あなたは大丈夫?レストランでのワインのマナーを知ろう あなたは大丈夫?レストランでのワインのマナーを知ろう

あなたは大丈夫?レストランでのワインのマナーを知ろう

あなたは大丈夫?レストランでのワインのマナーを知ろう

記念日やお誕生日など、特別な日にレストランでワインと食事を楽しむひと時は、格別なものですね。

ソムリエのいるようなレストランでワインと食事をスマートに楽しむためには、ある程度のマナーを知っておくことが必要になります。ここで、今回はレストランでのワインの楽しみ方について解説します。

レストランでのワインの楽しみ方

レストランでワインを飲む場合、実際に飲んでいる時だけでなく、飲むまでにもマナーとしていくつかの手順をふむ必要があります。レストランでワインを楽しむために、まずはワインを飲むまでの手順を把握しておきましょう。

ワインを飲むまでの手順は以下の通りです。

食前酒をオーダーする

レストランに入って席に案内されると、だいたいの店で食前酒のオーダーを訪ねられるでしょう。食前酒には血行をうながし、食欲を掻き立てるという役割があります。

食前酒におすすめなのはシャンパーニュ、スペインワインであればカヴァなど、発泡性ワインがおすすめです。ワインに含まれる天然ガスによって血管が刺激されると、味覚が鋭敏になり、食欲が増すと考えられています。また、スペインワインのフィノ(Fino)やマンサニージャ(Manzanilla)などの辛口シェリー(Sherry)も食欲増進と内臓の活性の効果があるため、食前酒として好まれています。カクテルであれば白ワインを使ったキール(Kir)や、スパークリングワインを使ったミモザ(Mimosa)なども良いでしょう。

料理を決め、ワインをオーダーする

食前酒を飲みながらメニューを眺め、どの料理を頂くのかをじっくり時間をかけて決めましょう。その日のおすすめの料理や食材についてスタッフにたずねると決めやすいかもしれません。また、飲みたいワインがある場合、そのワインに合う料理はどれかをスタッフやソムリエに相談して決めても良いでしょう。

また、フランス料理なであればアラカルト(単品)とコース料理の両方があることが大半です。コース料理の一皿はアラカルトより少なめなので、好きなものをしっかり味わいたい場合などはアラカルトでオーダーすると良いでしょう。

アラカルトで料理をオーダーする場合、まずはメインの料理を選びます。もしメインが魚なら前菜には肉を使ったもの、お腹に余裕があればスープとデザートもオーダーしましょう。もしメインが肉なら前菜は魚介を使ったものにし、あとは量を考えながらスープやサラダもオーダーします。

メニューの中でわからない点があれば、遠慮せずにスタッフに質問しましょう。「こんなことを聞いたら恥ずかしいかな」と質問せずにオーダーしてしまい、食べられずに残してしまう方が失礼ですし、もったいないですね。

料理が決まったら、いよいよワインのオーダーです。料理に合うワインをスタッフやソムリエに相談しながら選びましょう。また、予算に限りがある場合は、希望の価格帯をソムリエに事前に伝えておくと安心です。

さらに、ワインをボトルで頼むのか、ペアリングで頼むのかも決めます。高級ワインを飲みたい場合はボトルでオーダーすることをおすすめします。料理ごとに相性の良いワインを飲みたい場合はペアリングを頼みましょう。コース料理に合わせるためのペアリング用ワインを用意しているお店もあります。

テイスティング

ワインを1本オーダーすると、高級店であればテイスティングを求められます。テイスティングは出てきたワインがオーダーしたものと銘柄やヴィンテージが同じか、ワインが傷んでいないかを確認する作業です。ソムリエがいるお店であればほぼ間違いなどはないので、「テイスティングは結構です」と省略しても良いでしょう。

テイスティングの手順は以下のようになります。

  • ラベルの確認
  • ソムリエが「こちらのワインで間違いありませんか」とたずねるので、ラベルを確認します。注文したワインと同じものであれば「大丈夫です」とソムリエに伝えて下さい。

  • 外観の確認
  • ラベルの確認が終わったら、少量のワインがグラスに注がれるのでまずはグラスのステム(脚の部分)を持ち、ワインに濁りや異物がないかを確認します。このとき、できればテーブルクロスなどを利用し、白を背景にして色を見ると良いでしょう。

    白ワインとロゼの場合はグラスを傾けずに真横から、赤ワインはグラスを少し傾けてワインの表面とグラスの境目を見るようにします。白ワインは一般的に麦わらのような黄色で、甘口であれば黄色味のある金色のような色もあります。赤ワインは若いものであれば紫がかった赤やルビー色で、熟成されるにつれ少しずつ褐色を帯びます。また、ロゼには薄いピンクからバラ色までの幅広い色味があります。

  • 香りの確認
  • グラスを鼻に近づけ、異臭がないかを確認します。次に、グラスを円を描くように回し、ゆっくりと深く息を吸い込んで香りを嗅ぎます。ここで嗅ぐのはブーケ(Bouquet)といい、ワインの熟成した香りです。ワインのブーケを表現する言葉には、グレープフルーツやマスカットなどの果実や、花、ピーマン、タバコ、腐葉土、などがあります。

    香りを嗅ぐ時に注意して欲しいのが、長くは嗅がないことです。長く香りを嗅ぐと鼻は麻痺してしまうのです。

  • 味わいを確認
  • 少量のワインを口に含み、口の中で転がすようにして味わいます。このとき、酸っぱすぎるなどの異常があればソムリエに伝えて確認してもらいましょう。

    ワインを口の中で転がすのはワインを舌全体で味わうためです。舌には味蕾といって味を感じる細胞が全体に分布しています。ですから、ワインを味わう際には口の中全体に行き渡らすようにしましょう。ワインの味わいを確認する際には「甘味」、「酸味」、「渋味」、「アルコール度数」の4つのポイントに留意します。その4つのバランスが取れているほど高級なワインだとされるのです。

    ワインの味わいを確認し、問題がなければソムリエに「お願いします」と伝えるか、軽く頷くと他の人のグラスにもワインが注がれます。

    ワイングラスの持ち方

    さて、いよいよワインを飲みます。ワインを飲む時に、日本のマナーではワイングラスのステムを持つことが正しいとされています。ただ、このマナーは日本のみのもので、ステムを持つのは国際的にはテイスティングの時のみ、とされているのです。

    国際的に一般的なワイングラスの持ち方は、指でボウルを持つ持ち方です。ボウルが大きめなグラスを持つ時にステムを持ち、グラスにワインを注ぐと不安定になるため、ボウル、またはボウルとステムの境目を指でそっと持つ方が良い、とされるのです。

    ただ、ボウルを持つと手の熱がワインに伝わる可能性もありますし、ステムを持った方が洗練されているようにも見えます。ですから結局は、ステムを持つのもボウルを持つのも正解、という認識で構わないでしょう。ただし、ボウルを手のひらでおおうような持ち方はやめましょう。

    乾杯のマナー

    カジュアルなレストランや飲み屋さんなどではワインを飲むときはグラスをぶつけて「乾杯!」といきたいところですね。しかし、高級なレストランではグラスはぶつけ合わず、目の高さくらいまでグラスを上げ、アイコンタクトを取って乾杯するようにします。

    高級なレストランで使うようなグラスは繊細で薄いので、グラスをぶつけ合うと割れてしまう可能性があります。

    食事のマナー

    レストランで守るべき基本的な食事のマナーには以下のようなものがあります。

  • フランス料理などの洋食は皿や器は持ち上げない。

  • 皿は移動させず、ワイングラスも飲んだ後も同じ位置に戻す。

  • 料理は一口サイズに切って口に運ぶ。

  • 料理を食べる時に音は立てない。

  • 食べ残した場合はきれいに皿の隅にまとめる。

  • レストランでやってしまいがちなマナー違反には以下のようなものがあります

  • ナプキンでこぼしたものを拭く。
  • ナプキンは口元の汚れや手を拭くためにあります。他のものを拭いたり、鼻をかんだりしてはいけません。

  • 落としたものを拾う
  • 落としたものはスタッフに拾ってもらいましょう。また、同席の人が落とした場合は本人がスタッフを呼ぶようにします。「落としましたよ」と指摘したり、代わりにスタッフを読んでしまったりするのはマナー違反になります。

  • カップを両手で持つ
  • 食後のコーヒーや紅茶のカップを両手で持つと、「飲み物がぬるい」という意思表示になってしまいます。カップは片手で持ちましょう。

    まとめ

    レストランでのワインの楽しみ方について解説しました。基本的なマナーを知っておけばちょっと高級なレストランでも安心して食事とワインを楽しむことができるはずです。ぜひ、参考になさってみてくださいね。

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