ(Rioja)は、1991年にスペインで最初の特選原産地呼称D.O.Ca.を取得していることからも、スペインにとって特別なワイン産地であると言えるでしょう。

スペイン北部、エブロ河流域に広がる生産地リオハ(Rioja)は、最も西部に位置する リオハ・アルタ(Rioja Alta)、エブロ河下流、平地部に広がるリオハ・オリエンタル(Rioja Oriental)、エブロ河左岸に位置するリオハ・アラベサ(Rioja Alavesa)という 3つの小地区に分かれています。

中でも、標高が高く石灰の多い土壌を持つリオハ・アラベサ(Rioja Alavesa)は、高品質なテンプラニージョ (Tempranillo)を生み出すことで知られており、カジュアルな若飲みタイプから長期熟成タイプまで、世界的に評価の高い赤ワインが生産されています。

今回は、リオハ・アラベサ(Rioja Alavesa)の老舗ワイナリー、ボテガス・カサ・プリミシア(Bodegas Casa Primicia)によるテンプラニージョの赤ワイン、カラバルセカ クリアンサ(Carravalseca Crianza)をご紹介します。

 

テンプラニージョ(Tempranillo)について

スペインで最も人気の品種と言っても過言ではないテンプラニージョ (Tempranillo)は、リオハ、ナバーラ地方が原産と言われています。

スペイン語の「テンプラーノ(Temprano)」=「早い」を意味する言葉が由来となっており、小粒で濃い紫色の実をつけるこのブドウは、他の品種に比べ2週間ほど早く熟することからその名が付けられました。

スペイン全土をはじめ、隣国のポルトガルやアルゼンチン等でも栽培されていますが、最も生産量が多いのはスペイン国内で、全体のブドウ栽培面積の約5分の1をテンプラニージョ(Tempranillo)が占めています。

栽培地域や造り方、熟成方法で様々なスタイルのワインに変化させることができ、地域によって呼び名が変わるため「別名(シノニム)」が多いことも、この品種の特徴です。

 

スペイン国内のテンプラニージョ (Tempranillo)の別名(シノニム)

地域

別名(シノニム)

リオハ(Rioja)

テンプラニージョ (Tempranillo)

リベラ・デル・ドゥエロ(Ribera del Duero)

ティント・フィノ(TintoFino)

ティンタ・デル・パイス(Tinta De Pais)

ラ・マンチャ(La Mancha)

センシベル(Cencibel)

カタルーニャ( Cataluña)

ウル・デ・リェブレ(Ull de Llebre)

トロ( Toro)

ティンタ・デ・トロ(Tinta De Toro)

マドリッド(Madrid)

ティンタ・デ・マドリッド(Tinta De Madrid )

 

スペイン国外でも違う名称で呼ばれている地域がありますので、その数はもっと多くなります。

地域によって名称が違うということは、それだけテンプラニージョ(Tempranillo)は味わいに多様性のある品種であり、生産者はブドウとワインに誇りを持っているということが伺えます。

テンプラニージョ(Tempranillo)は、「ニュートラル品種」と呼ばれることがあります。
「ニュートラル品種」とは、味わいや香りに突出した特徴が無い品種のことを指すのですが、主にシャルドネ(Chardonnay)や甲州などが「ニュートラル品種」と呼ばれています。

突出した特徴が無いということは、味わい、香りともにバランスが取れているということであり、生産者はこのバランスの良さに加え、地域独自の個性や価値を生み出すために樽を使用したり、栽培方法を思案したりという高度な改善を繰り返しているのです。

今回ご紹介するカラバルセカ クリアンサ(Carravalseca Crianza)のテンプラニージョ(Tempranillo)も、テロワールと人の力で、他にはないテンプラニージョ(Tempranillo)を生み出しているワイナリーの一つです。

 

カラバルセカ クリアンサ (Carravalseca Crianza)       

 

【商品情報】 

商品名

カラバルセカ・クリアンサ(Carravalseca Crianza)

生産者

ボテガス・カサ・プリミシア(Bodegas Casa Primicia)

地域

ブドウ生産地:バスク州

D.O.C.a リオハ(D.O.C.a Rioja)

ビンテージ

2019

生産国

スペイン 

ブドウ品種

テンプラニージョ100%

認証・規格

ユーロリーフ・EU有機認証

おすすめ料理

フィレステーキ、鴨のロースト、すき焼き、カヌレ、ダークチョコレート など

発酵容器

ステンレス・スティールタンク

発酵期間

25日間

発酵温度

25°C

度数

14%

テイスト

フルボディ

飲み頃の温度

13~15°C

容量

750ml

 

カラバルセカ クリアンサ (Carravalseca Crianza)について

カラバルセカ クリアンサ(Carravalseca Crianza)は、テンプラニージョ (Tempranillo)というスペインを代表する品種から造られており、高品質なテンプラニージョはリオハ・アラベサ(Rioja Alavesa)の恵まれた自然環境と、人の手によって生まれます。

手作業で一房ずつ丁寧に選果されたブドウを破砕し発酵をさせ、酸味を和らげる「マロラクティック発酵」を5日行い、発酵が完了した後はアメリカンオークとフレンチオークの新樽で14ヶ月の熟成をさせ、香りと味わいに複雑さを加えます。

カラバルセカ クリアンサ(Carravalseca Crianza)は、豊かな果実味と柔らかな酸、きめ細かなタンニンのバランスの良い、存在感を感じさせるフルボディの赤ワインです。

 

味わいの特徴

カラバルセカ クリアンサ(Carravalseca Crianza)は、グラスに注ぐと中心は濃く輝きのあるダークチェリーのような色、グラスの淵へ向かうにつれ、わずかに明るい色調に変化をしています。

香りは、ダークチェリーやブルーベリーのような黒い果実の香りに、ほのかに焙煎香、樽由来のバニラのような甘い香りが感じられます。

口に含むと、やや強めのアタックと豊かな果実味、きめ細かなタンニンが感じられ、飲み応えのある味わい。

後から柔らかな酸味がやってきて、もう一口飲みたいという気分にさせてくれます。

ふくよかなワインですので、大ぶりのグラスがおすすめです。

 

おすすめのペアリング

やや強めのアタックで、香りも華やかで樽の存在感を感じさせるカラバルセカ クリアンサ(Carravalseca Crianza)には、しっかりとした味付けのお料理を合わせるのがおすすめです。

フィレステーキや鴨ローストなどのお肉料理には、濃い色調のしっかりとした味のソースを合わせると良いでしょう。

トマトを使った煮込み料理や、チーズをたっぷり使ったマッシュポテトなども好相性で、和食であれば、醤油や砂糖、みりんを使ったお料理にとてもマッチしますし、お魚であればカツオのタタキがおすすめです。

スペイン産の生ハム「ハモンセラーノ」はもちろん、チーズなどの「赤ワインに合う」と言われているおつまみには、どれを合わせても美味しく召し上がっていただけます。

 

ボテガス・カサ・プリミシア(Bodegas Casa Primicia)について

エブロ河の左岸、リオハ・アラベサの中心地にあるラ・グアルディア村に11世紀から存在する歴史あるワイナリーです。
教会に対して農民が支払う税「十分の一税」が地域で最初に納められていたことから、カサ・プリミシア(最初という意味)
という名称が今でも続いています。

15世紀には教会として利用されており、周辺の農家などから税として納められた初収穫の作物を保存していましたが、
ブドウは保存されずにワインにされていたという記録があり、地下にはスペイン最古のワイン醸造施設が残っています。

1985年より現在のオーナー、マドリッド・カスタニェーダ兄弟の手による丹念なワインづくりによって、
1987年のボルドーのヴィネクスポにて、グランプリ・ドゥヌール(名誉大賞)に選ばれた事を皮切りに、

国内外の数々のコンクールで多数受賞。評価を高めているワイナリーです。


まとめ

リオハはスペインの中でもいち早く世界的な評価が高まった地域です。

その理由は、伝統的なワイン造りを続けながらも、新しい手法や文化を取り入れることを拒まなかったことでしょう。

現在でもリオハのワインは進化を続けています。

伝統と新しさを飲むたびに発見させてくれる、名釀地リオハの生き証人とも言える老舗ワイナリー、ボテガス・カサ・プリミシア(Bodegas Casa Primicia)のテンプラニージョ (Tempranillo)をぜひ一度味わってください。 

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