D.O.コステルス・デル・セグレの特徴とそのおすすめ赤ワインをご紹介 D.O.コステルス・デル・セグレの特徴とそのおすすめ赤ワインをご紹介

D.O.コステルス・デル・セグレの特徴とそのおすすめ赤ワインをご紹介

D.O.コステルス・デル・セグレの特徴とそのおすすめ赤ワインをご紹介

高品質なワイン生産地として知られているカタルーニャ地方。そんなカタルーニャ地方の中でも、とりわけ多種多様なぶどうを栽培し、進化を続ける注目のワイン生産地にD .O.コステルス・デル・セグレがあります。

今回は、D .O.コステルス・デル・セグレの魅力や特徴と伝統のワイナリーが造る絶妙なアッサンブラージュを持つ赤ワイン「Gotim Bru(ゴティム ブル)」ご紹介します。

コステルス・デル・セグレ(Costers del Segre)とは?

コステルス・デル・セグレ(Costers del Segre)とは、スペイン語でエブロ川の支流である「セグレ川のほとり」を意味します。スペイン北部カタルーニャ州にあるスペインのDOP(原産地呼称名称)の一つです。

D .O.コステルス・デル・セグレが1988年に誕生して以来、これまでの伝統的なスペイン土着品種に加え、海外からのぶどう品種も積極的に取り入れ、D .O.コステルス・デル・セグレのみが造る先進的なワインを次々に生産しています。

現在のワイン生産地は、7つのサブゾーンに分かれており、北からパラス・ジュサ、アルテサ・デ・セグレ、セグリア、ライマット、コーブ川沿いのヴァルフォゴナ・デ・リウコーブ、ガリゲス、ウルヘルとなっています。かつては7つのサブジーンを合わせて10万haもの大きなぶどう畑へと発展していたコステルス・デル・セグレですが、19世紀のフィロキセラの影響を大いに受け、4,212haにまで縮小しました。現在でも、7つの地域で生き残ったワイナリーのみがワインの生産を続けることができています。

D.O.コステルス・デル・セグレの特徴

D .O.コステルス・デル・セグレの気候は、典型的な地中海性気候です。

7つのぶどう畑は分散しているため、地域によっても異なりますが、基本的には夏と冬の寒暖差が激しく(最も暑い日で35前後、最も寒い日は0前後)降水量も少ないのが特徴です。1年を通して朝と夜の寒暖差も激しいため、高品質なぶどうが育ちます。

ぶどう栽培地域によって海抜250mから700mの高さにあり、多くが石灰を多く含む石灰岩と、粘土含有率や有機物の低い土壌を持ちます。

D.O.コステルス・デル・セグレのワイン

D .O.コステルス・デル・セグレでは、フランス品種を中心とした外来のぶどう品種を多く栽培しており、土着品種とブランドした個性豊かな珍しいワインもあります。

認可されている赤ワインぶどう品種は、ガルナッチャ・ティンタ、ウル・デ・リェブレ(テンプラニーリョ)、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、モナストレル、トレパット、サムソー、ピノ・ノワール、シラー。一方白ぶどう品種 では、マカベオ、パレリャーダ、チャレッロ、シャルドネ、ガルナッチャブランカ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、アルバリーニョなどがあります。

カタルーニャの他の地域と比べて多種多様なぶどう品種を栽培し、それぞれの個性を引き出したワインを生産しているD .O.コステルス・デル・セグレは、理想的な気候や土壌の条件からも今後ますますの発展が期待されているスペインワインの生産地です。

D.O.コステルス・デル・セグレおすすめの赤ワインGotim Bru(ゴティム ブル)

 

【商品情報】 

商品名

ゴティム ブル (Gotim Bru)

生産者

カステル・デル・レメイ (Castell del Reme)

ビンテージ

2019年

設立

1780年

おすすめ料理

赤身肉のグリル、ラムシチュー、鴨のロースト、ブラウンマッシュルームの肉詰めなど

生産国

スペイン 

地域

D.O. コステルス・デル・セグレ(D.O.Costers del Segre)

ぶどう品種

ガルナチャ・ネグラ 35 %、テンプラニージョ 35 %、

カベルネ・ソーヴィニョン15%、シラー 15%

発酵容器

ステンレス・スティールタンク

熟成方法

8 ヶ月間の樽熟成( フレンチ及びアメリカン) の後に、瓶内で3ヶ月熟成

発酵期間

10 ~15 日間

度数

14.0%

テイスト

ミディアムボディ

飲み頃の温度

15~18

容量

750ml


Gotim Bru(ゴティム ブル)について

カタルーニャ語で黒ぶどうの房という意味を持つ「Gotim Bru(ゴティム ブル)」は、3つの黒ぶどう品種「ガルナチャ・ネグラ、テンプラニージョ、シラー 」をバランス良く組み合わせたエレガントなスペイン赤ワインです。

熟成時には、225Lのフレンチオークとアメリカンオーク樽を使用し、8ヶ月しっかりと熟成させることで、深い味わいの複雑味をもたらします。カタルーニャ伝統のワイナリーが造っている上質なワインということもあり、スペイン各地にあるバラドール(国営宿泊施設)92施設のレストランで採用されています

ゴティム・ブルの味わい

輝きのあるルビーレッドを色調とするゴティム・ブルは、ダークチェリーや赤いフルーツジャムといった濃厚なベリーが凝縮された果実味のある味わい。

さらにゴティム・ブルは、4種類の黒ぶどうのブレンドにより、フルーティーさの中にペッパーのようなスパイシーさや、タイムなどのハーブのニュアンス、ほんのりとしたトースト香やコンポートのような甘いヒントもあり、素晴らしい芳香性と複雑味のある上質なワインに仕上がっています。

フレッシュな酸の後に柔らかなタンニンが口の中を包み込み、心地良い余韻を演出します。

ゴティム ブルとのペアリング

豊かな芳香性と複雑味のある味わいが特徴のゴティム ブルは、赤身肉のグリル、ラムシチュー、鴨のロースト、ブラウンマッシュルームの肉詰めなどといった肉料理を中心としたペアリングに適しています。

ゴティム ブルの受賞歴

Gotim Bru(ゴティム ブル)のヴィンテージ2009年は、オーストラリアにおいて最も権威あるワインコンテスト「AWCウイーン・インターナショナル・ワイン・チャレンジ」において、ゴールドメダルを受賞しています。

Castell del Remei(カステル・デル・レメイ)について

カステル・デル・レメイ(Castell del Remei)は、1780年からのとても長い歴史あるワイナリーです。バルセロナの北西120km、電車で約2時間のところにあるD.O.コステル・デル・セグレ(D.O.Costers del Segre)でワイン造りを行っています。

この地に移り住んだ最初の創業者・ジローナ家は貴族の出身で、運河を作り水をひき、乾燥して赤茶けた町に、ぶどう栽培によって多くの緑をもたらしたそうです。この他にジローナ家は銀行をはじめたり、鉄道を敷いたりとワイン等の農業だけなく、町の中心的存在として栄えました。

高級ワイン地域カタルーニャにおいて最も古いワイナリー

パリ大学で農業工学を学んだビジネスマンが情熱をもって、既存のぶどう品種のほか、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、セミヨンなどの外来品種の栽培も始めました。まだスペイン国内ではカベルネ・ソーヴィニヨンやセミヨンの栽培がされていなかったため、スペイン国内へ取り入れ最初の企業、先駆者となりました。

さらに、カタルーニャ地方で熟成タイプのワインを初めて造ったのもこのカステル・デル・レメイです。外来品種のパイオニアであると同時に熟成ワインのパイオニアでもあるため、他のワイナリーからも一目置かれる存在です。


カステル・デル・レメイでは、海抜600メートルの場所に345エーカーのブドウ園を持ち、テンプラニーリョ、ガルナチャ、シラー、メルロー、カベルネソーヴィニヨンを栽培しています。土壌は主に石灰質(チャルキー)で石灰岩が含む多様さがあり、カステル・デル・レメイのワインに典型的な非常に豊富なニュアンスに貢献しています。

そして現在では最新技術、 設備を積極的に取り入れつつ、カタルーニャの伝統を守るクラシック・スタイルを牽引し、何よりも高品質なワインを生み出しています。近年世界的に評価の高いワイナリーです。

まとめ

19世紀のフィロキセラの影響により大幅なワイン生産が減ったD .O.コステルス・デル・セグレですが、かろうじて生き残ることができた7つのゾーンでは、フランス品種を中心とした多種多様なぶどう品種を栽培することで、D .O.コステルス・デル・セグレならではの個性豊かなワインを生産することができています。

今回ご紹介したワイナリー「Castell del Remei(カステル・デル・レメイ)」は、そんなフィロキセラも乗り越え、200年以上続く伝統のワイナリーです。カタルーニャ最古のワイナリーであるカステル・デル・レメイのワインは、国際にも高い評価を受けており、素晴らしいワインメーカーとして知られています。ぜひ、彼らの造る絶妙なブレンドによってできたエレガントな赤ワイン「Gotim Bru(ゴティム ブル)」をご賞味くださいね。

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