スペインで定められた厳しい条件を満たすと名乗ることのできるのがDO(原産地呼称制度)であり、高品質のワインであることを示します。そしてさらなる厳格な条件を満たすと名乗ることができるのがスペイン最上級のDOCa(特選原産地呼称)です。スペインの数あるワイン産地の中でも、この最高峰の格付けDOCa(特選原産地呼称)を持つのは、Rioja(リオハ)とPriorat(プリオラート)のただ二つというのだから驚きですよね。
今回は、そんな格付け最上級の厳しい条件を満たしたD.O.Ca Rioja (D.O.Ca リオハ)を獲得しているRioja(リオハ)の王道Tempranillo(テンプラニージョ)の赤ワインをご紹介します。
DOCa(特選原産地呼称)の条件とは?
スペインワインの格付けで頂点に君臨するDOCa(特選原産地呼称)は、DO(原産地呼称制度)よりもさらに厳しい基準を設けています。まずは、DO(原産地呼称制度)ですが、規則委員会により管理されており、行政上認められた特定の地域・町・場所で作られていることを前提とした以下のような基準が定められています。
【DO(原産地呼称制度)の条件】
- 定められた地域、郡、場所、または場所で、その境界内で収穫されたブドウから精巧に作られていること。
- 商業的な広がりとその起源への関心の点で非常に有名であること。
- その品質と特徴は、基本的に自然要因と人的要因を含む地理的環境のみに由来していること。
- 少なくとも5年間、地理的表示の下で高品質のワインとして認められています。
そして、DOCa(特選原産地呼称)では、上記の条件に加えて以下の条件が加わります。
【DOCa(特選原産地呼称)の条件】
- DOの公式ステータスを満たして10年以上経過していること
- すべてのワインは、地域の境界内にある公式に認められたワイナリーによって瓶詰めされ、セラードアで販売されていること。
- 数量限定同種バッチの物理・化学・官能検査をはじめ、生産から販売まで品質・数量をトータルに管理する体制を整えていること。
- DOCaを欠くワインを同じ敷地内に置くことは禁止。(ただし、アペラシオン内にある適格な個々のエステートからのワインは除きます。)
- DOCa の対象となるワインを生産するのに十分な土地を、村ごとに地図で示すこと。
1920年から続くDO(原産地呼称制度)のなかで、DOCa(特選原産地呼称)の厳格な条件を1991年最初に満たしたのが、Rioja(リオハ)でした。
Marqués de Griñón Clásico ― マルケス・デ・グリニョン クラシコ ―
【商品情報】
商品名 |
Marqués de Griñón Clásico(マルケス・デ・グリニョン クラシコ ) |
生産者 |
Marqués de la Concordia(マルケス・デ・ラ・コンコルディア) |
地域 |
D.O.Ca Rioja (D.O.Ca リオハ) ラ・リオハ州(リオハ・アルタ) |
ビンテージ |
2019年 |
生産国 |
スペイン |
ぶどう品種 |
Tempranillo(テンプラニージョ) 100%【樹齢20~40年】 |
認証 |
ユーロリーフ、EU有機認証及びヴィーガン認証有 |
おすすめ料理 |
ポークリエット、ラムシチュー、マグロのレアグリルなど |
発酵容器 |
ステンレス・スティールタンク |
発酵期間 |
7〜10日間 |
熟成容器/期間 |
5~10年使用したアメリカ産オーク小樽にて12か月熟成、その後、瓶内にて12ヶ月熟成 |
度数 |
14.0% |
テイスト |
フルボディ |
飲み頃の温度 |
13-15°C |
容量 |
750ml |
Marqués de Griñón Clásico(マルケス・デ・グリニョン クラシコ )について
Marqués de Griñón Clásico(マルケス・デ・グリニョン クラシコ )は、樹齢20〜40年のTempranillo(テンプラニージョ)を 100%使用した D.O.Ca Rioja (D.O.Ca リオハ)のモダンなスタイルの赤ワインです。
Tempranillo(テンプラニージョ)を栽培しているリオハ州のアルタにあるぶどう畑は、ぶどうにとって理想的なテロワールです。気候は、地中海の影響を受けている大陸性気候で夏は雨がほとんど降らず、昼夜の寒暖差が激しいエリアです。土壌は、花崗岩の上に砂質の層がある石灰質粘土質。これは非常に痩せた土壌で、ぶどうの根を深くまで根を張るため、熟成した高品質なぶどうになります。
9月末〜10月初旬にかけて手作業にてぶどうの収穫を行い、全て除梗します。品質の良いぶどうのみを選別し、28度以下に管理されたステンレスタンクにて7〜10日間の発酵、5~10年使用しているアメリカ産オークの小樽にて12か月熟成の後、瓶内にて12ヶ月熟成を行います。
ワイン名の由来
Marqués de Griñón Clásico(マルケス・デ・グリニョン クラシコ )のGriñón (グリニョン)とは、古参【Clasico】=良品質という意味を持ちます。
商品名には、このような光栄な賛辞から命名されました。
味わいの特徴
Marqués de Griñón Clásico(マルケス・デ・グリニョン クラシコ )は、鮮やかなルビーレッドの色調。ブラックベリーやダークチェリーといった黒系果実とラズベリーなど赤系ベリーのアロマに、プラムやフルーツジャムのようなほのかな甘さがあり、アクセントとしてスパイシーな味わい。
口当たりは、柔らかで穏やかなタンニンが心地よく感じられます。風味豊かでフルーティー、程よい酸味がバランス良く構成されています。また、アメリカンオーク樽熟成によるバニラ、トーストなどといった深みのある味わいに仕上がっています。
おすすめのペアリング
全体的にはフルーティーで丸みのある味わいにのMarqués de Griñón Clásico(マルケス・デ・グリニョン クラシコ )は、主に肉料理や赤身の魚とのペアリングがおすすめです。ポークリエット、ラムシチュー、マグロのレアグリル、ローストしたお肉やステーキ。また、チーズやパテ、生ハムなどと合わせていただくのもおすすめです。
生産者Marqués de la Concordia(マルケス・デ・ラ・コンコルディア)について
Marqués de la Concordia(マルケス・デ・ラ・コンコルディア)は、1870年にリオハの発祥地であるBarrio de la Estación de Haro(バリオ・デ・ラ・エスタシオン・デ・ハロ)で設立されたリオハで二番目に古いワイナリーです。
「伝統」と「前衛」の二つの世界の中で融合した最高のワインを造ることを目指しており、 Concordia(コンコルディア)とは、スペイン語で“連合”や“調和”を意味する言葉。ワイナリーでは、「古いものと新しいものを融合させた伝統と前衛をワインで表現する」というコンセプトのもとワイン造りを行っています。
スペインワインの銘醸地、リオハの畑と伝統的な手法を尊重しながら、最新の栽培技術を取り入れています100%自社畑の葡萄から、モダンなスタイルを持った質の高いワインを生み出しています。
まとめ
スペインワインの最高峰を誇るのがDOCa(特選原産地呼称)です。そして今回ご紹介した
Marqués de Griñón Clásico(マルケス・デ・グリニョン クラシコ)は、DOCa(特選原産地呼称)を獲得し、ワインの名産地であるRioja(リオハ)の王道といえるTempranillo(テンプラニージョ) 100%の複雑味のあるエレガントなワインとなっています。質の高い王道スペイン赤ワインを楽しみたいという方におすすめです。