春におすすめのおつまみとワインの組み合わせを紹介 春におすすめのおつまみとワインの組み合わせを紹介

春におすすめのおつまみとワインの組み合わせを紹介

日差しが暖かくなり、吹く風もどこか春めいてくるとそろそろ桜の季節もやってきます。気持ちもどことなく華やいでくる春を祝い、季節を感じさせるおつまみと一緒にワインを楽しんでみてはいかがでしょうか?

今回は春におすすめのおつまみとワインの組み合わせを紹介していきます。

そら豆×滑らかな味わいの白

さやが空に向かってつくそら豆は、春に花を咲かせ、5月頃から収穫されます。バターを思わせるような風味と甘い香りが楽しめる旬のそら豆は皮ごとグリルする、焼きそら豆で食べるのがおすすめ。そら豆には酸味が強いものより、滑らかな味わいの白ワインをマリアージュすると良いでしょう。さやに含まれるほんのりした青さには、爽やかな果実味がよく合います。

そら豆との組み合わせにおすすめのスペインワインを紹介します。

 シェヘラザード (Serezhade) 

スペインワインの銘醸地、リオハ(D.O. Rioja)の南部の乾燥し、荒涼とした台地に位置するオアシス周辺に畑のある、ボデガス・ラス・セパス(Bodegas Las Cepas)のオーガニック白ワインです。千夜一夜物語の語り手の名を冠した、樹齢50年のぶどうから造られた、優しい酸味の樽熟成によるまろやかさがあります。色合いはキラキラとしたイエローゴールドで、口当たりはドライでありながら熟したりんごやバナナなどの甘味もあり、スパイシーな爽やかさのある複雑な香りが楽しめます。

ハマグリ×ミネラル感のある辛口の白

伝統的に、3月3日のひな祭りに食べらえれてきたハマグリは、産卵期を5月から10月に迎えます。そのため、2月から4月には「コハク酸」という、貝に特有のうま味成分が含まれ、身も大きくおいしいハマグリが頂けるのです。

旬のハマグリは酒蒸し、ワイン蒸しなどのシンプルな調理法で、海の香りがするようなミネラル感のある辛口の白ワインと合わせるのがおすすめです。

ハマグリとの組み合わせにおすすめのスペインワインを紹介します。

モルスカ ブランコ(Molusca Blanco)

スペイン、バレアレス諸島(Illes Balears)にあるマヨルカ島(Mallorca)の南、海岸から4kmほどの、海風の影響を多く受ける地域にある「ボデガス・ヴィ・レイ」で造られたヴィーガン認証の白ワインです。キラキラとしたレモンイエローの色調で、柑橘とハーブの香りがハマグリに良いアクセントを加えます。ミネラル感に優れ、フレッシュな口当たりと豊かな味わいのある、複雑さとフルーティさが魅力のワインです。

鰹のたたき×酸味のある赤

鰹(かつお)といえば、初鰹を連想する方は多いのではないでしょうか。鰹の旬は春と秋の年2回です。春の鰹、いわゆる初鰹は脂が少なめであっさり。鮮やかな赤身で弾力のあるプリッとした食感で、たたきでいただくのがぴったりです。いっぽう、秋の鰹、いわゆる戻り鰹は油が乗って濃厚な味わいで、刺身や焼き物におすすめです。

鰹の赤身は、血にうま味が含まれます。そして、鰹のうま味には赤ワインの穏やかな酸味がよく合います。また、ミネラル感は程よく、タンニンは強すぎないものの方が良いでしょう。

鰹のたたきとの組み合わせにおすすめのスペインワインを紹介します。

プルポ・アスール ティント(Pulpo Azul Tinto)

ガリシア地方(Galicia)の「ビノス・イ・ボデガス・ガジェーガス(Vinos y Bodegas Gallegas)」による、テンプラニージョ(Tempranillo)60%、ガルナッチャ(Garnacha)40%の赤ワインです。緑と紫がかったさくらんぼのような赤色で、爽やかな酸とミネラル、赤い果実味のバランスが良く、タンニンは控えめ。鰹のうま味をまろやかに口の中に広げてくれます。

スモークサーモン×辛口のシェリーorロゼ

桜などの花びらの色を思わせるスモークサーモンのピンクは、お花見のお弁当やお祝いの席のオードブルにぴったりです。スモークサーモンのマリアージュには、辛口のシェリー(Sherry)おすすめ。塩辛い後味がスモークサーモンの塩味や風味をより引き立てます。


また、食材とワインの色を合わせる方法でペアリングするなら、ロゼワインもおすすめです。ピンク×ピンクの組み合わせが、春らしさをさらに演出してくれるでしょう。

スモークサーモンとの組み合わせにおすすめのスペインワインを紹介します。

ラス・メダージャス マンサニージャ(Las Medallas Manzanilla)

カディス県(Provincia de Cádiz)サンルーカル・バラメーダ(Sanlúcar de Barrameda)のボデガ「エレデロス・アルグエソ(Herederos de Argueso )」の、その名も、「数々のメダル」を意味するマンサニージャです。淡いイエローの色調で、ドライかつ口当たりが滑らか。清涼感のある花のような香りにほんのりと苦味、塩、花の味わいが感じられる繊細なアロマのシェリーです。

エステバン・マルティン ロサード(Esteban Maritn Rosado )

カリニェナ(D.O. Carinena)のボデガス・エステバン・マルティンのチャーミングな辛口ロゼワインです。サーモンピンクの色調で、新鮮なベリーやキャンディのようなほんのり甘い香り。口当たりは軽く、ほろ苦いニュアンスとほどよい酸があり、タンニンは少なめながらコクも兼ね備えています。

鰆の西京焼き×辛口の白

鰆(さわら)は春を告げる魚として古来から親しまれてきました。回遊魚なので地域によって獲れる季節が違い、関東では鰆の旬は冬、と認識されています。いっぽう、関西ではさっぱりとした春の鰆を祝い魚として重宝してきました。

春の鰆は刺身でもおいしく頂けますが、家庭で食べるなら西京焼きがおすすめです。一般的には白身魚として扱われることの多い鰆ですが、実はサバ科なので赤身の青魚なのです。そのため、時間が経つと臭みが出てしまいます。しかし、西京焼きにすると臭みやクセが感じられず、作り置きしてもおいしく頂けるのです。鰆の西京焼きは樽の匂いがほんのり香るような、酸味のある辛口の白ワインと合わせると良いでしょう。

鰆の西京焼きとの組み合わせにおすすめのスペインワインを紹介します。

クアトロ・ラヤス フェルメンタード・エン・バリッカ(Cuatro Rayas Fermentado en barrica)

D.O.ルエダ(Rueda)の中心、バリャドリード県Provincia de Valladolid)

のラ・セカ(La Seca)に1935年に設立されたボデガ、クアトロ・ラヤスによるベルデ(Verdejo)100%の辛口白ワインです。明るい黄金色の色調で、熟した柑橘系果実のアロマがあり、味噌との相性が抜群です。ドライでありつつもボリューム感があり、フレンチオーク樽熟成の特有の香りも味噌の風味によく合います。舌触りが滑らかで、豊潤な味わいが続きます。

いちご×甘味のあるカヴァor ロゼ

春になると出回ってくる香りの良い、甘酸っぱいいちご。そんないちごに合わせたいのは甘味のあるカヴァです。スパークリングワインの甘味のある泡が、甘いいちごのジューシーさにぴったり。また、いちごの赤に合わせ、ロゼワインを合わせても良いでしょう。

いちごとの組み合わせにおすすめのスペインワインを紹介します。

アルミラル マグナム

18世紀からぶどう栽培をしているペネデス地方のボデガ(Bodega)エウダルト・マッサナ・ノヤ(Eudald Massana Noya)によるカヴァです。エウダルト・マッサナ・ノヤは化学合成肥料や農薬、除草剤を一切使わずに、天体の運行に合わせて有機物を使った調剤を使い自然の潜在能力を使う、ビオディナミ農法でぶどうを育てています。

淡黄色の色調で細やかな泡が持続し、焼き立てパンやパティスリーのような芳ばしい、熟成香のアロマでが特徴で、長く続く泡のあとにはちみつのような味わいがあり、いちごの甘さと良く合うでしょう。

アラグ・ロゼ フォルカリャ(Alagú Rosé Forcallat)

ボデガス・カサ・コレドール(Bodegas Casa  Corredor)の高品質で個性派のロゼワインです。カスティーリャ・ラ・マンチャやアリカンテ、バレンシア、ムルシアで昔から栽培されている赤ワイン用ぶどう品種のフォルカリャ(Forcallat)が原料。フォルカリャは絶滅の危機に瀕している希少なぶどう品種で、こちらのアラグ・ロゼ フォルカリャは大変貴重なロゼワインとなっています。

オレンジがかった淡いピンクの色調で、赤い果実のアロマがいちごとのペアリングにぴったりです。フルーツキャンディのようなニュアンスもあるため、春らしい可愛らしさも感じられます。フレッシュで軽い味わいで、甘いデザートだけでなく、サーモンや肉料理などともマリアージュが楽しめます。

まとめ

春におすすめのおつまみとワインの組み合わせを紹介しました。

暖かな日差しを感じながら、春らしいおつまみとワインをお花見や、大切なお祝い事で楽しんでいただければと思います。ぜひ、大切な人や気の合う仲間ともに、おいしいお料理とスペインワインを囲み、素敵な春をお迎えください。

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