スペイン原産のシェリーには、デザート感覚の甘口シェリーからお料理と一緒に楽しめる辛口シェリーまでさまざまな種類のシェリーがあることをご存じですか?さらに、シェリーの歴史は、大変長く、シェリーで有名な原産地呼称名称「D.O.Jerez-Xérèz-Sherry(D.O.ヘレス・ケレス・シェリー)」においては、スペイン国内において最も古くワイン造りを続けているエリアの一つでもあります。
そして、長い歴史あるシェリーの伝統と品質を200年以上も守り、愛され続けているワイナリーに「Herederos de Argüeso,S.A.(エレデロス・デ・アルグエソ)」があります。彼らの造るシェリーは、繊細でエレガント、世界中で高い評価を受けています。今回は、そんな彼らが贈る上品な辛口シェリー「Amontillado Argüeso(アモンティリャード アルグエソ)」をご紹介します。
アモンティリャードとは?
アモンティリャード(Amontillado)とは、スペイン酒精強化ワインの一つとして知られているシェリーの一種です。スペインのMontilla(モンティリャード)地方にちなんでこの名前が付けられました。
マンサニージャやフィノをさらに熟成することで、アモンティリャードのシェリーができます。そんなアモンティリャードの色合いやアルコール度数は、フィノとオロロソの中間にあたる琥珀色で、16〜18℃であることが一般的です。さらに、味わいに関してもフィノとオロロソの中間と表現されることが多く、ヘーゼルナッツのような香ばしいアロマに、洗練されたオークの香り、タバコ、ハーブといったフレッシュさも感じられます。
D.O.Jerez-Xérèz-Sherry(D.O.ヘレス・ケレス・シェリー)について
D.O.Jerez-Xérèz-Sherry(D.O.ヘレス・ケレス・シェリー)でのワイン造りは、紀元前1100年ごろにフェニキア人によって始められたという記録が残されています。これは古くから続くスペインワインの歴史上でも、D.O.Jerez-Xérèz-Sherry(D.O.ヘレス・ケレス・シェリー)が最も長い歴史を持つ一つであることを証明しています。
さらに、1933年にスペイン国内において最初に原産地呼称名称(最初のDO)として指定されたのも、この地域であり、以来「D.O.Jerez-Xérèz-Sherry(D.O.ヘレス・ケレス・シェリー)」と呼ばれるようになりました。この名誉ある原産地呼称名称を名乗れるのは、アンダルシア地方のヘレス(Jerez)、プエルト・デ・サンタ・マリア(Puerto de Santa María)とサンルカール・デ・バラメーダ(Sanlúcar de Barrameda)の3つの町を結ぶ三角地帯で造られているものだけに限られています。
Amontillado Argüeso ― アモンティリャード アルグエソ ―
【商品情報】
商品名 |
Amontillado Argüeso (アモンティリャード アルグエソ) |
生産者 |
Herederos de Argüeso,S.A.(エレデロス・デ・アルグエソ) |
ビンテージ |
NV |
設立 |
1822年 |
おすすめ料理 |
マグロのレアグリル/キノコのソテー/ブロッコリーのアーモンドローストなど |
生産国 |
スペイン |
地域 |
D.O.ヘレス・ケレス・シェリー(D.O.Jerez-Xérèz-Sherry)アンダルシア州 |
ぶどう品種 |
パロミノ・フィノ(Palomino Fino)100% |
発酵容器 |
1822年から修理/修復を重ね使い続けている500ℓオーク樽70個(アメリカ産) |
熟成期間 |
最低10年 |
熟成方法 |
全体の15%を500Lのフレンチオークで熟成。残り85%を発酵で使用したステンレス・スティールタンク内にてシュールリー製法でバトナージュしながら5ヶ月間熟成。 |
発酵期間 |
5~10日間 |
度数 |
18.0% |
テイスト |
ドライ |
飲み頃の温度 |
12~15°C |
容量 |
750ml |
Amontillado Argüeso (アモンティリャード アルグエソ) について
Amontillado Argüeso(アモンティリャード アルグエソ )は、シェリーの代表白ぶどう品種であるPalomino Fino(パロミノ・フィノ)を100%使用して造られた辛口シェリーです。なんといってもAmontillado Argüeso(アモンティリャード アルグエソ )の魅力は、創業当初から修繕を繰り返し、200年以上使い続けている伝統のオーク樽熟成。古くから続く樽熟成によって、他には真似できないより複雑で香り高く上品な味わいとなります。
Palomino Fino(パロミノ・フィノ)をベースとした白ワインを、25℃の温度管理のもと発酵を行い、15%になるまでアルコール強化を行います。その後は、1822年の創業当初から約200年にわたり、修理・修復を行い、大切に使い続けているアメリカ産500リットルのオーク樽にて樽熟成を行います。
熟成の過程でワインの表面にできる「フロール」と呼ばれる酵母の白い膜を残したまま生物学的熟成を行います。これにより、アルコール度数を15〜17℃に保ったまま、フレッシュな味わいのマンサニージャやフィノとなります。その後、フロールを取り除き、空気を含ませることで酸化熟成が進みます。酸化熟成によってシェリーにより香ばしい風味が生まれ、アルコール度数は18℃まで上がります。
このような2段階に分けた複雑な熟成方法を行うことで綺麗な酸味と豊かな芳香性にシャープな印象を持つAmontillado Argüeso(アモンティリャード アルグエソ )が仕上がります。
Amontillado Argüeso (アモンティリャード アルグエソ)の味わい
宝石トパーズのような赤みがかったオレンジ色が美しく、非常に豊かな芳香性を持つAmontillado Argüeso(アモンティリャード アルグエソ )。
ローストしたヘーゼルナッツ、トーストといった香ばしい第一アロマが飲む人を心地よくさせます。さらには、ポルチーニのような芳香なキノコのニュアンスもあり、フレンチオーク熟成からくるタバコやウッドといった香りが複雑味のある深い味わいにします。
Amontillado Argüeso(アモンティリャード アルグエソ )の口当たりは大変滑らかで、繊細でエレガントな中に、ほのかにスパイシーさを感じられます。柔らかな酸に豊かなアロマとシェープな味わいが非常にバランス良く、長い余韻をお楽しみいただける秀逸な辛口シェリーに仕上がっています。
Amontillado Argüeso (アモンティリャード アルグエソ)とのペアリング
香ばしく上品でしっかりとした芳香性を特徴とするAmontillado Argüeso(アモンティリャード アルグエソ )は、チーズやナッツ、きのこ類などといった同じ芳香性を持つ食べ物との相性が抜群です。
きのこのソテーやブロッコリーのアーモンドローストなどは、シェリーとお料理、双方の良さを引き出してくれるのでおすすめです。さらには、白身の魚や脂の乗った魚、スパイシーな料理やジビエ料理から中華料理にまで、幅広いお料理に合わせていただけます。
Amontillado Argüeso(アモンティリャード アルグエソ )の豊かな芳香性を感じるためには、冷たくなりすぎないよう12〜14℃の間に保って飲んでいただくのがおすすめです。
Herederos de Argüeso,S.A.(エレデロス・デ・アルグエソ)について
Herederos de Argüeso,S.A.(エレデロス・デ・アルグエソ)社は、スペインの南アンダルシア地方にあるサンルカール・デ・バラメーダにあるワイナリー。1822年にLeón de Argüeso (レオン・デ・アルグエソ)によって創業された約200年の長い歴史を持つワイナリーです。
創業当初はSan José(サン・ホセ)という名前のワイナリーでしたが、León de Argüeso (レオン・デ・アルグエソ)が他界した後は、甥にあたるフアンとフランシアの二人がワイナリーを引き継ぎ、スペイン語で“アルグエソの相続人”という意味を持つワイナリー名「Herederos de Argüeso,S.A.(エレデロス・デ・アルグエソ)」に名前を変えました。
現在のオーナー「フランシスコ・ジュステ・ブリオソ」となった今もワイン製法と創業当時から使用している樽を何世代にも渡り引き継いでいます。Herederos de Argüeso,S.A.(エレデロス・デ・アルグエソ)は、長きに渡り愛されており、品質には定評のあるワイナリーです。
まとめ
豊かなアロマと強い芳香性の後味を特徴とするAmontillado Argüeso(アモンティリャード アルグエソ )は、シェリーを普段から飲んでいる人は、ストレートでその複雑で繊細な味わいを感じてください。さらに、シェリーはカクテルとしてもお使いいただけますので、シェリーに馴染みがない方も、柑橘系のソーダと合わせて、ぜひ飲みやすいカクテルにしてお楽しみください。